麺類は歴史

 


世間話。

 

今年に入って、なぜかチーズが安くなった。 ベビーチーズ4コ入りが内地並みの128円。

科学が進んだか、政権が功を奏したか・・・これまで238円で買っていたころの決意は不要になった。

肉を食さなくなった私にとっては、チーズは貴重なタンパク源である。

ちょっと気がユルんだのか・・・ワサビ入りを買ってしまった。

スモークがないから・・・気持ちが別方向に揺れたのかも。 やっぱりワサビを乗せて食ったほうが美味い。

つまらない商品を買ってしまった上に、ワサビって殺菌力なかったっけ・・・どやって発酵させたのだろう・・・

洋ワサビだから大丈夫なのか?などと、よりつまらない思考までしてしまった・・・糖分の無駄使いだ。

それにしてもスモークって不人気なの? おそらくチーズ加工において最も美味だと思うのだが・・・

 

それと

ギャオでやってる宇宙兄弟、面白いね〜・・・いろんな意味で。

日本人が始めて月面に立つシーンを視たが・・・それで思い出した。

メリケンはインチキして月面に行ってない。 哀しいかな・・・常識となってアポロはでっかい都市伝説?だ。

あれはホントに行ったのだ・・・という方が伝説ね。

だから、なんとしても先に月面に行って、ありもしない証拠をデッチアゲなければならない。

確か・・・そんなデッチアゲしなくていいように、着陸船の噴射で旗とか飛ばされた・・・と述べている。

行ってないことを証明してるようなことを、平気で述べなければならぬほど、最初あらウソを隠したかったのだろう。

着座しているのに、着陸船の窓から、どうやって見たんだろう・・・

ちなみに、足跡は消えない。 飛んだ砂ははるか飛ばされて落ちないから、むしろ大きく深くなる。

 

物語では、月面の細かなガラス質の砂があるから、船内に持ち込んだら気管支や目が大変なことになると

アタリマエのように皮肉っている。 

それ以前に、重い船外活動用の機材が背中にくっついた宇宙服で、なんであんな姿勢で直立できるのか・・・・

地球上でも後ろにコケルぞ! フツーならツッコムだろ! それがアポロの歴史的映像であった。(笑)

行ってないことは確かだし、ワイヤーアクションなので、突っ込んでも仕方ないのだが・・・

先に行って、足跡だけはつけとかないとな、メリケンよ。 宇宙嵐で消し去られた・・・なんて、バカでも笑うぞ。

基本的に、船外活動できないじゃないか。 行っても無駄ということを理由にはできまい。 いや、やるかな?

インチキ映像で無駄にハタめいてしまった星条旗を動かしたチカラが、足跡も消した!とか・・・そりゃ面白すぎ。

にしても、911はヤリスギだったな。

 

置いといて・・・・宇宙兄弟は、小市民なセリフ回しが面白い!!! 長男共通の思考に満ちているような。

ルフィの声の母親は、かなり強そうな感じがして・・・ゴムゴムノーとか言いそうだし、ルフィ崎さんそのまんまだし

とってつけた違和感マンマンだけど。

人気キャラ声優だと、ツブシがききづらく・・・いささか困ったものかもしれない。

ドラえもんの人しかり。

 

いけね、また無駄に糖分を消費してしまった。

 


 

さて

 

むかし人類は麺類・・・とか無茶なコピーがあったが、あながちウソッパチでもない。

 

加工した食品を更に加工していただく技術は、豊かな収穫量あっての物種である。

人類が豊かになる歴史こそ、加工食品の進化と同期しているのである。

 

なのだろうけど・・・

幼少の頃から、加工食品を調理した物は、ひどく嫌っていた私。

コダワリとか以前(いぜん)から、どうも怪しい味と感じていたのかも知れない。

加工食品は麺類だけでなく、干物、揚げ物、漬物など意外なほど多彩である。

 

私は、チクワはそれほど好みでない。

もともとチクワは焼きたてをいただくのだろうが・・・そんな体験もないし。

加工食品なのに揚げたの煮たの、とりわけ天ぷらは大嫌いだ。 マズイというより、無駄すぎる。 

使われているチクワはつなぎ多くて味が悪いし、油っこいし、揚げても結局美味しくない。

安くてハズレでも納得してしまう・・・のり弁の定番だから、だいぶ食らってしまったけれど・・・

山口では「天ぷら」という名の、さつま揚げ風な魚のミンチのミートボール然とした丸い揚げ物がある。

おでん専用?っぽいナゾの食品である。 揚げ物のくせに、煮たのしか食べたことがない。

もちろん、私の幼少の頃、練り物のような食品を食べだしたころに同期して生まれたのが化学調味料。

 

だが、当時は奇跡的に美味しいと感じていたものだった。 鈍い金色の缶入りでミックの名があった。

刺身醤油にいれると、たいそう刺身というか・・・なんか全体が持ち上がるように美味しかった。

 

我が家はとてもビンボーだった。 だから、出来合いの加工食品はそうそう買えなかったようだった。

料理する人はわかるが、加工食品はレシピが限られるし。

お豆腐のように、加工してなお加工前より素材らしい素材として生きている食品もあることはあるが・・・

応用の利かぬ食材は、買い置きできぬのだ。

 

そうして私はビンボーに育てられたようなものであるが、豊かなことが皆無だったわけではない。

徳島の本家周辺が半田素麺の生産地だったこと、それから讃岐うどんの地であったこと・・・だ。

 

ただし、私は幼少のころ、うどんが大の苦手というより天敵だった。

今にして思えば、無駄に太く硬ゆでなうどんが喉を通りづらく、ゲーゲーなるのは仕方ないことだったろう。

当時存在していたか知れぬが、天然素材の胃カメラ状態だったのだ。

中学生のころには安定して食べられるようになったが、汁の味がなじまず好ましいとは思ってなかった。

 

私がうどんを冷静にいただけるようになってきたのは、20代も晩年のころだったと思う。

そのくらい幼少期のゲーゲートラウマはひどいものだ。 つまり・・・いやつまらず喉を往復する食品だった。

殺人的な味わいの食品・・・讃岐うどんであった。

 

もともとチャン国では、ゆで過ぎでフニャっとしたタイミングのない・・・だらしないゆで具合が標準で

今もそうらしい。 ゆで過ぎておけば量も増えるし。 島もユルゆで傾向で、世の中そっちが多数派なのだろう。

長男が固ゆでし、下の兄弟姉妹は気にしない・・・と言い切ってしまっていいほど当てはまるような。

香港でラーメンが人気なのは、内地でアタリマエな・・・キチンとした麺のゆで具合が功を奏しているのだろう。

もちろん、大量の化学調味に慣れた中華系民俗では、無駄に濃厚な汁がとてもマッチするのだろう。

しかし、トンコツは臭いと思うのだが、人気があるというから、中華料理の奥行きというか、

チャン国の悪食は四千年以上の厚みがありそうである。 何でも食い、あるいは薬と考えてみたり。

 

正しそうでもあり、大半はインチキで効きもしない物体を薬と称したりすることでもある。

 

大半は、国民性ともいえるパチモン料理やパチ漢方に満ちていると見てよかろう。

こと食文化はご都合主義の権化のようなものである。 文化の重み・・・とかより美味けりゃいい。

我が国でもビーキューグルメとかいうZ級なオメデタイ祭り屋台系調理品もたくさんあるし。

にしても、エビチリソースが代表ではねぇ・・・べつに気にいればナンでもいいにしても中華料理専門店と

銘打っている店舗で出すには、少し恥ずべきでないか・・・と感じたり。 

ケチャが、四千年の歴史・・・に勝るって結論は、見ているほうが恥ずかしい結論過ぎる。

コダワリもないのに、四千年によっかかるコダワリ・・・それもわからない。

くれぐれも、チャン国に道理をあてはめても無理・・・我等の文化の源流らしいが、原型はとどめていない。

さすがに中華街で大枚をはたき、コースのシメにカレー粉味のビーフンがでてきたのには笑ったが。

カレーヌードルの方が、えっぽどマシな味だった。 

新しい物を取り入れる勇気もわかるが・・・言うこともヤルコトも支離滅裂なのは、大人のヤルコトでない。

勇気といえば聞こえはいいが、安直さでしかなかろうし。

このごろ妙な攻撃姿勢を見せているだけに、私の中でも疑問噴出で、文章が長くなってしまった。

 

日本では日本料理とはいわなくても、ほにゃらら風なナンチャッテ料理は多いが、専門店で堂々と出さぬ。

少なくとも・・・ナポリタンを和食として出すのは、和食をかかげたラーメンとか出す大衆食堂・・・である。

レストランで出すこともある・・・けど、レストランは無国籍料理提供店・・・って意味で浸透していると思う。

派手に飾って高付加価値っぽく演出した、コース料理とか出したりしない良心がある。

ナポリタンは戦後に日本人がこさえた、誰しも美味しくいただける西洋風麺料理である。

チャーハンより手軽で美味しい、焼き飯みたいなもの。 天津飯はどうにもヘンテコで、いただけぬけれど・・・

 

閑話休題

 

我が家は昔から、麺のゆで具合はとても厳しいもので、素麺のみならず全ての麺にコシは必須だった。

おそらく、イボノイト系の素麺が入ってこなかったのは、半田素麺が本道だ・・・という意地もあろうが、

非常に伸びやすい細麺の弱点・・・ゆでて、さらしてすぐ食す・・・スタイルが家族生活に馴染まないことを

オヤジ殿が覚っていた・・・のかもしれない。 いや、それはカイカブリかな。

単に細い麺の歯ごたえの無さに、ガッカリしたくなかっただけ、かもな。

 

タイミングが難しいし、あっという間に食す必要があるものの、細い素麺をほお張って強いコシを味わうのは

なかなか乙なものである。 ことに出汁がからみやすく、天然出汁の薄味でも深い味わいとなる。

 

ちなみに、冷麦ものびやすいためか・・・我が家にない食品だった。

確かに冷麦はシビアにゆでても、美味しくないのしか食べたことがないし、今さら食べたくもない食品である。

 

で・・・いつしか私はスパゲッティも好物になっていた。

大学時代、家計が厳しくなったときパスタだけで過ごした時分・・・があったような。

シンプルにして甘味と歯ごたえの愉しめるスパゲッティは、和麺にはない魅力に気付かされた。

 

以前も書いたことがあるけれど、念押しに書いておくと

シイナマコトのマヨ醤油かつぶしスパゲッティは、一瞬だけで、美味いと感じなくなるガッカリ調理法であった。

念押しするまでもない・・・調理法だったな・・・ むしろマヨ特農ソースかつぶしの方が若干いけるかもよ。

実験はしないけど・・・隠し味は当然、ケチャかな?と思う。

 

今もって、マヨは半年に一本も減らぬから・・・分離して困ってしまう。

けれど、マヨとワインビネガー、細引きコショウをブレンドして、アツアツゆでたてのブロッコリーをつけると美味い。

チンしたジャガイモにも、ほとほとよく合いすぎる不思議な調味料がマヨじょうゆ。

 

折々に、欲しい物はないか・・・と電話をくれるおふくろ様に、太いパスタが欲しいと願ってみた。

すると、ペンネはフツーなマカロニのサイズで逆に?驚かされたが、スパゲティは2.2mmの太いのが届いた!

大切に冷蔵庫で保冷して、寝かせながらいただいている。

 

麺は冷暗所で寝かせると、成分が馴染んで風味が絶妙になっていく。 今も実験中だ。

具体的にはツルツル感が増し、シコシコ感はややマイルドになっていく・・・気がする。

今も、横浜からやってきた大切な半田素麺があり、もう5年くらい経っている。

 

寝かせたところで太麺はやはり無駄に芯が残ってしまうから、ぼんぼん沸騰させ熱をかけたものか・・・

あるいは、エコに弱火で長くゆでるか・・・今もって結論はない。

ともあれ、太い麺は歯ごたえが長持ちするから、私のように遅い食べ口には向く。

20分くらい、コシが長持ちしていた。 反面、アルデンテのタイミング判断に至極苦しみ続けていたり。

 

カルボナーラは、イタリアの卵かけご飯ではないか・・・と思う。 うどんにもカマタマうどんがあるように。

久しぶりのカルボナーラだったから、調子に乗ってチーズを加えたところネッチョリひともちに・・・

ほぐしながらいただくから、時間がかかってしまった。 ひともちは山口弁らしいのを今始めて知った。

ひともち・・・粘り気などでひっついて、一体になってしまうことの意。

 

ひともちは閉口したが、もっと驚いたのは美味しすぎ・・・だったからである。

いやなぜこれほど旨味がでているのか・・・と思ったら、ベーコンの化学味が利いているようだった。

ゆで汁を加えて乳化させ馴染ませているとき、ベーコンから染み出したらしい。

肉の味がしないベーコン・・・面倒くさいなぁ、日本の食材。 素材じゃなくて完結してしまっているよ。

茶味豚のナチュラルな感じのベーコンなのに・・・

 

2mmを超える太いスパゲティーはスパゲトーニというらしい。 今回のはそれ。

フツーに売っている1.7mmくらいの太さは中間のスパゲティー二。

もうチョイ細いとフェデリーニ。 サラスパとか細いのはカッペリーニ・・・これなら素麺、冷麦でもいいかも。

珍しく冷蔵庫にベーコンがあったから、久しいカルボナーラをこさえようとした。

つまらぬことに、チーズを足してコクを・・・なんて思ったら、固まっちまった・・・やれやれ。

 

このごろ、もう一つ試しているのが、ポキポキ麺。

スープなどに合いやすくしたり、箸でも食せるよう・・・ゆでる際に、短く折ったパスタである。

過日、一度目の博多土産をパスできたと思ったら、伏兵?からもらうハメになった明太をパスタに。

半分にポキポキしたら、とても箸で食べやすい。 ちなみに明太は、酒などで溶いておくと完璧にからむよ。

ま〜主食にはシビれて辛いが、肴くらいにはなるから、箸で食せるにこしたことはない。

 

始めたころ1/4にしたこともあった。 もやしのように食べやすいか?と想像していたが、さにあらず。

チーズ入り牛乳味の煮込みパスタ・・・サラサラの汁のためか、ツルツルと箸から逃げる。

スプーンもフォークも効かぬ・・・強敵難食パスタになった。 幼児の箸の練習用にはよかろう。

 

ちなみに・・・ホントかウソか

スパゲッティの起源はパチ四千年の歴史よりさらに二千年も古い、六千年前だそうだ。

麺類は想ったよりずっと深かったようだ。

 

そういえば

2年前に求めた稲庭うどんが、冷蔵庫の中でほどよく熟成していた・・・が意外な結末だった。

え゛? なして・・・ケチャップ和えかって?

いやいやコレは我が家に伝わりし、徳島の味なのだ。 赤味噌で酢味噌和えする半田素麺の食べ方だ。

麺つゆどうしよう・・・とか、化学調味やだな・・・とか悩むときは、味噌に限る。

ゆず七味を加えて、いただく。

 

とても美味い。 しかし半田素麺には劣る歯ごたえ。 ツルツル感。 平麺だから・・・のようだ。

想像以上に高価だったし、すんげ〜期待していたから、反動も大きかった。

稲庭うどんは、粘り気を失わない新鮮なうちに食せ・・・だった。 それにのびやすい気がする。

夏場、よほどキンキンに冷やしていただくには最高の麺だった。

そういえば都内でやった宴会の最後だったか・・・そんな感じで供されたような。

 

断面積は半田素麺より大きいものの、丸いほうが表面積が狭いぶん、のびにくい。

半田素麺はそこらの冷麦より太いくらい。 さすがに温麺(丹生麺)では、うどんほどのコシは残し難いものの・・・

 

先日、Aコープで細い長崎産のうどんを初めてみかけた。 イボノイトよりいささか太い程度・・・

五島うどん系とも異なるようだ。 いやまて、細いうどんって・・・確か油を使わぬ製法的には冷麦では?

どやって食するのか・・・早ゆでうどんってとこかな? 細い麺はつゆのからみがよく、薄味がヘルシーだ。

風味はさておき、麺類は和麺だけでも多彩で驚かされる。 チャン国や朝鮮にも多彩である。

 

素麺は大陸からやってきたのだろう。 ソッミエンとかソミョンなんてのがあるらしい。

源流は菓子だった・・・とする説もあるそうだが、菓子を麺に加工するようなユーチョーさが、戦国の世、

宮中の料理人にあったかどうか・・・私の魂は、ずえったいにない!と述べているが

ま゛〜菓子という概念ができたのは、おそらく宮中のユーチョーからだろうけれど、それが麺をこさえるような

ヒネリになるとは・・・そんなヒネリがあったら、もうすこし融通のある社会になっていただろう。

 

朝鮮の食文化は統治したころの日本の影響もあるだろうから・・・あるいは日本の影響もあるかな?

食文化は文献などにはなくても、必ず源流があるから、歴史をたどるにはとても面白い証拠でもある。

 

ともあれ、私にとっては稲庭うどん買うくらいなら・・・半田素麺という結論は得られた。

油の入った素麺は素直なうどんと違って、素麺風味でしかないけれど。

それに、島では半田素麺も稲庭うどんも入手困難ではあるのだけれど・・・

 

稲庭うどんは類まれな美味しいうどんで細い。 関東以西の彼女に知ったかぶりするにはとてもいい食材。

半田素麺の知名度より低そうだから、知ったかぶりするのには適しているし、美味い麺には違いない。

 

さて、これから最後の稲庭うどんでチョー難しい温麺に挑戦してみよう。

硬ゆでした麺は、洗ってしっかりヌメリとり・・・っていうけどヌメリってっどこ? それっぽいコトはしといた。

 

イリコ出汁に、塩、ミリン、しょうゆと油揚げの刻み、ネギでスタンダードな刻みうどん。(刻みは関西風らしい)

汁を沸騰させ、硬ゆでし洗ってあった稲庭うどん様を、頃合にさっと炊いて・・・いただいた。

いつものことなんだけれど、美味いんだな〜。 さ〜すが逸品和麺の味わい。

 

適したゆで時間で水にさらし、歯ごたえを温存しておいて温麺にしたら、完璧だ!

これこそ世界に誇るべき、和麺の美味い調理作法に違いなかった。

歯ごたえ、ツルツル触感、高級和麺らしい味わいである。

ん゛まい麺を調理できて光栄!と思える麺だった。 うどんにしては、やはり伸びやすく・・・仕方なかろう。

超高級早ゆでうどん・・・といったところか。

 

寝かせるのは向かない麺と分かったことも、幸いといえば幸いかもしれない。

寝かせたのは・・・単に高価で、もったいなくて食べる期を逸していた・・・だけでの理由で、計画的でなかった。

単なるビンボー症なのだ。

 

素麺も、寝かせすぎると油が酸化してマズイ・・・との説もある。

いづれ、何年が限界か・・・我が家の冷蔵庫で寝かせている半田素麺が証明してくれるかもしれない。

 

冷蔵庫で寝かせ、沸騰させては冷やし、また温める・・・もったいない・・・無駄そのものだが、味はいい。

練って乾燥させた麺を、更に複雑な段取りで最適化する食べ方は、豊かな食文化を象徴するものだ。

 

もっと贅沢に豊かになれば、材料を午前中にセットして・・・夕げのころまでに、うまい生素麺をこさえる・・・

なんてことも可能になるのかもしれない。 けれど、熟成した乾麺も捨て難い。

 

カップ麺も含め、乾麺は保存食としても、味としても現代の極致の食文化・・・と言っても過言ではあるまい。

保存することで味が変化し、愉しみ方も変わる食材。 発酵する缶詰・・・とかもそうだろう。

科学と、調理技術への熱意が綾なす深い味・・・乾麺。 (お゛〜、今回もなかなかいい結語だ!)

 

生麺も美味いが、時を経てなお美味い乾麺も捨て難い。

人類は長生きになったぶん、時間の使い方を覚えて進化しているのかも・・・しれない。

 

ペンネを煮込む折・・・いただきもののタンカンを加えてみた。 私にはタンカンが強烈すぎて、生で食べ辛い。

半分は豚の生姜焼きを柔らかくいただくのに特製漬けダレに・・・で・・・あまったので。

 

ん゛まいね〜、な〜んも変なもん入れてないのに。 トマトは天然の旨味調味料である。

トマト缶とバジル、ガーリックパウダー、オレガノ、塩、ゆで汁、仕上げにスライスチーズだけ。

スラチーにいろいろ入ってなければ、この味は自然の風味。

いささか多めの煮汁を飛ばしながら煮て、最後にスラチーを加え、パパッと和えて出来上がり。

粉チーズふったりするより、ずっと風味豊かになる。

 

トマトが調味料になるなんて・・・ローマの食文化かもな・・・素晴らしいにもほどがある。

パチ四千年の歴史で、まともに調味野菜になるのがあったら、教えてもらいたいところだ。

ヘンナ調味済み漬物のザーツァイ・・・とかはナシで。

そんな意味でも、スパゲッティは、チャン発想ではなさそうである。

小麦をこれほど多彩に食するのは、長期にわたり豊かで超絶楽天に保たれてこそ円熟しないだろうから、

格差社会を厳格化したローマありき・・・と考えてよかろうと思う。

 

タンカンには自然のまろみがあふれている気がする。 トマトに匹敵する調味果実ではないか・・・と思うくらい。

スキ鍋に絞ると、肉も柔らか、風味まろやか・・・になる。

 

伊、チャン、朝、日、おそらく周辺のモンゴルや東南アジアでも、私が、日本人が知るより、

麺類はずっと多様化しているだろう。 麺類・・・というか、小麦粉練り・のち・ゆで・・・食の技術が正確か。

おっとロシアは麺文化がないのだろうか・・・? 心当たりがない。

白い連中が侵攻する前は、黄色人種の土地であって、うどん、スイトン、そばがき系以外は存在しなかったのかも。

 

なぜ細長い麺が好まれるようになったのか・・・興味深い。 ミミズやヘビのような麺・・・好ましいとは思えぬ。

ミミズは確かに哺乳類の捕食する生物だが、土が多くて食すには無理がある。

過去、モグラ同様に、内蔵の土をしごいて出し、つるっといただく歴史があったのなら・・・わかる気もする。

 

生麺から進化した、乾麺・・・今はまだ生麺がすぐれているかのような評価。 けれど乾麺しかない美味い麺もある。

時間を応用する生物・・・あるいはいづれ世代を応用したりするのだろうか? 長生きはしてみるものである。

とはいえ・・・枯葉マークが日差しで色あせるまで・・・ってのはどうかと思うけどね。


 

ではまた