新婚生活 一週間

 


 

最初に買ってもらったのは、このふたつだった。

料理雑誌と、キレッキレの牛刀である。

 

金融機関に利用者名の変更で訪れた待合いで見かけ、思わず読みふけったら

しめたとばかりに雑誌を購入されてしまった・・・

 

牛刀は、カミサンのドイツ製三徳包丁が切れないので、買ってもらった。

最初からワシは、料理担当の設定なのであった。

 

そこから、新たにマスターした料理が、バレイショの炒め物。

独特の食感と、ビタミンC+炭水化物を簡単に同時摂取できるところがイイ。

 

とある浜辺に生えていたパパヤをちょうだいしてきたので、煮つけにした。

できたての昨晩はイマイチだったんだが、明くる昼にはこっくりとして・・

「おばあちゃんの味」に肉薄するおいしさに変わっている! たまらん!!

 

厚揚げ豆腐が入っているのは、カミサンお気に入りの弁当屋さんの知恵だ。

ワシはめんどうでやってこなかったが、カミサンは、青パパヤが好きだから

処理に長けている。 体質によっては、かぶれてしまう果実でもあるんだが

漬物などをこさえてきたのだそうだ。

 

料理はめんどくさいのに、酒の肴の製造には勤しんできたカミサンだった・・

 

 

平日の足は、変速のないルノーの折り畳み自転車だ。

和光トンネルによって切り拓かれたのが、家のある和光町だから、便利だ。

名瀬市街地へ一直線である。 んが・・排気ガスに閉口してしまう・・

 

ダイソーでビーム砲レンズの改良に用いる材料を買い、さらに北へ向かう。

 

まえに広報紙の連載で世話になった学芸員の方に会い、礼を謂いたかった。

名瀬市街地の北端に位置する博物館、入口の天井が異様に低いのに驚く。

 

ひとしきりイボイモリをはじめ自然ネタで盛り上がったあと、館内をめぐる。

と・・


見知らぬタイのはく製があり、2015年ごろ新種として記載されたらしい。

ホシレンコは大島の東岸沖にしか現れず、固有種扱いとなっている。

 

味は食べてないから知らぬが、ご当地の上品な魚として普及させられれば

ルリカケスなどの食べられぬ固有種に加え、食べられる固有種があるなんて

どんだけ旅行客にうれしい存在で・・いやもうメデタイ限りでしかない。


 

週末には、やっぱりワシに気をつかって、外へ連れ出してくれる。

そ〜いえば、こうして自然の中とはいえ、休日はデート三昧だなぁ。(笑)

 

天候がどう転ぶか知れぬから、車で10分あまりの例の自動車整備工場わき

にある林道を歩くと、カンアオイが咲いていた。

とゆ〜か、カンアオイは寒葵なのであって、梅雨の走りに咲いているなど

アリエナイと思っていたものの、フジノカンアオイは花期が長いらしい。

 

デカい花も見つかった。


せいぜい500円玉くらいのはずが、東京オリンピックの千円玉よりデカい。

 

日曜は北部の海岸をめぐることにしたら、どえらい好天になった。

南国と謂えば海だと思うんだが・・カミサンは山派なので、海岸へ赴いたら

ゴミ拾いばかりしてしまうのがタマニキズ。

しかも、ワシまで拾わされるし・・

 

ワシは動物に目がいくが、カミサンは植物だ。

獣医師免許はどうした!?

 

婚姻届けの証人の署名をいただきに赴いた際に見つからなかった花が

とかくトイレを利用させてもらう宇宿漁港に、ドバドバ咲いている!

リュウキュウコケリンドウの花は、3ミリあるかないか。

肉眼で見づらいのに、ソレを愛でるなんて、なんちゅ〜苦行的な愉しみか。

 

ま゛しっかし

ワシがまったく気にしないような自然に、目を向けさせてくれるのだから

うれしいコトには違いない。

 

世はまさに黄金週間だし、晴れてきたから、食事処探しが厄介である。

そこはそれ、ほぼ全飲食店を知っているカミサンのこと、候補は速やかに

しぼられていく。

 

わざわざ観光客が行きそうにない・・・奄美パークで日替わり定食を。


ここの食事はナナメウエの価格だが、そのぶんボリュームもスゴイ。

奄美大島全般に、客単価を上げるため、そ〜いった傾向にあるらしい。

 

揚げたてサクサク、下手な天ぷら定食よりも具が豊富。

エビ2本、鶏むね、カボチャ、ナス、シシトウ、パプリカ、シイタケまで・・

 

美味しいと同時に、課題がよぎる。

 

ヨメサンとの食事は、とにかくカロリー過多な傾向があるし、

カミサンはふだん、スーパーの総菜ばかりを食べているらしく、それで

腹がポッコリしているようだから、もっとビタミン豊富で低カロリーな

食事に切り替えていきたいなぁ、と。

 

ただ

ついつい美味しいのをこさえようとすると、量的にもカロリー的にも

過剰になってしまいがちな自分が居たりして・・・・

 

幸せ太りは、避けるべからざる通過儀礼なのかもしれない。(笑)


で はまた