Y課長のナイスな思いつき・・のち多忙

 


4/3、19:00、MBCど〜んと鹿児島に、出るという情報が入った。

過日、クロウサギ観察小屋と希少植物を案内したときのものだ。

が・・・我が家にはテレビは無い。

 

つぎにまたテレビ取材の話が来たが、お断りした。

 

変に気を回して取材を受けるのは、精神によろしくない。

今は、クロウサギといえば声が掛かるようになったが、私はそれほど観察してはいないと思うから、

知ったかぶりしているようで、あまり心地よいものではないからだ。

 

一方、私よりずっとイイ生活してやがるくせに、予算がないとかホザきつつ、当然のように人のフンドシで

相撲をとりたがる連中が大嫌いになったから・・・でもあろう。 マスコミなんて、ただの金食らい生物だ。

自分らの都合のいい、金のある連中にへつらいやすい情報をこさえ、自慰を続ける連中にしか見えぬ。

 

予算がない!? 寝言は寝て言いたまえ! こちとら生活費がねーんだよ!

自分らの稼ぎのために、人をタダで働かせるのもタイガイにせよ!

マスコミとかギョーカイ・・・人のフンドシ三昧で虚ろな世界・・・金に惑うのも仕方ない・・・哀れな仕事だな。

 

さて、前回チラと書いた、野鳥観察台の子細について、今回。

 

もともと発端は、私の写真を売りたい!と言ってくれ、実際に売った大島のM山さんが、Yさんと会うたびに

野鳥観察施設をこさえるのが相応しいと述べ続けてきたからだろう・・・と想像する。

M山さんは、イマイチ動植物には詳しくないのだが、もともと金貸しだったこともあり、

事業勘のようなものが鋭いだろうことは想像がつく。

 

昨夏、Yさんからの依頼で、企画書をこさえはじめた。

地図を用意したり、図面を書いたり・・・

結局のところ、私の能力だけでは疑問を感じつつ、ほかに相応しい依頼者も心当たりが無いから・・・

構想設計は私がやってしまった。 自信は無いが、間違いもない設計をしておいた。

 

現・大島支庁長は伊仙町出身だが、実は幼少を天城町で過ごしておられた方だった。

Yさんが説明すると、話はトントン拍子に運んで、来年度の予定が今年度になってしまう。

どういうわけか? 町長もノリノリであった。 相変わらず頭の切れる副町長は、静観している。

とはいえ、仕掛けしたのは・・・奥さんが、支庁長の同級生・・・ってことで副町長であった。

大島支庁長も、自然遺産登録を前に、何か打つ手が欲しかったのかもしれないようだった。

 

何もかも、タイミングが合致する偶然・・・というのが揃ったようであった。

 

以前、観光についての人材育成で講師を依頼されたときこさえた資料には、

私が観察してきた鳥類をすべて記載しておいたのだがあって、山手の鳥を除いて空港界隈だけで

130種類もの観察ができることを知ったYさんは、かなりの驚きようだった。

 

私がつくるのだから、企画書と言うよりも提案書に近い。

しかも、企画書レベルなのに、超絶珍しい鳥類が、現場を飛行している写真入りである。

加えて、役場らしくない、無駄にグラフィカルだ。

というわけで、鳥類の専門家に問い合わせたり、説得するのでも、まったくOKな資料にしておいた。

 

高価な鳥類写真を大盤振る舞いしていることに、気付いた御仁がいるか・・・知れないが・・・

 

どうせ島では写真が正当価格で売れっこないから、チンマイサイズのをいろいろ仕込み?に使うのだ。

このごろは、クロウサギの画像なんかも流出させちゃったり・・・ま、そろそろ写真家も飽きたような? 

写真は所詮運次第で、さっぱり釣りと変わらぬのだ。

 

時間はいきなり、帰省からの復帰後、年明けに移行する。

去年からずっと動いていたはずの仕事だが、伊勢から戻ってきたら止まっていたようだった。

与名間で座礁したヨット。

 

天城町で英語を普通にしゃべれる人は少ない。 そのうちの一人がYさん。 しかも妙に情にあつい。

更に言えば、彼にとって仕事のプライオリティは、目の前にあるかどうか・・・である。

つまり、真の場当たり主義者なのであった。 わかりやすく表現すると、本能に準じた性格・・・かな。

けど・・・本当に目の前でテンヤワンヤになったとき・・・役場から消えることも多くなる・・・

 

ちなみに

Yさんちは松西(=松原西区・集落)ですぐ近所にある漁港でもあって・・・目の上のコブみたいなものかも。

 

忘れているのか、忘れたいのかわからぬが、ともかくも測ったように?図ったように?

直前になって慌てるのがチャランボラニストの在り様の全てだった。

ともかくも直前。 ともかくもヤッツケ。 ともかくも慌てるだけ。

 

結局のところYさんが打ち合わせや手配以外で実行するのは、宴会の盛り上げ役、前座の演奏、

テレビ局の取材の案内どであって、エンタメ傾向が強い。

地味でキッチリしたことは、全て周りへバトンタッチ・・・なスタイルである。 よくも悪くも、適材適所・・・?

 

とはいえ、私のことを最も繊細に理解してくれている、右脳型ニンゲンでもある。

音楽もだが、絵や陶芸にも不思議なチカラを発揮する。 ちなみに右利きだが、私同様に箸は左でOKだ。

チャランポラーだけに、その繊細さがスポイルされているというか、カモフラージュでもしてるかのよう。

そこがとてもトッツキヤスイ、付き合いやすい人柄にもなっている。

 

町でチャランポランといえばY課長というほど有名で、TOC(Top of Charamporang)の名を欲しいままにしつつ

それでも、だれもが笑顔で語るのは、まったくどこにも計算も悪意もない、天然だからなのだろう。

私が町の住宅に入居できているのは、Yさんが二つ返事で保証人になってくれているお陰である。

 

閑話休題

彼にとっての関心事は、ヨットの廃棄に向けた手続きになってしまって、すっかり野鳥観察デッキは

意中になくなっていた。 ガイジンのヨットはガイコク領土同様で、廃棄するためとはいえ上陸させると面倒らしい。

 

一方で、副町長からは、県の事業は、町の事業のように3月50日とかでなく、

キッチリ3月中旬には仕上げておかないと・・・町長ともども、始末書になってしまうから・・・と聞かされていた。

なんで私に聞かせたのかビミョ〜だ。 工事入札は終わったのに、着工されない。

 

ちなみに

とても頭が切れ、私より光物の容貌を有する副町長。 硬そうに見えて、実はご子息がミュージシャンでクリエイター。

アップルコンピュータと協業するほどの名うてである。 島は有名人のパーセンテージがとても高いのかもしれない。

ちなみのちなみに、オイルワークスだったと思う。 島人は硬いといっても、歌や右脳系能力への理解はとても高い。

自らもメタボダンサーズのメンバーだったり。

時折、私のパソコンはアップルか?とか、職員のビジネスマナーをどう思うか・・・とか、シビアな質問をあびせてくる。

 

備品として購入する、フィールドスコープについても

町内2業者からキッチリと見積もりをだしてもらい、渡してあったのに・・・なんもしてなかったのだ。

 

先日、3月議会が終わる頃、町長に火がついた!?

3月21日には県とか大島支庁からチェックにやってくるが・・・3月中旬に入っても形がない・・・

町長は心底慌てられたようであった。

現場から工事業者へ連絡、そうしたら鉄骨が入荷待ちになっている・・・ということで、鉄骨の業者へ町長みずからが

お電話されたのだそうである。

町長とY課長の間には、能力とかチャランポランとは次元の違う信頼関係があるらしい。

 

戻ってきた町長は私に

「山田君、工事業者に間に合わせるように、材料屋にも直接電話しておいたからね!」と意気込んでおられる。

遡ること10分前、すぐに回り巡って、私にも今日の明日でデータが欲しいという依頼があったばかりだった。

「町長が慌てさせるから・・・じっくり制作できませんよ!」というセリフを飲み込んで、「あ、そうなんですか!?」と

笑顔を出した私はエライなぁ・・・余裕あるなぁ・・・(笑)

 

あわせて「あの看板は風に弱そうですから、なにかデッキとつないで強度を保つようなことが必要ですよ」とも。

いやいや、設計者でも施工者でもない写真家なのに、そんなん言われても・・・ 町長もまた、ツッコミどころアリだ。

私をナニモノと思っているのやら。

 

後述する・・・無駄に男前に現場で屹立した説明板を、看板屋さんとともに眺めていた折も折・・・

突風が吹き始め、一同不安に。 昨年の猛烈な台風三連発があったから、心の底、体の内側から不安が募ったのだ。

完成したら、本体とのツッカイを入れておこう・・・という話になっていたから、一応それを報告しておいた。

 

今回は、人生最大の大作ともいえる、世界最高クラスのクオリティ!?な屋外野鳥図鑑であった。

珍しい鳥の写真に入っている、昭和の演歌調イメージあふれた、○珍マークが私風。

見る人に笑顔や安心感、親和感を与えられる景色をつけておかないと、気がすまないタチである。

私のどこかに関西人の血が入っているのだろうか? と考え至ったら、本家が徳島だから大阪の対岸。

モロに・・・関西圏であった。

 

私の大作への想いや関西系の血の発覚とは別に、発注は遅れに遅れていた。

落札した工事業者にとっては、説明板や案内板の寸法だけで、内容の指定がなく、外注のしようがなかったのだろう。

いや仕様がなかったから、しようがなかった・・・のだ。(昭和の、正しいお約束)

Y課長の仲介で、業者どうし顔合わせし、お互い内容を確認してから・・・発注がかかったのが二月下旬のこと。

 

っていうか・・・入札仕様には少しくらい書いとくのがスジってもんだろうが・・・チェックが入らなかったのか

質問とかもなかったのか・・・ツッコミどころを、どこに向けていいかわからないくらい、全方位に満載だ。

 

何の指針もないのだから・・・種の選定、写真の選定や画像処理、内容の記述には、一ヶ月は欲しい。

写真のレンタル料も含めると、ざっと160万円は欲しいところなれど・・・島内価格でなんと20万円だ。

ほか案内板のデザインもコミコミ・・・ 島で写真家やデザイナーをやっても生きていけそうに無いなぁ・・・

島で認めてもらわねばならず、毎度頑張ってみているが・・・そろそろ生活費が厳しくなってきた。

 

イノーの野鳥観察については、間違いなく私が島内で一番詳しいと思う。

ほとんど毎日、空港横に通って観察するのは私くらいなものだった。

だった・・・と過去形なのは、少しずつ観察する方が増えてきたのである。

 

ただし種の判別については、もっとベテランの愛好家(バーダー)方がいらっしゃる。

しかしながら、実際に私の感じている種がポピュラーなのか分からないから、

観察の先輩でもあるF本家具のご主人にも相談したり。

 

写真の大きさ、文字高さを決めるため、実際の写真と内容を使ってテストパターンをこさえ、

プリントアウトを壁に貼ってシミュレーション。 これが一番早い。

安直定数の5とか10とかでは成り立ちそうに無いので、ミリ単位で調整して、

写真の面積、タイトルの面積、説明の面積と文字高さを決めてある。

そんなのが役場の壁にはベタベタと貼ってあるのだ。

 

巾2.5m、高さ1.2m、わりと広いが、それでも48種しか入らないことが分かって、種の選定には迷いに迷った。

まず130種ほどをエクセルに書き出して、写真のあるなしをチェックしながら選定を進める。

 

野鳥観察台は、海側を観るためだが、足元や背後すぐの木にやってくる鳥も知りたくなるに違いない・・・

がしかし、まったく足りていない種数なので、陸側の鳥種はすべてキャンセルし、海側に集中するようにしたのは

オスでも地味なオカヨシガモを入れよう・・・入れなくては!と決意した・・・朝ウンコの便所から出た瞬間だった。

 

なにしろ、図鑑の写真は味気ない真横が相応しい。 反面、つまらぬ写真は動物写真家には無縁だ。

しかも、そのへんでいつも見られるような種は、まったく撮影していなかった。

アタリマエの種をアタリマエに表現することができないのである。

 

いつも目の前にいながら、肝心の写真が揃っていない種が存外多かった。

 

サシバは、島の電柱でボ〜っと昆虫や小鳥などのエサをさがす冬鳥で、カラスより見つけやすいほど。

わりとカッコイイ、カラスよりいささか小さいタカである。 島では人気がある方の鳥だ。

 

見た目よりずっと神経質で、車から降りると逃げるし、どってことないので撮影していなかった。

私はハヤブサやチョウゲンボウの方がスマートでカッコよく見えるから、モッサリたちんまいトンビ然で

撮影意欲ナシなタカだった・・・からだ。

たまたまジャガイモ畑の防風ネットの支柱が気に入り、はたまた農家のご夫婦に慣れて

逃げない個体を発見。 事なきを得た。

ほかに、イソシギやイソヒヨドリのメスなんてのも同様に意欲のわかぬヤツラだった。

 

島内の記録写真だけでクリアしたかったが、奇跡の1枚を思い出していた。

一昨年の年末、松阪で撮影しておいたズグロカモメの写真である。

これだけ完璧に特徴を比較できる写真は、レンタル料6万はつけたいところである。

後ろ側は内地でも馴染みのユリカモメである。

種数は48だが、ソックリさんは比較写真を加えて見分けられるように仕組んでいたから、

これほど好都合な写真は無い。

 

カモメの親戚のアジサシ類は、すべて飛ぶ姿で・・・もう慣れたが、ファインダーに捉えるのすら難しい種だ。

フツーに見える写真であっても、やっぱりこの道で修練を積まないと撮れない写真はある。

特にチカラワザを必要とするのが、三脚では終えぬ、動きの激しい飛ぶ鳥だ。

偶然・・・選んだ写真は全て飛行中で、もったいないくらい撮影の難しい物ばかり揃ってしまった。

 

さて、発注が遅れて厳しいのに・・・

Y課長は、クロツラヘラサギのキャラを使うとインパクトあるから・・・という。

 

私はキャラについては自信アリだ。 しかし料金内で・・・というのは、かなり横暴な注文である。

もちろん、素人には作業の手間隙が読めないのは当然のようで、おちゃらけた漫画なんて誰でもすぐ描ける

なんて思っているようである。 加えて「完成度」という概念がなさそうなY課長だから、仕方ないだろう。

ペン風に描けるツールをパソコンに入れているのか・・・と問われたが、写真家には要らぬ高額ツールだから

入れてるわけはなかった。 ちなみに彼は自称シンガーソングライターだが、譜面は書けぬという・・・

そのわりには、小学校の愛唱歌をこさえていたりするからスゴイ。

すべて右脳に浮かんだ雰囲気だけで勝負しているようだが、完成度はさておき、感性は素晴らしい。

 

それはそうと、もともとカワイイ鳥でないのにキャラ化・・・フツーに考えると、ややコワイ感じ。

トキより希少な極東限定のヘラサギながら、九州から沖縄にかけ、季節を定めず、半年〜1年いることもある。

成熟するのに3年ほどかかるから、その間は繁殖地の朝鮮半島北部〜中部をさけ、近隣に渡来し成長するのだ。

極東限定の種で、チャン国の発展により朝鮮半島周辺の繁殖地が開発され、世界的には非常に希少になった。

 

個性的なクチバシ・・・キャラとしての素質は申し分ない。

一方、体が白い、しかも顔が黒い動物は、キャラとしては存在し辛い。

白は白紙そのものの色、黒は影の色、縁取り線の色でしかない。

 

加えて細長い生物はメインキャラにはなり辛い。

キリンやラクダ、ヘビですら、ディズニーにもジャングル大帝にもメインキャラがない。 

ジャングル大帝も、なぜか主人公はジミに白・・・だが細長くはない。

長くて愛らしいメインキャラ・・・う〜む、ネバーエンディングのファルコン?

 

ディズニーのドナルドダックが、衣装つき帽子つき・・・なのは必要だったからだ。

ディズニーはアニメであるともに、さまざまなグッズにもなるから

劇中だけではなく、単体で存在するための強い個性が与えられている。

今回のデザインはそっち方向である。

 

アニメは劇中で動かすから、デザインの指向性が異なるとはいえ、意外に白のメインキャラは多い。

シロクマカフェのシロクマくん、猫ラーメンの大将、オバキューは白の主人公だ。

ニルスに出てきた、ガチョウのモルテンは、今一歩だった。

銀魂のエリザベスはオバキュー準拠だが、中身が別の人・・・という設定が光っていたが、ユルキャラだ。

 

蛇足ながら、私はクマモソにエリザベスっぽさを感じるのだが・・・ま〜心底どーでもいい。

目が無表情のところが共通点か。 シレッとした無表情は、とても好まれる時代になった。

以前、町制施行50周年のユルキャラで描いた「うぎうさぎ」はソッチ系だ。

感覚的に馴染みのあるイヌネコ以外で、白黒のキャラはとても難しかろうと想像がつく。

 

純白の主役ロボは存外少ない。 エルガイムくらいかな? 柔らか戦車とか。

 

そういえば、手塚キャラの時代は紙の白黒漫画だから、白い主人公は楽で目立つ・・・ことだったろう。

アトムも基本は黒い頭に白い体である。

そう考えるとマグマも、ピョン吉も、黄金バットも、それに主人公のニンゲンの顔も全て白い。

 

クロツラキャラは、30近いスケッチをチマチマ描いて決めた。 パネルデザインよりずっと手間が掛かっている。

キャラの志向を極端に変えるには、時間を置いて頭を冷やしてから、描きなおしていく必要がある。

腱鞘炎で痛くなるから、右手はスケッチだけ。 トレースも仕上げも左手。 イラストレータの作業は右手並になった。

ただし、右手でキーボード・ショートカットを多用するから、結局痛みは出るのだけれど。

スケッチは失敗したプリントアウトの裏紙で、とってもエコロジー? ノートだと罫線が邪魔して描き辛いから。

いつからか・・・手で擦ると消えてしまう鉛筆が苦手になって、メモもスケッチもボールペン。

 

こうしたキャラやデザインをしたとき、必ず商工水産観光課の女性職員、N科さんの反応を視る。

今回は、別にどーでもいい男性職員?も笑顔だったから・・・かなり好印象のようだった。

カワイさと生命感、遠くからでも生物と認識できるフォルムと白目の面積・・・知的で素直な雰囲気にしてみた。

キャラデザインは、用途によって描き分ける要素があるのだ。

 

エッキス脚に見えるところから、女性?オス?と不思議なオカマ感?があふれるキャラに仕上がった。

当初からメスを目指してデザインしていたが、安易なアニメ手法のマツゲをつけたくはなかったから、

ちょうどいいハイブリッド・セクシャルな感じに仕上がったというわけ。

 

急にTシャツこさえて売りたい・・・なんてサラッといいだすY課長の習性は折込済みで、余裕があったころに

サクッとロゴデザインもしておいた。 トリトリは縦棒の高さに高低のリズムをつけてある。

不思議な雰囲気のデザインに仕上がった。 なんかこう・・・野鳥のアトラクション施設・・・みたいなイメージだ。

 

昨日の今日で、ムリヤリ脳内クロックを上げてデザインを終わらせたら、すぐに完成していた!?

本体は半円の木製トーチカみたいな施設になるが・・・看板(裏面が図鑑)だけ立ってしまうのも乙な風景だった。

1mたなげてデッキを設置するから、デッキの手すりの1mと合わせて2m上空に看板がある。

(たなげる、は山口弁か?)

四角い角地に半円の観察台は不合理な形状ではあるものの・・・これまたY課長の思いつき、インパクト重視に

乗っかってみた。 確かに飛行機から見える個性的な形状は、観光客の目を引くだろう。

 

そういえば今回の説明には、ヒトコトもバードウォッチングという言葉を使ってないことに、今気付いた。

島では知られていないボキャブラリであったから、ちょうどよかった。

以前、バードウォッチング教室をやったとき、知っていたのは一部の人だけだった・・・ことがあった。

 

新型に入れ替えたというプリンターの発色は素晴らしく、パソコンのモニターで見るより更に美しい。

最も面積の広い、何も内容が決まってなかった本体表の看板・・・ヤッツケにしては完璧な出来栄え。

とっさに加えた航空写真は、帰省するとき安定上昇に入ったと信じて撮影してしまったヤツだが、役立った。

 

ちなみに、金曜にデータを渡し、土曜にプリントして乾燥、月曜に設置となったようで・・・

月曜の朝8:34に、9時から設置するので現場へ・・・と電話があった。

今日の今日で25分前とは、看板屋さんもY課長を超える場当たり主義者かもしれなかった。

ただ、看板屋のMさんはもともと香川県人であって、移住後にテゲテゲ修行したということだろうか?

奥さんは関西人だったように思う。 看板屋社内での標準語はベタベタネットリな関西弁だ。

 

香川産の社長は、筋金入りの看板職人で、もともと手描きの人である。

キャラづくりの大変さには、とても理解を示してくれた。

デザインは、サラリと見えて苦労テンコモリ・・・が理想なのだけれど、言わぬと解からぬことも多い。

なんの苦もなく、文章を数行書くくらいの手間くらいにしか感じてもらえない。

線をなめらかに、少なく、されど表情を豊かにする技前・・・キャラデザイン40年のノウハウである。

小学校に入学して描き始めた機械のキャラ以来、いくつのキャラを描いてきたことか。

そのうち、集落活性化のために萌えキャラを看板に描くことになりそうな・・・予感がしないでもない。

 

このキャラなら、またすぐ使える・・・なんてY課長が言い出すので、今回は作業料にキャラデザイン料はなく

次に使うときは、ライセンス料をいただくと宣言しておいた。

 

ともあれ、Y課長が思いつかなければ、私も無理には描こうとしなかった。

久々に、楽しいキャラデザインできて、ちょっぴりラッキーだった。

忙しい上に忙しかったから、おそらく追い詰められたことで、キャラデザインがまとまったのかもしれない。

図鑑とキャラ、感覚的には逆方向のデザインを、まーよーやったわい・・・と自分でも不思議なくらいだ。

 

島では、なんの指示も、要件すらも提示されない「なんとなく雰囲気で口発注」みたいな仕事は存外多い。

以前の観光マップしかり、郷土料理本しかり。 机上の便利屋・・・みたいなものか。

机上でサクサクッとやってしまうから、高額がとれないのかなぁ・・・ でも役場で作業すると、意外に捗るし

自分の作業内容が、周りに見えるので、ゴマカシのないところは理解してもらえていると思う。

17:15 終業チャイムで、サクッと帰宅していく職員を見ると、明日また新鮮な気持ちで作業しよう!と

無理に作業して誤字脱字や、ポカミスを起こさずに済むようにも感じられる。

 

本体より前に立った屋外野鳥図鑑と。

実は、とっとと釣りに行きたい心持ち、マンマンで記念撮影。

 

けれども、逆風が吹き荒れはじめたので、いただきもののジャガイモおよび、

このソラマメがあったから、とっとと帰って皮むきが吉・・・であった。

ん゛め〜! やっぱりこの、青臭い足の裏!みたいなソラマメの香りはM的に素晴らしすぎる!

むいてすぐ、鮮度が高いと、湯がいてもシワができないのだ。 新発見。

 

いろいろあったが・・・今回の仕事も、なかなかの出来栄えになって気分がいい。 本体はまだだが・・・

もう、なんの専門家かわからん・・・便利に怪しいオッサンになってしまったような。

金曜には、またクロウサギ観察小屋の説明役が待っている。


 

ではまた