ルート40の終着点に
次のルートは?
誕生日は、嬉しくない歳になったが
親の誕生日は嬉しい。
長男発生のゆえんがそこにある。
全地球凍結や、隕石の衝突にさらされた地球の命を
継いで継いで、何億年ものよわいを経て、長男はココに居る。
そのことを感謝しないで居られぬ。
だがどうだ
かすかとはいえ、確実に宇宙的時間を継いできた命の歩みを
長男は止めようとしているではないか。
情けない話だ。
誕生日は自分のためだけではない。
多分、遥かな時を超え、命の絶えざる今に
しんみり感謝できる瞬間であるのだ。
じいちゃんになったような口ぶりだが
年に一回くらい
だれしも正直に、真摯に命の申し送りを思ってみるのに
けしてバチはあたるまい。
それはそれとして、困った。
レンズは、いいアングルで撮影できないくらいデカイ。
(レンズの前方はカバーの中だ)
3.8キログラムあるが、重さの7割が前方にある感じ・・・
持ち重りがするのである。
今使っている400mmズームレンズは
持ち始めたころは重すぎたが、今は空気のようになっている。
しかし、今度の修行は、長くなりそうだ。
なるべく長く持ち歩いて練習を積みたいが
いかんせん、雨続きだ。
不思議とキッチンにはカメラを出しっぱなしなのに
今度のレンズはカビそうな気がするから現金なものだ。
雨か・・・
昔の相棒がホコリをかぶっているのが気になった。
そういえば
横浜サンスイという釣具屋で、コイツの手入れをたずねたら
もう古く、部品がないから買い替えしかない・・・
なんて言い切られたっけか。
最近の釣具屋は、機械にも弱くなったとは
変な時代だな。
リールのコア部品のひとつ
リールが反対に回るのを防ぐベアリングが入っているが
そこに、グリスなどの粒子のあるオイルが入り込むだけで
反転し始めるという、とても繊細な機構部品だ。
だから、修理や手入れは無理だという。
おかしな話だ。
海水が簡単に入ってしまう部分にあるというのに。
物事の道理をわきまえないで、手法だけを信じている人が
すごく多い世界だなと、ふと感じることがある。
最近は税込み105円ショップで、珍しい道工具まで
すっかり手に入る時代だというのに、である。
ほうっておくくらいなら、壊れても直すべきだと思うが。
カンパチや、ロウニンアジへ共に挑んだ相棒だし
他は、まだまだ動く道具なのだから。
41歳の枯れたルアー人には、ピッタンコの
枯れた道具風情がある。
一方には回さない、不思議なローラーベアリングである。
逆転の発想で、逆転を防ぐとは、なかなか骨のあるアイデア。
うん、全て油をふきとって
CRCに挿し換えてみるか。
高分子オイルって大丈夫かな・・・ま、さらっとしてるから
大丈夫と思うが。
一度1センチほど滑ったが、その後は何度回しても大丈夫のようだ。
やりゃ出来るじゃん、やっぱり。
命がけで使ってきた道具を、自分で整備できないでは
これから先も、男として、長男としてやっていけないような気がするのは
昭和生まれだからだろう。
釣具が命がけの相棒というのも、枯れすぎかもしれぬが。
これから先は、レンズも加わるのかもしれんな。
次の目的地までに、長男がどう変われるか
どう変わっていこうか、考える時間だけは、たっぷりもらっているから
ゆっくり変わってゆこうか。