口笛オジサンとオジサンの口笛

 


梅雨なのに雨が降らず、晴れ続き。乾燥注意報まで出てしまった。

車に乗ろうとするとパチンとくるなんて、梅雨の南国ではよほどのことだ・・・

農家では畑に水撒きがおおわらわになってしまった。

 

一方では

総理を始め、この非常事態にたかる野次馬っぽい国会・・・

政府や役所の連中は、我らに借金させれば食えるので、

金に困ってないから仕方ないのだろうが、何とかならんモノか。

朝昼晩とニュースに登場して、言ったとか言わないとか・・・

学級会を見せられるのも、オジサンとっくに飽きたわい。

国債の信用が切れるころには、総理も議員も多分この世に居まい。

 

え?GMが破綻?当然でしょうに、ありゃもうどうしようもない。

車購入ローンを更に商品にしてしまったんだからバブルそのもの。

頭が良いやら悪いやら・・・空米切手にもほどがある。

中国にしろメリケンにしろ、大陸の人は広大な大地のどこかへ引っ越せば

またやり直せるからか、信用という言葉の意味を理解できないらしい。

 

ましかし

メリケン国民は太りすぎだから、これを機に、シッカリ痩せたらどうだろう。

あそうだ、貧しき北朝鮮に有り余る体脂肪を譲ってあげるのも人道支援?

メタボファンド、これ以上太ったら寄付、痩せたら儲かるみたいなこと考えたら?

痩せるために節約できた油脂や食糧を北朝鮮に喜捨するのも良いかも。


さてさて

新しいシギの鳴きマネ技を練習し始めて、しばらく経つ。

例のヤギ肉パーティ後、クロウサギの新たなポイントを発見する直前、

渡りが多くなっているシギ類の鳴きマネを練習し始めた早朝の車中・・・

なんのはずみか、これまでの発音を使っていたのだが

キョで発音しようと思いついてしまった。

意外にもピの場合よりも、ハルカにキレがいい。

 

ピの場合、口笛を吹く唇を変形させ、ピと鳴き声の双方を発音するが

キョの場合は、唇の形はそのまま、喉でキのアタック音を分業し発音する。

唇と喉の奥を両方使えば、安定した発音が出来るうえ、キョを連射すれば

口笛はそのまま鳴り続けられるので、連射鳴きが可能となったのだ。

 

ニアックという事柄すら超越しそうな内容で申し訳ないが・・・

キョキョキョキョキョキョキョキョゥというチュウシャクシギのマネも可能だ。

一生、絶対にマネできないと思っていた。

 

鳴きマネのために、一段と鳴き声を聞き分けるようになった。

すると鳴き方で種の違いに気づき始めるという、嬉しい副産物もあった。

シギ類は似たような姿に似たような声、聞き分けると遠くでも分かる。

 

キレがよくなったので、他の鳴きマネにも応用してみた。

 

アカショウビンの島での呼び名はクッカル。

普通、鳴き声はキョロロロロロロロロで、チョコボールのキョロちゃんの

モデルとも言われているのに、なぜクッカルかというと・・・

仲間と接近するときに鳴く声が、クッカロロロロ♪だったのだ。

これまで、ホッヒフフフフと発音していたので聞きなしも同様だったのだが

ホッの部分が、クッという喉の奥の発音になって、聞きなしが変わり、

なるほど、これがクッカルか!と気づいたときは感動した。

なんでキョロリンとかでなくクッカルと名づけたのか、島人のセンスは奥深い。

 

き方をつかめたとき、鳴きたい気持ちも分かるようになったのか?

記憶の奥にあった鳴き方が口をついて出てきて、口が勝手に鳴く。

遠くで、近くでアカショウビンの反応が良くなった気がする。

いやいや、人と話すのが苦手になったが、鳥とは多少話せるような・・・

話せるがユエに?接近しすぎて、姿に感づかれてしまい撮影できない・・・

接近しすぎる前に撮影するか、車の中から鳴きマネするのが良さそうだ。

そういえば、クッカロロロロに応えるハスキーな、ヘキャルルルルはメスのよう。

まだ婚活中のメスもいるのかもしれない。

夜のコノハズクといい、鳴きマネが変な女遊びになっとる。

動物オジサン的立場としては、マズイオコナイかもしれぬなぁ。

本来、オスどうし正々堂々テリトリーを争うための修行だったハズなのに・・・

 

トトギスの声が聞こえたので、試しにトッキョキョカキョク!と鳴いてみた。

絶品!自分で言うのもなんだが、コリャいけると思う。

しかし、当のホトトギスには聞き流されてしまった。人間なら軽くダマセそう。

まーその・・・この島じゃ託卵するウグイスがほとんど居ないので

通りがかりにチョッと鳴いてみただけ・・・なのかもな・・・と思うことに。

 

心のシギの方は渡っていってしまい、夏の居候キアシシギが残るだけ。

 

ギ類は主に、キュイとかキョイーンといった声で鳴く。

うまく真似たと思ったら、どうも高いピュイと低めのキョイという声を同時に出し

さながら、ホーミーとか鉄道の車内案内のように通る声になっているようだ。

口笛の場合、似てはいるのに慣れてくるほど違和感が大きく感じる。

鳴きマネへの反応は種類によってまちまちで、キアシシギは最も応えてくる。

アオアシシギやソリハシシギは警戒心が強いので、警戒音でしかないのか、

あまり足止めする効果はないようだ。

逃げるのが面倒そうなキアシシギは仲間の声があれば逃げないようで

人間の姿に気づくが、逃げずに静止して、鳴きマネにすぐ近くで応えてくる。

(左上はイソシギ、下がキアシ)

シギ類はとても地味な保護色が多く、干潟でピタリ動かなくなると見つからぬ。

応えてくれると、こちらも邪魔しないように一定の速度で歩くことができる。

たち止まったりすると、刺激して逃げてしまうからだ。

 

この時期森では

第一陣、留鳥の子供たちは巣立ってしばらく経ち、親と同じ大きさだ。

一方夏鳥やコノハズクは餌の少ない梅雨を避け、これから卵を温めて

梅雨明けの巣立ちを迎える。

 

カヒゲ、依然として鳴きマネできない、コマドリの一種。

島では美しい姿と声で人気だが、声が大きすぎるのか、人馴れしないのか

メジロのように飼っている人は代々居なかったようだ。

林の中で鳴く声は、深い森に響くうちマイルドになり、心地よい。

あまりに複雑なので、真似できないのが残念。

相変わらず、ツキヒホシ・ホイホイホイとサンコウチョウの鳴きマネに

当のサンコウチョウ以上に反応し鳴き返してくるが、接近はしない。

サンコウチョウの反応はイマイチで、テンション低めに鳴き返す程度。

雨が続かないために餌場が広がり、安定しているのかもしれない。

 

実は今年、ツキヒホシ・ホイホイホイとDVDホイホイホイが居るように思う。

これまで徳之島でマスターしたのは、DVDホイホイホイであった。

先日、轟木(とどろき)林道で聞いたのは明らかに違っていて、新しい声だ。

ツキヒホシーノ・ホイホイホイと聞こえた。

サンコウチョウもリュウキュウサンコウチョウも姿は全く同じ。

 

ュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウは

アカショウビン、サンコウチョウと同じ場所で冬を過ごし、夏はそれぞれ

南西諸島と内地に分かれて繁殖する・・・・という通説が存在する。

そもそも

同じ生態の鳥が、わずかに離れた内地と南西諸島で分化するのは不自然だ。

交雑しても不思議はないし、地球史上の様々な寒暖期には混ざり合っても

全くおかしくはない。

リュウキュウと冠するのに合点がいかぬので、使わないことにしている。

しかもココは奄美だ。

 

その年、渡る場所によって、生態を変えたり羽毛を変えていると考える方が

自然な気がしている。

気がしているものの、生物は多様化し進化するから、少しずつ生活を変え

同類でも食べるものや狩る場所を違えているグループがあるのかもしれない。

かもしれないものの・・・それなら尚更、渡る先でも混じっていて不思議ない。

 

録音したり一方的に聞くだけでなく、鳴き交わしてみると分かってくることも

在るかもしれない。 テキトーに、気長に鳴き交わしてみるとするか。

 

同じ場所に多くの同類がひしめいて住むということは、当然ながら不利だ。

食料や資源を輸出入し、融通しなければならないニンゲンも然り。

学ぶところは多いだろう。

それこそ、我らももっと明確に肉食と草食で分かれるのも面白かろう。

10万年も待っていられないから、そのうち遺伝子操作するかもしれない。

 

自分は・・・やっぱり雑食がいいや。

鶏、豚、牛しか食べられないなんて、まったくバカバカしいし

魚ばっかりというのもねぇ、刺身のツマがスルメとかだとイヤだなぁ。

マカロニサラダからハムとマヨネーズを取り除くのも無理だから、パスねパス!

 

きマネがだいぶ板についてきたので

クロウサギにも応用できないかと思ったが、こちらの声はコウモリ並みの高音。

しかし、撮影中に前歯の間からプシーと高い音を出してみたら反応が変わった。

不機嫌なときのスタンピング(足踏み)をするものの

草を食べにいくこともなく道を右往左往し、何かを確かめているようだった。

一番気の強い例の双子の姉、ウサ江の反応なので、微妙なものがあるが・・・

その後「かえってこ〜いよぉ〜」という演歌がトレードマークの

移動販売バスがやってきて蹴散らしてしまう。まだ観察を続けられたのに・・・

いつもクロウサギが多い、夜8時半前にやってくる規則正しいオッサンである。

その時間だけは、帰ってきて欲しくない。

でも、それとても彼らの生活の一部だろうから、それはそれで良いのだろう。

交通も含めて観察できていると解釈する方が、ヒトとクロウサギの接点を

もっと見出せそうだ。

 

ものはためしに、オッサンのバスで今度買い物してみるかな。

何かテガカリが見つかるかもしれないような、ないような・・・

笛で話しかけてみるかな・・・ホヘーヒフヘー♪(これいくら?)と。


鳴きマネの教訓「鳥の声にも、空気あり」

朝起きてから寝るまで、動物や鳥の声、虫の声が全部頭に入ってくる。

何を言おうとしてるのか、言っているのか、気になって仕方がない。

ドラマを見ていても同様で、背景の音声に鳥の声があると耳につく。

Oちゃんから借りていた、九州を舞台にプロ野球コーチが先生になる

「フルスイング」というNHKの作品を見たとき、大詰めのバックで・・・

カラスの近縁、オナガが鳴いてしまった。東日本にしかいない鳥だ。

何度でも泣ける、泣きたいとき専用のような感動ドラマなのに、

ロケが関東だったと分かってしまい、そのシーンだけはカナリ冷めた。

 

南国の場合セミもコオロギもヤモリも鳥たちも、内地人には未知の声で鳴く。

まず、虫か動物か鳥か分からないので、困ったことになってしまうのだ。

家の中で鳴き倒すヤモリはカエルっぽいし、コノハズクの子供たちは夜道に

サルみたいな声、シロハラクイナは鳥なのに虫のように淡々と延々鳴く。

視線も合わせず、言葉も分からないので空気を読むのは一苦労だ。

唯一、ウソをつかないのが救いといったところ。

 

自分には外国語が音にしか聞こえないけれど、分かるヒトにはコトバだ。

同じように、鳥の声が言葉的に聞こえてきたら、結構面倒なものである。

ヒトと会話していても、鳥の声が割り込んでくるようになる。

ま、それはそれなりに愉快なのも確か。おそらく人類では誰も話せないし。

いつかは、ドリトル文座右衛門・・・?

オジサン、ヒトと話すの疲れたから、しばらく森で話すわ、空気読むわ。

 

ちなみに

鹿児島のテレビ局はKYT、スゲーだろー! 空気よまねーテレビ。

鹿児島人たるもの空気は読まぬ、爽やかに作り出すのみである。

放送こそが、その極致!言ったモン勝ちっちよ!

けどやっぱり空気砲の撃ち合いみたいな会話は疲れる・・・

はよ、鍛えんばイカンっち。


ではまた