炒め物、食べたい

 


ガス屋に居たときは、イヤというほど研究できた焼きソバも

今は憧れの存在になってしまった。

 

北東の風が吹くと、力のないチャチな窓用換気扇では

プラマイゼロになるか負けてしまうのである。

 

しかも、サッシの構造は右が手前になっており、 ̄_だ。

右窓が走る、左手前の空いたレールにつけると、

窓が閉まるようになっているが、右側につけると

右窓が閉まらなくなってしまうので、暴風雨の多い島では

雨が降りこんでしまうのである。

都合のよろしくないことに、左には水道、仕方なく右にコンロ

の配列になっているのである。

 

油モノは網戸全開で南西の風のふくシーズン限定なのだ。

 

さりとて、もう煮込み料理は体が飽きてしまったようで

どんなに美味しそうでも、食欲が反応しにくくなった。

 

しかも今夜は木綿豆腐とモヤシの組み合わせである。

どう考えても水っぽい、煮物もできないコンビだ。

 

こうして書きながら考えるが、文末に考えが浮かぶか

不安がつのるばかりである。

いやホントにアイデアが出ない・・・

 

今日3/10はおおさむで、

鹿児島では暴風雪警報、山口でも大雪警報が出ている寒さ。

島も最高気温が13度程度。

内地の最高気温13度のとき、暖房なしで北向きの間に居るのは

おそらく無理だろうが、島の冬は雨続きなのでソックリの状態だ。

コチラの雨雲は、黒潮が生み出すだけあって濃く、とても分厚い。

雨だと、窓際でも朝は9、10時ごろまで電灯が必要である。

Tシャツから、綿入ればんてんに逆戻りというのは

半端に南国である、徳之島ならでわの味わい。

 

と、

こうして、夕食アイデアを出す時間を稼ごうと書いてみるが

書くことに頭をひねってしまい、まったくアイデアどころでない。

だが着実に腹は減る。

 

ということで、ネットを活用してみる。

どうやら、豆腐にモヤシのあんをかけるのがある。

 

今日は無理やり農政課長の家に取材と称して

ヤギ汁を作ってもらい、押しかけたが、そのとき更に土産まで・・・

企画課はどんだけ迷惑御免な部署なか計り知れないし

課長だけがそういう人格なのか区別がつかない。

 

島は良くも悪くも歳かさの者が、無理に頼みごとをするのが

助け合い的な意味合いをもっているようである。

僕は人付き合いが悪く、部活もソコソコだったから

良くも悪くも上下関係を味わうことはほとんどなかったので

どうも良く分からない無理強いなのだが、

人間は自分で何かを起こすのは難しいようだが

人から少々無理強いされると、じゃやってみようか!?と

面白がる向きもあるようで、通称ケンちゃんは乗ってくれたのだ。

 

それはそうと、ケンちゃんは結構顔がコワい・・・

どーでもいいが、ケンちゃんは僕より結構歳上で、

僕からとてもケンちゃんとは呼べない存在である。

もちろん、ケンちゃんは僕のまわりにも多く

当然、ジャンケン、すし屋、ケーキ屋、そば屋、葬儀屋、獣医屋

などたくさん居るわけである。

 

お店でなく、家の味のヤギ汁は久しぶりで、徳之島では初めて。

やっぱり味が違い、ケンちゃんの実家は薄味でうまうまだった。

それをオアズケにして撮影するのはとても辛かったが

一応仕事なので、がんばる。

(トッピングは薬味のヨモギ)

というのも、ケンちゃんのお母さんにヤギ汁はお願いしてあって

久々の客に出すのか、とてもとても力の入ったもてなしであり

勢い半端な撮影は許されない状況だった。

ついでに服装もイッチョウラ、お化粧もキッチリされておられた。

 

しかも

僕のオアズケに同調し、農政課長とお母さん、企画課長が

じっと横で待っているのである・・・

お母さんのノリノリ感は更に厳しく、撮影用にドンブリを3種類も

用意している事でも、伝わってくるというもの。

真面目に撮影しないと一生後悔しそうな、というか

一生後悔させられそうな勢いとか、危機感が感じられる。

 

名刺は渡したが、「動物」写真家とは言えなかった・・・

名刺に印刷されたコノハズクの姿でバレバレながら。

 

お盆まで気にしてくれていたが、そういうことが心配要らないよう

料理も美味しく写る、しかも蛍光灯だけの部屋でも明るくシャープな

短焦点レンズで臨んでいる。

ただ、見た目にはグイ飲み程度のレンズなので、誤解されたか?

しょぼいレンズではダメ写真ではないか・・・と。

心中は、仕上げをごろうじろ、である。

キヤノンの古いレンズ、35mmF2は、その信頼に足るレンズだ。

 

で、しこたまご飯をオカワリまでしたあげく

玉手箱のように?いただいたのが島の酸味の強いミカンと

豆みそ(地物の落花生に味噌風味のコーティングをしたもの)と

南国の太く食べ応え十分なツワブキとミングイ(地元キクラゲ)の

惣菜をいただいてきたのである。

 

長い長い前フリというか、中フリ?

 

その外側の皮まで食べられる、香り高く甘酸っぱいミカンを

どのように調理に活かすか、今正に考えながら書いている。

 

いましがた、皮を一口食べてみたが、洗うのを忘れていた・・・

というのはさておき、皮は苦味がないというより甘くキンカンのよう!

カンキツのいい香りで、中のふさも爽やかな甘酸っぱさだ。

このように全てがおいしく食べられる普通サイズのミカンが

存在するとは感動もヒトシオ、というか記事にしながら

予想外の感動になってしまった・・・のだが種が多いのは別とする。

 

とはいってみたものの

このフルーティさと豆腐とモヤシ・・・無理だろう、変な出会いだ。

 

他には、まだ残っているミングイと、ネギと白菜と玉ネギと大根、

厚揚げ豆腐(また豆腐)と納豆と魚肉ソーセージと、シラスとヨーグルト。

そういえば、卵も一個だけある。

 

カンキツは酸性なので、卵のタンパク質とは相性が悪い。

 

ミカンはあとから食べ、何かスイーツに使えないか考えつつ

もやしとミングイとネギのあんを豆腐にかけていただくのが得策と決断。

あんは、シンプルにカツオと昆布だし(こぶ茶利用)の和風で。

とっておきのニンニクの芽を刻んで冷凍してあったものも一振り入れる。

 

そうと決まれば、話はいきなり変わる。

無理やりトキが養殖され、いまや放鳥の訓練中に襲われた。

どうやら、イタチかテンが原因と報道されたが、

おそらくテンかアライグマではないかと思う。

例えば、テン(写真はツシマテン)は体こそネコ並みだが

足やツメのたくましさがネコのレベルではない。

 

イタチが殺せるののはニワトリの小型のものまでだろう。

食べずに殺すのは、テンを含むイタチ系の習性と思われるけれど

アライグマも最近増えているので、怪しい。

 

創造主が居たなら、自分たちが絶滅させた私の生き物らを

勝手にもてあそぶな!とでも警告しているかのような事件である。

 

創造主以前に

人間がたかが知恵を巡らせたところで、大したことにはならないぞ

という証明である。 なにやってんだ?トキの養殖連中は。

同じことが小笠原のアカガシラカラスバトなどで起こると深刻だ。

今度は病原を運ぶ虫が原因か?

どうでもいいが、みための事業仕分けで余った公務員を振り分ける

小さな多くの団体が必要である。

公務員はつぶしが利かない連中だから、事業仕分けや構造改革を

本気で実行したら、失業率に現れてしまう。

税金が流れている場所というのは、むやみに広く深い。

 

実は

内部の反対派の妨害工作を隠すためのカモフラージュ報道だったり。

 

なにしろ人間の行う養殖などというのは、育てられる方から見ると

かわいそうを通り越している。

先達が死んだフィールドへ出てけ!のために育てられるのだから。

待っているのは、テンやアライグマどころのさわぎではない。

農薬や除草剤、イヌ、ネコ、インフルエンザ、厳しい冬を越せるようにと

誰かの浅知恵でばら撒かれる、アメリカの飼料や中国の安い穀物、

人をも脅かすロクに目も見えない猟友会など老人ハンター・・・

それを考えると、今死んでおく方が楽かもしれない。

 

ともあれ、遅かれ早かれ彼らの何羽かは、放たれてすぐ死ぬだろう。

 

ところで

T大名誉教授の秘書という方からメールが入った。

ネットで見た写真を名誉教授の著書に載せる許可がほしい、と。

 

まただ・・・やれやれ。

公共放送とタモリの怪しい番組制作会社につづき、あのT大である。

ちょっとした酒の肴になりそうな話だが、それだけで済むのか?

 

日本に冠たる大学の名誉教授が、自分のメシノタネに

タダで写真を使わせろと臭わせるのであるから、素直に苦言した。

人の成果物で、自分のメシノタネを飾ろうというのにタダか?

それで済ませるのが礼儀か?

 

ネットにある写真だからとか、相手がアマチュアだからなどと

軽く見る姿勢と油断が顕在化したメールである。

ただし、ウエカラメセンのメールではないことは、断っておく。

 

研究論文なら、タダでもいい、それは人類のための論文だろう

と信じれば済むし、研究者はたいがい研究資金の調達に苦労する。

 

しかし今回は、自分か、自分も参加している著書である。

その行為は、道義にもとるだろう、とメールで返してしまった。

ただ、著書とあったが、実は論文だったら僕の失言で終わるが。

 

後からかなり悩んだものの、しかしマイナスは僕だけで

名誉教授も秘書も、クレーマー写真家と思うか、

あるいは秘書がマズイと思って、掲載拒否されたと名誉教授に

報告するかで済むから、それほど悩むこともあるまい。

 

ハイそうですか、と貸すのは簡単だが、日本の恥を放置するほど

僕もヤキが回ってはいないと思う。

T大名誉教授といえば日本の誇り、その恥を放置するのは

やっぱりしのびない。

やっぱりメンドくさくて、ややこしい人格だなと自嘲してしまった。

 

彼の偉大な著書を読んだ方々が、様々な動物写真の価値を認め

買い求めたくなることはないだろうし、僕も写真で食べていけるほど

写真は奥深い存在ではないと思っている。

 

写真とは、釣りやヨーヨー名人レベルの芸当だろう。

コカコーラのヨーヨーを練習して、たいがいマスターしたが

今、ヨーヨーのプロを日本で見かけない。

 

同様に、

近い将来、いたるところにカメラが潜み、うたかたのプロをしのぐ

自動カメラや、ケータイ写真があふれるのは、時代の必然だ。

 

やっぱり人間は、自分の頭を使い、手を動かすことが

メシノタネの基本であろう。

 

ということで

先ほどの料理はこうなった・・・

洗ったモヤシ(一袋そのまま)をナベに入れたとき

かさばるモヤシをひたすあんとは、とてつもない量になるから、

むしろ、あんは豆腐とネギであるべきだ、と現場の判断。

 

ネギと豆腐あんかけモヤシ、あたたまる。

というより、ドンブリからあふれそうな勢い。

 

もやしをメインにするのは、歯ごたえとビタミンバランスがよく

日持ちしないことによる。 しかも食べ過ぎて太る心配もない。

なにより、夜の主食となっている感があるモヤシであった。

58円で、無類の歯ごたえと栄養価、しかもダイエタリー!

 

万能食材!といいたいが、クセのある香りと苦味が問題である。

今も調理の決め手に欠く、創造意欲をかき立てる食材。

あのシャキシャキ感は、本当に他に比類ないので

めっきり食卓が侵食されて久しい。

 

ああ、次に炒め物ができる日はいつなのだろう。

焼きソバ、焼きうどん、野菜炒め、肉のソテー、

ゴーヤチャンプルー、ニンニクの葉を使ったペペロンチーノ・・・

生きていればきっと、炒め物ができる日がやってくる!

島に来て、望みがプリミティブになった気がするなぁ。

寒いとか食べたいとか。

生き物らしくていい傾向ということか・・・・・・・・・そう信じよう


3/11朝の報道によると、トキを襲ったのはテンだという。

テンだとしても、全く食べてないのだろうか・・・

一統にしては派手すぎないか???

 

一方、名誉教授&秘書からも返答が来た。

私の苦言は呑み込んだというか黙殺だったが、写真は使うそうだ。

おかげで私もホッとした・・・名誉教授とて老練の士なので

ワカゾウの遠吠えなど、サラリと流すのだろう。そこはさすがである。

ま、T大名誉教授ともなれば、タヌキを超えてムジナっぽいだろうから

荒っぽい人を飼いならすことくらい、なんてことはないのだろう。

それなりの人格者だということだ。

 

そして、ひさしぶりにAコープのギョウザを買って焼いてみた。

今日は劇的に風がなくなったから、換気扇をとりつけて焼いたのだ。

ギョウザはあまり激しく油が散らないので、換気不十分でも大丈夫。

でもやっぱり、デキアイのものではダメのようで、あまり美味しくない。

 

やっぱり

新鮮野菜と肉をジャンジャンと炒めて食べないと元気がでそうにない。


ではまた