車に乗って 大島だ
先週金曜、イロイロあって始めて車ごと大島へ帰った。
鹿児島の離島便アルアルなんだが、ローカルルールを知っているのが
常識人とされているので、フェリーに乗るときの案内が無く、どこへ車を
まわしていいのかすら、わかりゃしない。
フツーなら? 物理的な案内看板などがあるんだが・・ 無いのが常識。
めったに一見の客など来ないので、錆びたり台風で飛んだりするような
無駄な案内など無い方がマシ志向なのだろうね。
航送するのは、左の業務トラック、ワシのデイズ、カブのオジサンのみ。
そのほか、2、3名が乗り込んだようだ。
今回は一月以上おいて帰ったから、夕に帰宅したカミサンのテンションも
話すうちにカナリ上がっていく。
嬉しそうに、自然ネタや仕事の愚痴なんかをポンポン飛ばしてくる。(笑)
もちろん、テンションに比例し声もデカくなっている。
ワシは、それが幸せになっている。
恒例となっている、週末の観察デートへの熱意も、かなりのもの。
土曜は天気がよろしくないが、それでも行かないとイケナイ空気である。
ので、渡り鳥の多い北部に決めた。
まずは、大島でナンバーワンの探鳥ポイント、大瀬海岸。
情報どおり、クロツラヘラサギやカラシラサギが見つかっていき、しかも
ようよう互いに合流していってくれる。
お陰で、しっかりしたブログネタを確保。
けれど一方で、足が黄緑のカラシラサギは初めてで戸惑っていた。
まるで白色型のクロサギじみているから、もう1羽と合流しなければ
正体は怪しいままだった。
カラシラサギは、コサギと違って、夏期はクチバシが黄なのが特徴で
足はコサギと同様に黒く、先が黄色か黄緑っぽいハズなのだ。
ともあれ、ばっちりブログネタを確保。
カミサンは、ワシのことをあれこれ心配してくれるのだが、特にネタは
重要視してくれているので、ホッと満足して嬉しそうな顔をする。
そんな時のカミサンも、とてもカワイイ♪
実は、ワシと出逢った当初、じっくりブログを読んで好きになってくれた
そうで、ブログの充実は、ワシのアイデンティティーを保つことと同義で
その維持は、妻としての心得になっている気がする。
そうしたら、カミサンが遠くを飛ぶアジサシを見つけてくれる。
強風でブレブレながらも、なんとか写ったのは、珍鳥ハシブトアジサシ。
徳之島のトライアスロンの時節にやってくる定番でもある。
奄美野鳥の会の情報になかったので、ワシもカミサンも大満足だ。
ちょくちょく雨がパラついてくるが、さらに北を目指す。
雨よけのタオルを携えて、土盛海岸を歩いてアジサシの繁殖地へ。
目が慣れてくると、コアジサシのヒナまで見えてくる。
(下側の浜の中央右よりに親子、左上の浜にはシロチドリも見える)
どんどん、ヒナに気づくカミサン。
岩のそばにいるのを見つけて、盛んに訴えてくる。(笑)
またまたカワイイ♪ カミサンもヒナも。
コロコロしたヒナを見ているのが嬉しいらしく、飽きないでいると・・
ヒラリ飛んできたのは、ベニアジサシ。
どうやら
野鳥の会ではこの夏の初認になるらしく、さらにカミサンは上機嫌。
ガイドも含めて観察者の多い大島で初認なのは、相当ラッキ〜♪
カミサンとワシが観察デートすると、こうして幸運に出くわす率が
結構高まるので、それが夫婦になっても続いているのが嬉しい。
日曜は予報では「曇時々晴」だったが、ずいぶん好天になったから
カミサンが好きな森へ行かないと、公平でなさそうである。(笑)
ので、観光客も多そうだが、奄美自然観察の森へ。
やはり、ガイジンさんも訪れたりして、多くはないが客は絶えない。
トンボは充実していたのだが、カミサンのカメラではウマイコト写らず
はたまた植物もパッとせず・・ どうも機嫌がイマヒトツ。
だが、そこへ間近から「アチョン アチョン アチョン」とナゾの声が響く。
その正体は、オーストンオオアカゲラの争いだ。
カミサンも初めて見たらしい。
争いに全力だから、ニンゲンの存在はほとんど意識の外のよう。
それなりに、記録できた。
んだが・・ なぜかアチョンはノイズとみなされるのか、動画にには
風の音のようにワサッワサッと記録されているだけ。 無念・・・・
きょうはずいぶん久しい、奄美群島文化財保護対策の会合に参加。
まえは、与論島で開催されたときに参加したが、10年以上前か・・・
今回は奄美大島南部の瀬戸内町が主催になっている。
きゅら島交流ホールへ、島々の自治体からそれぞれ2名が集う。
会長はまだ、ヨツモトさんのままだった。
長々しい名で、ぜんぜん頭に入ってこない。(笑)
ヨツモトさんは、移住する以前からの知人で、気さくに話してもらえ、
握手しながら結婚を祝って? 労って?くれる。
顔が黒っぽく写っているが、実際、だいぶ黒くなったなぁ・・
午前中は研修会で、鹿児島県全体の文化財の状況を学ぶ。
出水のツルは、渡来数が増えすぎて、農業被害もあるらしい。
午後は、国指定の文化財となった、西古見(にしこみ)にある
要塞跡の視察である。
ま゛〜 半分以上、観光気分なような感じがせぬでもない。(笑)
あいにくの曇天だが、暑くなくて助かる。
ジャングルにのみこまれないよう維持するのは、とても困難そうだ。
こちらは、上の観測所からの指示で砲撃する砲台の跡。
谷合に、このような跡が4か所あり、うち2ヶ所は埋もれている。
28センチ榴弾砲4門が、山越しにぶっ放す手はずになっていた。
つまり、敵の艦砲射撃(直射弾道)が当たらないところから、
曲射弾道で砲撃を食らわせる寸法だ。
すぐ横には、堅固な弾薬庫がある。
太平洋戦争の直前に造られたそうだが、実践には至らなかった。
敵艦からは見えないが、偵察機からはマルミエなのが難点・・
日本軍は、それが完成した時の時代の進み方を考慮しておらず
頭の使い方がイマイチな気がしてくる。
良くも悪くも、起用で勤勉なところでカバーしようとしてしまう気質が
邪魔をしてしまっていたのだろう。
ともあれ
西古見は名瀬のわが家から、2時間近くかかる実に遠いところで
かててくわえて、トンネルだらけの国道と曲がった県道を抜けて先。
同じ島にあるからとて、行く勇気がわかぬ地域だったから、
貴重な見聞ができて嬉しい。
宵には懇親会があって、それも楽しみのひとつ。
開始時間まで1時間半もあるから、まずはブログをアップしてから
品ぞろえ豊かな¥100ショップ、マサオカで買い物。
再び交流ホールに駐車してから、歩いて向かう。
コーラル橋は、ほとんど使う人のないことで有名な、謎の橋。
たぶん、地元建設業者の技術維持向上と経済支援キャンペーンか
あるいは町長もしくは議員の、達成感充足かもしれない。
せとうち海の駅2Fにあるレストラン、受付で番号をもらって着席。
お゛〜、なぜ和風なのか知れぬものの、フツーに食べられそうなので
ホッとしているワシがいた。
先月末にあった、3町文化財の懇親会が残念だった反動も大きい。
刺身はカンパチ、マグロ、マダイの焼っきりで卒もないが味気も薄い。
飲み物は、デカいクーラーボックスの氷水の中に浮かぶ缶を
セルフで持ってくるとゆ〜、バーベキュースタイルなのが島らしい。
鮭と料理があれば、みんな笑顔になるわな。
中央の黒いシャツが、すっと司会進行をしているのだが
実は島唄と三味線が素晴らしく美味い、ご当地職員なのである。
このあと当然、唄うし、しまいは六調で皆が踊るのだ。(笑)
六調は、沖縄のカチャーシーみたいなもんだが、一拍ズレており
ワシと同行したウチナーンチュ学芸員には、ノリ辛いと謂う。
こうした宴会の時、やっかいなのが注ぎ合いだ。
文化財は高齢の先輩が多いので、なんかやりづらい・・
ので、手酌でイケルのをチョイスしたら、スルーできた。(笑)
プレミアムなだけあって、なかなかの味わい。
さて、歳のせいか疲れもヒトシオなので、二次会は出ずにもどる。
んだが・・ まだ早いし、蒸し暑くもあって、散歩。
夜の漁港をスマホで撮ってみたが、スゴイね。
手ブレ補正がないのにブレてなく、しかもHDR処理されている。
しかもノイズすら自然に排除されている。
にしても・・ 蒸し暑い。
気温は28℃だが、湿度が90%あり、気温以上に暑い。
結局のところ、一晩中エンジンとエアコンをつけて車中泊だ。
デイズの意外な広さに感心してみたものの、眠れそうにないなぁ。