黒ニンニクとガセネタ
世間に近い話
さすがに11月ともなると、暑さも遠のく。
辛うじて夏日になるかどうか・・・という涼しさになったから、雨降りなどではTシャツだといささか寒い。
とはいえ、まだクロイワツクツクというセミは鳴いている。
すごいね〜
産地や食材偽装が相次いで発覚し、飲食業界が揺れているけれど、言い訳のすごさの方が面白い。
ヌケヌケと・・・さも自分は関係なかった、従業員のコミュニケーションと知識不足・・・などと愉快な騙り。
頭は悪いは誠意は無いわ、レストランの料理人など阿呆ばかり・・・といった発表だ。
ましかし実際のところ、頭のいい料理人なんて、数えるほどしか会った事が無いし。
徒弟制度の古い体質の問題だろうか・・・先輩からして頭が悪いから・・・
ホテルのレストランといえば、これまでも養殖物や冷凍食材ばかりでガッカリさせられてばかりだったが、
なんとまあ恥ずかしいことになったものだし、これからしばらくは客の指摘にビクビクしなければならいし、
風評被害もあろうし、宴会シーズンの客を逃さないよう、並々ならぬ苦労が待受けているだろうなぁ。
しかしまぁ、詐欺として逮捕されないだけでも、アリガタイと思うべきだ。
お父さんが、詐欺料理人と知った子供の気持ちは計り知れぬが・・・
不可思議なのは、産地偽装して牛肉やコメ、ウナギなどを販売したら逮捕されるのに、
どうしてホテルやレストランだと詐欺であってもゴメンナサイすればOK・・・ 不条理だ。
どこがどうちがうのか・・・私にはまったく理解できない。
ホテル業界の力は、食品流通業者などより、よほどチカラが強いのだろう。
法律が曲がっても、ポン人は何も思わないのだろうか?
あるいは迎賓館がやっちゃってて逮捕できないとか・・・そのあたりにショーモナイ帰結がありそうな。
仙台銘菓?、萩の月と東京バナナはほとんど同じ・・・
カステラ+カスタードなど洋風あんを組み合わせただけの菓子。 美味しいがオリジナリティはない。
やはりそのあたりは、アンパン、ドラ焼きの足もとにもおよばない。
萩の月もその他大勢も、所詮はドラ焼きの延長のようなものだ。
やるなら、甘味を抑えたカステラに、クリームコロッケの具なら新しかろう。
菓子だから、甘さで勝負してナンボだろ・・・というのなら、ガリガリ君シチュー味風に近く
甘いクリームコロッケ系・・・は結構アリかなと思う。 世間的には。
上司のお土産で、残業激しい企業における、残業ショックを和らげる気分転換の残業食・・・的な。
いやね、このごろダジャレを考えないと一日が始まらない、終わらない感じである。
オハヨウからオヤスミまでダジャレたい・・・ような。 オッサンとは、そういったお歳頃なのだろう。
そういえば
音楽著作権協会が独占禁止法で揺さぶられている。
祭りで踊るときも、一曲ナンボで支払うと聞いたことがある。
著作権管理は、どちらかというとお役所仕事的な側面もあり、NPOが相応しいかもしれない。
もっと怪しいのは、日本財団(船舶振興会)だ。 本当に公益なんだろうか・・・アレで。
アレに公益性が在るのなら、ジャスラックにもありそうな気がしないでもない。
黒ニンニクを3かけほどもらった。
ニンニクなんて、どこをどうしたって、臭くて食えるか! と思っていたら、そうでなかった。
本当に黒く、どこかで食べたような、ないようなビミョ〜な食感で、さらに甘酸っぱい。
例えるなら、ニンニクの皮に入った、妙な臭いのする干しプルーンみたいな感じ。
あらためて思うが、体にいいというのは、どういう意味なのだろう。
作用が在るところには、必ず反作用も在る。 薬効があれば毒効もありだ。
疲労回復効果が高いということは古今東西、確かなようだ。
しかし、多量にいただくには内蔵への刺激が強すぎる。
だから、マイルドになった黒ニンニクをどうぞ・・・ということらしい。
風味は全く別物といってよく、ニンニク好きあなたもニオイを気にせず食べられます・・・というが
ニンニク好きならモノタリナイ度120%だろう。 クサヤと干物くらい違う。
このくらい違うのだから、もとの成分を保っている・・・とは思えない。
新たな生成物があったとしても。
まあなんだ・・・私なりに考えるとすれば、焼肉のタレや味噌にブレンド・・・だな。
実に全うな用い方だと思うものの、えらく高級なものになる。
が・・・まぁなんだ、レストランで高級料理をいただく気概があるなら、高級焼肉のタレもありだろう。
コレステロールを摂取しながら、コレステロールを減ずる・・・実にシニカルな調味料。
このところ、あちこちが痛いので眠れない夜が続いていて、疲れも眠気もぬけなくなった。
しかも、オカユ生活なども手伝って、内臓が刺激に対して、とても弱くなっている。
ニンニクのキツさには胃腸がたえられず、腹痛を起こしてしまうだろう。
そういった意味では黒ニンニクはよさそうだが・・・ナンにいいのかイマイチわからない。
このごろ続けているのは、しびれる味の花椒=中国の山椒を汁物でいただくこと。
胃を健康にし、鎮咳にも効くというから、なかなかのもの。
キツイ香りで長らく馴染めなかったが・・・体が欲しがるのか、ずいぶん風味が気に入っている。
しびれる味は本当にしびれてしまうらしく、古く中国では局部麻酔に使ったのだそうな。
黒ニンニクは家庭でもこさえらえるらしい。 しかしながら、発効させる段階ですさまじい臭気があるそうだ。
島の生産農家は、牛小屋で作業しているのかもしれない。 牛糞といい勝負ではなかろうか?
ところで
黒ニンニクだけでは、最後まで引っ張れないと苦々しく思っていたところ、ネタが飛び込んできた。
しかもガセネタである。
どうよ、このワザトラシイほどのデカさは!?
すげ〜ウソみたいに見えるところが、いかにもガセネタっぽい。
モデルは、F本家具のご主人である。
実はこれ・・・ひょいとタモですくったの。
いつもの運動公園でチヌ狙いしてたら、40cmほどの水深のイノーに3匹ほどが散歩しており、
一匹目は失敗したけれど、その教訓から2匹目は難なく水揚げできたもの。
いやこれ、立派(りっぱ)なガセ ≒ ガザミ ≒ ノコギリガザミですわ〜♪ 甲巾は17センチ。
ヒラアジ釣りでいえば、奇跡のレコードクラスまでは行かないものの、40キロクラスといった感じ。
甲殻類は好みではないけれど、イノーでメジャーな高級食材とあって、泥臭いとのウワサがどれほどか・・・
味わってみようと思ったわけ。
ガセを民宿で提供しているT田さんに電話して、調理法をたずねると意外に簡単。
さっと下ゆでして甲羅を開け、泥や砂のあるエラを外し、ヨゴレなどを洗ってから本調理に入ればよい、とのこと。
なぜ先のF本家具のご主人が登場したかといえば、・・・当然デカイ鍋がないからである。
島は、甘えさせてもらえる友人知人が多いので、とても助かる。
鍋を探してもらっていたら、奥さんの実家に行っているといい、わざわざ豊胸な娘さんにとりにいってもらってしまった。
その間、ノコギリガザミ(アミメノコギリガザミらしい)を全力(ぜんりょく)で威嚇(いかく)していたのはコノハズク。
そういえば、コイツはここにあまり登場していないと思うが、私のライバルらしい。
警戒して細くなるのかと思ったら、私に噛み付きに来るときと同じポーズである。 チョッカイ出すと、ガシッと噛み付く。
ただ、自分も人間同様と思っているようで、本気噛みとアマ噛みの中間くらいの強さでガシッとくる。
F本さんには当然アマ噛みしかしない。 頭の形が似ているから・・・ライバルなのだろうと深読みされたかもしれぬが、
オスに対してライバル心を燃やしているようで、男っぽいイデタチの女性にも威嚇したりするから愉快だ。
そういった意味では、女子力判断センサー的な役割もできそうだ。
とりたててエサをやるわけでもないが、ビミョ〜なナツキ方?をしている。
普段はエサにしかガシガシ噛み付くことができないから、私のようなオスに縄張り争いを仕掛けたいようである。
一方で、高めの声で盛り上がっていると、会話に参加したい気マンマンになり、鳴き出す。
まるで楽しそうな雰囲気がわかっているようでもある。 ちなみに、誰かが何かを食べると、なんでも食べたがり。
パンもミカンもイケル口。 でも塩分や糖分、炭水化物には弱そうなので、やりすぎに注意している。
さて、カワイイ豊胸娘さんにワザワザもってきてもらった鍋で、さっそく下ゆでした。
いや、正確にはF本さんにやってもらった。
カパッと甲羅を開いたら、なんとまた甲羅!? ホンマカヨ!!!
どうやらこれ、ハードシェルクラブなのに、ソフトシェルクラブなヤツで、脱皮直前らしい。
すげ〜ショックなのは、コレからである。
なんと、大ハサミが軽い!? スカスカで軽いのだ。 まるでソフビのオモチャのよう。
簡単に割れるので、パキパキと開いてみると・・・
ナンジャコリャ!? 中央のホタルイカ?みたいのが肉で、あとは空洞。
白い膜のようなのは、おそらく液状化した元筋肉成分ではなかろうか。
つまるところ・・・いや、細(ほそ)い関節をスルリつまらぬよう抜けるために、なかみダイエットしていたのだ。
どおりで、今一歩パワーがなく、ダラ〜っとしていたはずである。
ぜんぜん・・・食べ応えがない。
ガセというよりはサギだな。 味は・・・といえば、コレがなかなか。
すっきりとしたカニ臭、泥臭さはない。
しっかりと味があり、しかも次期甲羅候補にはグミッ!とした歯ごたえを備えていて、ちょっとソコラにな味わいなのだ。
味噌味で仕立てると、なかなかの風味になる。
塩ゆでと違い、汁もいただくことができる。 いったん身を食した部品も、おおぶりなものは鍋に戻して弱火で煮ながら食べる。
すると・・・食べ終える頃には、やたらカニのコクが強い味噌汁が残る。 いささかヨダレも混じっているが・・・
コレはべつに習ったわけではなく、ただの思いつきだし、一端食べたのを鍋に戻すのは裏技以外の何者でもない。
黄色く浮いているのはカニ味噌である。 汁物相手に、酒が進む濃い風味が愉しめた。
しまった、今にして思えば、アツアツご飯にかけてサラサラいくのも、実に美味そうである。
砂が入っていたのは、おそらく内臓の部分と、足の付け根のところのシワの間のようだ。
内臓にはザクザクとサンゴの砂が入っていて、ほお張ったときはさすがに慌てた。
幸い、サンゴの砂は、砂といってもカルシウムなので歯ごたえも軟らかで、キチンと消化できるカルシウム製。
内地の鉄より硬いガラス質の石英とはえらい違いなので、安心していただくことができる。
ただ、ジャリジャリするだけだ。
これなら高級食材として扱われるのも無理ない・・・しかも内地のものと違い、砂も食べてOKなサンゴの骨格である。
もっと泥臭くて酷評してやろうと期待マンマンだったのに、コレは捨て難い味わいとなってしまい、甲殻類嫌いが
少し薄められてしまった感すらある。 要は、市販のものや旅館で供されるカニは鮮度が低いから臭いのだ。
残念ながら、カニで腹いっぱいにならず、豆腐一丁の湯豆腐も必要であった。
汁気で腹いっぱいな感があるが、それはそれなりに充実した夕食。
大自然の恵みに感謝、島の情けに感謝。
あ゛〜明日は、朝一から県議のお客様をご案内せにゃならんから、もう寝よ。