とんとん拍子にフルコース

宿に着くと、早速ホテルの4階の厨房へ。

行くと料理長が早速「今晩はこれでフルコース作ったるわな!」と

力強く宣言!したわりに、じゃあちょっと図鑑で調べてくるわと

新しく来た料理人の又吉さんに魚を任せて帰っちゃった.........

又吉さんはバリバリと鱗をはぎとり、ひたすらサバキ続け、

終わったころ50分も経ってから料理長が戻って来て、

「ホシフエダイやな、黒い点やったらクロホシフエダイや、わかりやすいやろ」

わ、分かりやすいけど、それ調べんのに小一時間必要なんか???

家は3分で帰れるはずなのに.........。

ちなみに見えにくいけどママレモンの右にあるどんぶりの中が真子(卵)。


夕刻までにシャワーを浴び、ゆっくりと片づけつつ

あの調子なら美味しい白身間違いなし!!!喜びが込み上げてきます。

これがあるから釣りは止められない。

思ったより今夜は最終夜のわりに忙しく、宿の社長からはカラオケ、

向かいの大東そばの伊佐さんからは新しいソバの試食の招待と

夕食後もスケジュールが目白押し!大東島の人は本当に良くしてくれます。


さて、4階の大東一番の見晴らしを楽しみつつビールを頼んで待つ事シバシ

まずはお刺し身、これがまだ身がイカッテて多少歯ごたえ過剰

でも釣った本人には最高の白身のお刺し身、明日の晩に食べたかったなー。

次は皮の湯引き、とはいうものの湯引きというより「6分くらい茹でたわ」と

言ってたほど腰と厚みのある皮がこれまた歯ごたえがよろしい。

大型の白身魚は皮がを食べないと失礼というものです、美味しいんだから。

今度は真子のサット煮、生姜がきいていてビールにもピッタリ

鮮度もいいのでプリッと一際張りがあって美味しかったなぁ。

いよいよ焼き物、塩焼きだけど、タップリ脂の乗った身なので

脂で揚がった感じがするほどカラリとコンガリといい具合。

食べると皮も身もブリブリしてほとんど魚風味の鶏肉ソテーという感じ。

料理長は「皮は硬いから食わんほうがエエデ」というけど

皮と一緒にガブリとやるとすんごくジューシーっ!!!

これが脂を証明するウシオ汁、昆布出汁で補強しているそうで

「出汁はタマン(フエフキダイ)ほどやないわ」というけど

軽く10人前以上作ってるんだから、薄くなっても仕方ないのでは???

背骨は1センチ以上あったけど........。

目の周りも美味しくて皮もコリコリして、もちろん身はプリプリっ!

出汁はコクのある白身ならでわのアッサリ味。

やっぱり、白身はオツユが肝心ですよね。

最後は煮物、こちらは濃口でコッテリとしています。

右がこれまた真子、下へ行って味のある肝、そして心臓、

左下はグリグリして美味しい胃袋、上と左上がアタマの後ろの方と目の周り。

結局、目の周りは両目とも一人占めなのでした。

火の通りは程々、身が厚いので濃口のタレが脂の乗った身や

内臓のコくのある味とマッチしてもうタマリマセン.........。

通常は内臓まで料理してくれる人は少ないのですが、そこはコダワリの流れ板。

グルメでもナカナカ味わえない味、それがこの島の釣りのもうひとつの魅力。

今日は客が少なく、時間をもてあまし気味で腕が振るいたかったよう

後で元キックボクサー館長が教えてくれました。

この人が居ないと、ここの釣りの楽しみは半分になってしまう

大切な美味しい友人なのでした。

でも、他のお客にも、刺し身とオツユは出たんで

別料金はチャラになっております。

知ってようと知るまいと、地のものを地元で皆と食べるのが最高!

これが遠征の信条。