災害予測は、アテになるか?
この記事は、あす昼過ぎに台風10号が通過する、32時間あまりまえにかき始めている。
現時点で、9/5 18:00 すぎで、強風域に入っているから、風速は11mあまりになった。
でもまだ、瞬間風速でも17.5mほどしかない。 冬場だと、フツーの季節風レベル。
今回、おそらく家が無事では済まないことを覚悟しつつ、小さなアイデアで抗うことにした。
まずは、床下への北風の阻止。
通気口が錆びて壊れ、ツーツーになっていたから、ネズミを防ぐ意味もあって閉じておく。
畳の隙間から吹き込んだり、持ち上げてしまって、室内への風の侵入を許すことになる。
さらに
このサッシには、ガラスにワイヤーが入っているから、トレードオフで雨戸がない。
暴風で飛来する何かによって、破壊されることは想像に難くないから、座敷で対応する。
重い荷物を、敷居の浅いふすまを支えるよう、配することにした。
このふすま、古いが破れないどころか、金属板が入っているらしく、カナリ硬いのである。
ふすまの隙間から風雨が侵入しないよう、わずかなガムテープで目張りしてみた。
スーパーなどのガムテープは、とっくに売り切れている。
台風9号以来、定期船が来ていないから、物資も生鮮食料品もありゃしない。
玄関のドアの隙間から雨が吹き込むから、置いてある釣り具などを保護するシートを
かけておいた。 屋内をレジャーシートで防水したのは、初めてのことだ。
そのまえに
フツーにやらなきゃならんのが、水の確保である。 飲料水と、トイレ水。
20リッターのポリタンクに飲料水と、湯船には生活用水の水張りをしておかにゃならない。
強烈な台風の時、停電とセットでやってくるのが断水である。
今回は、いつも以上に水を冷蔵庫や冷凍庫に入れて保冷を強化することにした。
さらに、ご飯を炊いて冷凍し、つづく停電時に霊媒として働かせつつ、自然解凍して
いただくこともできないか・・・試すことにした。 転んだら、タダで起きちゃいかん!(笑)
いつもは
80%くらいしか充電しないパソコンやケータイ、ルーターも97%くらいまで充電。
もちろん、50,000ミリアンペのモバイルバッテリー2機も90%以上充電してある。
衣類全てを場所替えすることもできず、当面の着替えを衣装ケースに収め直し、
そこへ、ガッチリとパッキングした大切なバックアップハードディスクもしのばせてみた。
仕事用のデータは、役場のパソコンから複製し、持ち帰って頑丈なケースに入れてみた。
役場だから安全だ・・・とも謂えないから、なるべく分散した。
そうして準備し
防災専門員ということもあって、好奇心からわが家と命運を共にすることにしてしまった・・・
防災とは、想像力と体験に勝ることなないのだ!!!
とはいえ
イザとなったら40mの暴風時であってもわが家を脱出する必要があるから、駐車の方向や
持ち出しグッズの準備も怠っていない。 さらに脱出直前に冷蔵庫からスムージーを持ち出し
ビタミンCの補給も欠かさないよう心づもりしていたのであった。
ぶっちゃけ
避難所への避難時には、クーラーボックスに入れた食料持参が相応しいと思う。
避難所に発電機と電子レンジがある場合もあるから、そのあたりは要チェックである。
しかし
9/7となり、実際はどうだ・・・
最大瞬間風速は30mに届かず、フツーの台風とゆ〜より、ほぼナンモナイ情況だった。
9/6午前、停電したとき、島中が停電したかと思うたが、わが家の周りだけだった・・・
915hPa、数値に惑わされた台風であった。
確かに、すごい下がり様だが、低気圧のパワーは相対気圧差であって、絶対値ではない。
北海道あたりで、冬の低気圧が980hPaで暴風を起こすのは、周囲のシベリア高気圧が
1050hPa以上に至ってしまうからだ。 しかも気温が低いから、大気の濃度も濃い。
今回は、30℃を超える海水温の海域が異常に広がっていたから、薄い空気をかき回し
北上するに従って濃い大気を得て、しっかりした台風に発達、大型化した・・・のだろう。
気圧の低さよりも、大気の重みが風速に影響しているのは、間違いなさそうだ。
そんくらいのことは、気象予報士なら知っていても当然だと思うんだが。
あ゛・・・ 気象予報士が自然科学に強いとは限らんか・・・ (笑)
昭和の予報士が騒ぎ立てて、事態をゴチャゴチャにしてしまったのかもしれない。
あれだけ騒いだら、後には引けないだろうしなぁ・・・
お陰で
台風9号のまえから来なかった定期船が、直前に奄美大島で引き返すことになった。
冷凍で輸入される肉まで無いのは、初めてである。
内地はモノがあるからイイかもしれんが、離島は情報に踊らされると死活問題だ。
今回のことで、気象庁のスカ予報が浸透するかもしれず、二重に危険となった。
「気象庁はオオカミショウネンだ」現象と、「915hPaでも、フツーの台風だ」と。
異常気象と謂われて久しいが、未だそれに対応できる気象モデルができていない。
データ不足だから仕方ないのは判っているものの、理解できない人らがほとんどだ。
それでなくても、離島の天気予報はバクチ並みだったから、信用回復は難しかろう。
そのような思考に依って避難しない、甘くなるシマンチュは少なくなかろうから、
事態は深刻なのだが・・・ 内地とは関係が無いから、誰も重要視することはない。
それが現実なのである。
そうそう
冷媒・兼・食料として実験していた冷凍ご飯は、自然解凍するとボソボソするが食べらる。
常温の塩気のないおにぎりのような状態になるから、ふりかけを皿に盛り、
それをザックリまぶし付けていただくと、それなりに食べやすかった。
もちろん、ふりかけは戦時の栄養価と味わいのタナカの「旅行の友」がおススメである。
元祖、フタバの「御飯の友」も悪くないものの・・・ほろ苦いので、よほど大人味覚でないと
食べづらいかもしれない。
ところで
台風の前に、島で越冬するカラムクドリたちが飛来していた。
事後、彼らを確認できずにいる。
カラムクドリの集団越冬地としては、おそらく北限だろうと思う。
なにしろ
彼らは台湾対岸の福建省より南どころか、ベトナム北部〜ミャンマー中部で繁殖する。
最短の福建省からですら、島づたいに飛来したら 1,200キロにもなる旅程だ。
越冬とは、暖かい地域に渡って冬を過ごすと考えられていたが、それは伝説であって、
ガマンできる程度の寒さであれば、安全でエサが多い地域なら、ドコデモイイ・・・ようだ。
レジェンド・ブレーカーを自称する私にとっては、嬉しい限りの来訪者である。
台風10号が去ったあと、スッキリ晴れた昨日、9/8には、この夏仕舞の鳴きに赴いた。
アカショウビン(リュウキュウアカショウビン)は、あと一週間もすれば、渡去してしまうから
今のうちに、鳴きマネしておこうと思いついたのだ。
幸い、山奥の当部(とうべ)集落にある、クヮゴー(小さい川の意)にかかった橋のたもとで
イイ反応のアカショウビンに出逢えた。
なんともビミョ〜な声色で応えてくれたのであった。
コチラが鳴くと、それに応じて鳴いてくれるのは、会話しているようで素朴に嬉しい♪
l
ただまぁ・・・ 姿のほうは、こうしてチラと見かけられただけ、だった。
私にとって、直近の猛烈な台風と謂えば・・・ 雨戸が飛んだ、2018年の24号である。
915hPaまで気圧が低下していたらしく、気象関係者が恐れるのも無理もなかろう。
だからこそ、島では10号のガッカリ感?が、半端ではない影響を与えてしまったことは、
今後の天候、台風予報の信ぴょう性について、話半分・・・ になってしまった感は否めない。
それは、それとして
台風の威力が増していることは確かなんだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・