いつまで続く 長いナス
いよいよインフルエンザの真価が発揮されてきた。
マスクと手洗い、うがいで防げる相手なのだろうか?
そんな程度の対策で、何か変わるのだろうか?
弱いものが死ぬのは、摂理だから仕方がないことだ
と、皆々様も割り切れるだろうか・・・?
さてさて
暑い・・・33度を超える暑い日の午後は、何の音もしない。
ただ、扇風機とパソコンのファンが聞こえるだけだ。
この時期、友人の持ってきてくれる野菜はナスだ。
マンゴー、パッション、ドラゴンフルーツ、モンキーバナナと
長くて立派なナスなのだ。
ところどころナメック星人?が先に食らうほど、うまいナス♪
大量に玄関へ持ち込まれた自民公明の選挙活動物資、
空芯菜はようやく食べつくした・・・そして次は当然ナスである。
ちなみに
フルーツの代表?マンゴーは、そのまま食べても
さして深い味わいを感じぬから、クリーミーマンゴーと名づけた
ヨーグルト和えにし、食すことにしている。
さて
一般家庭では、旬のゴーヤを栽培して食べているので
100円ショップには3本100円でゴーヤが並んでいる。
したがって
旬だと価格が下落するので、農家としては栽培できないようだ。
ちなみに、友人は無農薬だし、除草剤も使わない。
島の草の成長は早い。 2週間で30センチほどに伸びて、
すぐ稲穂の丈と同じ80センチくらいまで伸びきってしまう。
内地でも、田畑のあぜに草が伸びていなければ
おおよそ除草剤をまいている。
水田には水が常にあり、除草剤の影響が出にくいからだ。
そして、草が伸びればハブが入ってくる。
なにしろ、徳之島3町のハブ咬傷は他の島をしのぎ
ダントツトップを快走中なのだから、
農家が死なずに広大な敷地を維持するには
除草剤を使わねばならないが、彼は使わない。
どうやら、草達を土にすきこんで窒素固定養分を生かし、
草を利用する農法を研究している先輩が他にもいるらしい。
島の農家など
農協の言いなりで肥料薬剤を投入するのだと思っていたが
ナカナカやる農家もあって、ちょっと見直した。
だがしかし・・・
ナスばっかしなのは変わらぬ事実!!!
いただき物なので贅沢を言ってはならぬが、内地の夏は
こちらだと11月手前まで続くらしいから、今日も明日も
ず〜っと先までナスづくし生活なのだろうか・・・
実は何の事はない、自家用に植えたナスがなり過ぎたよう。
とはいえ、フライパンで作る焼きナスは大好きだ。
でも、ガスのロスが大きいのが気になっていた。
プロパンの基本料金のみで、カセットガスがズイブン買えるが
やはり島一番の都市まで買出しに行かねばならず、貴重。
ナスは案外水分が多いが、空気も多く含んでいて
水分を含んだ断熱材を焼いているようなものである。
ふと、ギョウザの焼き方を思い出した。
フライパンと油では外側の熱を内側に伝達するのは難しい。
最初に中弱火で蒸してやれば良いのでは・・・
即実行してみた。
フライパンにナスを並べ、おおさじ3杯程度の水を加えて
ふたをし、中弱火で蒸してやる。
水は少なめに、なくなりそうになったら加える程度。
ナス火の通りを考えて、一度裏返してやるといい。
軟らかくなっているので、扱いはやさしく。
ころあいを見て、余った湯はすてるか、煮切って飛ばし
サラダ油などを加えて、少し火を強め、こんがりと焼き上げる。
思った以上?
ふわふわジューシー焼きナスの誕生だ。
これなら毎日でも食べられそうだ!と思って毎日食べると
やっぱり飽きがくるので、やめておこう。
タレは、こってり系にしてみた。
甘いしょうゆ(しょうゆ、みりん少々)、酢(りんご酢がマイルド)、
ごま油、ガーリックパウダー、チューブしょうが、一味、
めんつゆを数滴をブレンド。
ごま油と一味の代わりにラー油でも良さそうだが
コチラの方がはるかに香りがいい。
タレが絡みにくいので青ネギも加えてみたら、ナカナカいけた。
ボリューム感もあり、タレのうま味も加わって
ちょっとしたご馳走になる。
てっとり早く、焼肉のタレでいただいても良いかも知れぬし
あっさりとポン酢にショウガを加えていただくのも良いだろう。
もっとコリたい向きには
タレの中からごま油と青ネギを抜き、多めに作っておく。
焼きあがったナスに、白ネギを縦に千切りしたものを、
たっぷりトッピング。 そこへ、タレをまんべんなくふりかけ
フライパンで、煙が出るまで熱した、多めのごま油を
ネギの上へ、豪快にジュッとかけてやると・・・香ばしい!
チューブショウガをやめて、ネギと同様に千切りして
トッピングすると、さらにご馳走風になるだろう。
ただしこの調理、南国風に少々油っこい。
家でダラダラしているだけで、ダラダラ汗をかいてしまい
油っこい食事を体が欲しがるよう。
油っこさを和らげるには、油を加えず、蒸し焼きにしたナスや
レンジでチンしたナスでやってみると、すっきり味になる。
お金はないが時間はある。
食う、寝る、遊ぶのにも、じっくり取り組めるようになった。
ガス屋に居させてもらったおかげで、水と火の力具合が
なんとなく分かってきたように思う。
さてと、ナスはまだある。
次はどんなナス料理にしようか・・・
ところで・・・
ここですんなり終わりたかったのだが、
またしても夜の乱入者があった。
前回は、尾のないアカヒゲ(鳥)が居るので撮影したらどうだ、
というのであったが、今回はいきなりワビたいというものだ。
一月くらい前だったか、大家さんがハブ呼集をかけなくて
申し訳ないとビールとツマミ持ちでやってきたが
今回はビールと魚のフライである。
そうそう持参品の問題ではなかった・・・が参考までに、
大家さんは淡麗生、この度はスーパードライ、本物ビールだ。
そのオジサンは、
引越し前に、炎天下に水も用意せずに草刈をしていたとき
ぬちぐすい(命の薬)のごとき、缶コーヒーをくれたおじさんだった。
家が良く分からないので、引越しのあいさつが出来ず、
通りがかりの人をつかまえて、100円ショップの写真たてに
特製のクロウサギ写真を入れたものを渡していた。
そのオジサンにも通りかかったときに、写真を渡したのだ。
「あんたがくれた、あの写真な、
あんな立派なものもらって、お礼にも来んでな、申し訳ないっ!」
と、何度もなんども繰り返された。
確かに写真は、生涯これ以上は撮れないだろうと思われる、傑作。
正直、クロウサギの写真は、
ほとんど奄美大島と徳之島の人にしか値打ちが分からないもの。
なので、その写真をあいさつ代わりにお渡ししているのだ。
反響はふたとおり。
まー、機材があれば撮れるわいと思う人と
撮ろうと思って撮れる代物ではないと思う人とに別れる。
ハブ捕りをたしなむ島の男なら、分かってもらえることが多い。
おそらくオジサンは
クロウサギ写真はあれこれご覧になっているはずなので
草を食べながら、こちらを見ている様子がただ事ではないのを
驚かれたのに違いない。
このシーンだけは、自動カメラをしかけても撮れなければ
間近で落ち着いて食事するクロウサギが居たことも奇跡だ。
何度も何度も、申し訳ないと述べられつつ
なにげに昔話へ移行する。
この流れは、おおむね60歳以上の定番のよう。
ま、話しがしたかったのだろう。
企業が少ないので、自営業ばかり・・・
話す相手は家族のみ、お土地柄といったところか。
まえは名の知れた店の、パン職人だったと語り始めた。
当時、オーナーの故奥さんが、クリームをつめるときに
はみ出したクリームを舌でナメとるクセがあったり、
子供が、レジからお金を持ち出して買い物をしたりするので
稼ぎが分からなくなってしまう状況に抗議して、
結局店を出たという。
くれぐれも、正直者がバカを見る社会だなぁ・・・
そんなこんなで、
オジサンは私に350mlビールを5本空けさせて
ほっとしたのか、撤収していった。
Oちゃんによれば、これもこの島の風習らしい。
自分が納得するまで、相手にきびしく飲み食いさせる。
気のいいオジサンだが、ペースを無視して
飲め食えを連発したのは、そういうことだったようだ。
ところで
宇宙一美味しかったコーヒーのお礼に渡した写真だったが
彼はノンべらしくて、覚えていないという・・・
その日も、昼2時半から焼酎をやっていたのだと笑っていた。
ま、僕も朝から結構ビールを味わうので許そう。
ま大体、一事が万事、卒然気分的に始まる物事。
島の空気が、のんびりしていない風に思えるのは
こういう風土がキリキリ感じられるからだろう。
悪意なしに
のんびりでなくダラダラ、自分に優しく、人に厳しい。
馴染まないように、馴染んだフリを通せると良いが
人間の素の姿だけに、馴染んでしまいそうな気がするなぁ・・・
追伸
長くなったのでついでに。
各所に配置した3つのゴキブリホイホイを回収してみた。
驚きを超えて阿鼻叫喚のるつぼと化していた。
記念撮影はしたが、掲載は遠慮させていただく。
換気扇の穴は使われておらず、エエ加減にも
風呂、トイレ棟への電線を出す口として使用されていて、
電線を出すため、板は隙間をもうけて固定してある。
いわば、来訪者の出入り口なのだが・・・
その場所のゴキホイには、ヤモリが大多数を占め
さながら地獄絵図であった。
ま〜何より気になるのは、
押入れの中にもゴッキー多数であって、
外とツーツーでない場所が無い!構造ということくらいか・・・
長期旅行が思いやられる。
無慈悲な自然に満ち満ちる我が家に、幸せは訪れるのか?!
食から一転、奇怪な記事に至ってしまった・・・申し訳ない。
口直しに、このワンカットはいかがだろう?
熱い風とキビ畑、そして海。
夏は晴れ大陸になる徳之島を撮った、一枚。
こんな土地に住むことになろうとは、思っていなかったなぁ。
暑くても風が涼しい、海を望むキビ畑は兼久集落の宝だと思う。
こんな何もなくて、すがすがしい場所は、ナカナカない。