違う夏の 気配
浮世のごたつき
奄美群島〜山原〜西表島の自然遺産登録が遠のきそうである。
ユネスコなどと謂う、ワケのわからん価値基準に頼るのはどうかと思うし、
世界遺産登録だなんだと騒ぐのはバカらしいと感じていた。
自分たちの価値は自分たちが理解すべきであって、他力に依るものではない。
あまつさえ、ボランティア団体が浅知恵で騒ぎ立てるから滑稽だったし、
勢い、IUCNの来島に際して、アマミノクロウサギの生息環境を破壊するなどという、
大失態を演じてもいるから、騒ぎが沈静化すれば、無体な活動も落ち着くだろう。
自然遺産になると、自然が守りにくくなる・・・という現象も少なからずあるから、
特に候補地が極端に狭い徳之島は、むしろ危機遺産的な存在である。
そこへ、開店景気で旅行客がどしどし踏み込めば、荒れてしまうのは明白だ。
徳之島以外は、マングローブとビーチが充実しているから、昼間も観光できるものの
徳之島では、夜のアマミノクロウサギと固有のオビトカゲモドキの案内くらしいかない。
しかも、夜だけ。
開店景気はせいぜい1、2年だろうから、不用意に投資したシマンチュは、
経済的なダメージを被ってしまうだろう。
あの勧告による課題は、山原の返還地と、連続性が薄過ぎる西表にありそうだが、
もともと島民の大半は自然遺産に期待していないから、徳之島は除外したほうが、
島のためかもしれない。
ロスケが殊更に焦り始めている。 国力が低下しているのだ。
これまで、共産圏の連中は、開発費が節約できる、西側のコピーで国力を保つ
戦略をとってきたものの、ここに至り、素材に関わる基礎科学の差が開きすぎて、
軍事面の均衡が破れた。
共産圏には、ステルスもレーダー技術も、対ミサイル技術もほとんど無いから、
勢い兵器を多数持つしかなくなった。
一応それっぽい兵器はあるが、謂うほどの性能は出ない。
そうすると、弱者の合理的な兵器として、水中潜航型兵器が相応しい。
ただ問題は、深海では衛星通信も通常通信も使えないため、細かい制御ができない。
ゆえに、余計に恐ろしい兵器となる可能性も否めないし、誤動作により誤爆する
可能性も否めない。 今、共産圏は防がれない兵器開発に躍起である。
核のみならず、ガスや細菌兵器のリサイクルも含まれるだろう。
ロスケのGDPはチョン未満であるから、いよいよ人民への給与や物資が滞る。
おのずと政府への抗議運動は加速するだろうから、内政が窮するのは必至だ。
ということは、過激な対外政策を打ち出すのも時間の問題ということになる。
当面は中東へ、中古兵器を売りまくりか・・・
いよいよ梅雨入りだ。
とゆ〜か、沖縄より先に梅雨入りとは、どんだけ日照が少ない地域だよ・・・
さかのぼること4月29日、ヨナマビーチは海開きだった。
日差しは強いが、風は乾燥しているから、日陰はまったく暑くない。
過ごしやすい日だった。
それにしても、北風がよく吹いて涼しいし、雨も少ない。
イノーでチヌを釣ろうと思うのだが、まったく数が少ないし、ボラも極点に少ない。
よって、ヒラアジの回遊もほとんどない。 ヒメダツが暇そうに漂っているだけである。
そして、ガセ(コノギリガザミ)も極端に少ない。 干潟にある、穴の数や大きさで判る。
数日前に見かけたガセをようやく捕らえた。
だが、様子がおかしい。 逃げ腰で元気はないし、ヘナヘナでやたら軽い。
重さを図ったら、通常の60%くらいしかなかった。
いつものように味噌汁に炊いたら、ハサミ以外の筋肉はほとんど溶け失せてしまった。
そのせいか? 出汁はそこそこ出ていた。
恒例のガセうどん(五島うどんバージョン)は、スッキリとコクがありイケた。
おそらく
マングローブの河口域でなく干潟に生活しているため、干潮の時間が長かったり、
低温のため巣穴から出られず、採餌するチャンスが極端に減って餓死寸前らしかった。
数が減ったのは、そもそも巣穴の中で餓死した個体が多かったから、だろう。
当面は食用にならなくなった。
んま゛〜
ここのガセが死滅しても、幼生は黒潮に乗って南から来るから、3年もあれば元に戻る。
このところ
梅雨だというのに北風が吹くから、鳥たちが足止めを食らっているのを見かける。
岩の上に、ビッシリと休むキアシシギたち。 カムチャツカへの旅の途中だろう。
なんぼ渡りたくても、北風が強ければ体力ばかり失い、海ボチャしかねない。
カモメやカモなら水上でも休めるが、シギやチドリはそうもならぬ。
例年、近所にアカショウビンが飛来するのは4月20日前後だったが、30日になった。
昨シーズンは、山でも極端に飛来が少なかったから、気になって林道へ行ってみた。
口笛で鳴きマネすると、いっぺんに3羽ほど集まるから、順調に渡来しているようだ。
よりによって青白っぽい出で立ちで、もっとも紫外線が反射して目立つから、
なかなか寄ってくれなかったが、反応は上々だった。
こうして、アタリマエのように、こちらへ向かって鳴くアカショウビンを見られるから、
快哉を叫びたくなる。 まるで、アカショウビンたちと話している気分だ。
このところアカショウビン人気がジワジワ出ているのか、そのために島へ来る客が
ちらほらいらっしゃる。
真夏の早朝、キョロロロロロ〜の声で起こされるのは、ことのほか郷愁をそそる。
内地のカッコウやヒグラシ、スズムシに匹敵する、朗らかな心象を刻む声である。
それだけに、シマンチュにしても、真っ赤な姿を見たいという望みは多いものの・・・
そうそう見かけることのない、警戒心したたかで、厄介な歌舞伎者でもあった。
よく謂う「声はすれども姿は見えず」を地でいく。
さりとて
高齢化が進む現代日本において、郷愁は観光資源の極大武器とも謂えるだろうし、
アカショウビン寄せ練習は、毎年欠かすことのできないイベントだ。
ともあれ
私の活動は圧倒的に海であり、幼少からの海派はゆるぎようがない。
気象の激化によって、生物が変化している今こそ、観察力や洞察力が試される。
ただ、不眠の加速によって体の活性が下がり、デブ化しやすい倦怠体質になったから
どうしても食欲ベースの釣り意欲は、希薄になって久しい。
しかも、さして美味い魚介はいない。 私の人生が、開店休業状態であった。
この世に求めることすら存在しない人生は、比類なき虚しさである・・・
と、謂っておいてナンだが、別に釣りや食欲は、人生の全てではないから、
希望を失うほどのダメージとはならない。
一方で、人生の大半を注入してきた釣りに対する意欲が薄れたことは、なんだか
老化を感じさせられてしまうなぁ。 肝心だったことが、いつしか薄まっていく。
美味しいタンパク源が少ない島で生活するからには、いっときの浜のように、
楽して釣れる方法を、また見つけにゃなるまい。
そうそう
先のアカショウビン調べ/鳴き錬の際、ズボンに小さなバッタがひっついていた。
これも、出逢いのひとつと思いつつ、ブログのネタになるかもしれないので、
とりあえず記録しておくことにした。 スルーしたら何の知識にも、ネタにもならぬし、
以前、ホテルのオーナーの膝にとまっていたハチ?を撮影しておいたところ、
ヒメキイロコウカアブという、記録が希少な種だったりしたこともあった・・・ことだし。
すると・・・予感? は的中したらしい。
何カットも撮ったが、マトモにピントが合っていたのは1カットだけだった。
奄美大島にしか記録がない、アマミコケヒシバッタとのことである。
見た目の大きさに反し、いささか大きめの発見となった。
バッタ業界?限定であはるが・・・
このごろデブすぎる不健康なOちゃんだが、彼の人脈は趣味的に凄まじく広いから
紹介してもらった有識者に、すぐさま同定してもらえたのである。
Oちゃんは、食や仕事において全くアテにならない人物である代わりに、
趣味的には凄まじいほど濃厚な人脈があり、ド肝を抜かれることもシバシバだ。
奄美大島と沖縄島の山原(ヤンバル)は、有名どころだから研究者が訪れるものの、
もとよりサエナイ人物だらけの生物研究者らは、予算も研究の観点も限定的になりがち。
マイナーな徳之島を目指すことは窮めて少なく、確認されていない生物は意外なほど多く
奄美大島や、沖縄島に生息しているから、いるハズだ・・・扱いされること山のごとし。
そういえば、ちょい前にも似たようなコトがあった。
日本半翅目学会の会報に名が載ったのは・・・ウミアメンボのせいである。
トリトリデッキの下に、ウジャウジャ集まるのを記録し続けてきたが、なんとまぁ
徳之島では確認されてなかったのだそうで、もっとも古いのが私の記録になった。
よほどカメムシ好きな女子でもなければ、モテ的な要素は1ミリもないが
あっちゃコッチャに名が残るのは、悪くない。
何の専門家でもなく、総合家を名乗る手前、いろいろな生物に関わるのは面白い。
ズアオホオジロ、ウンブキアナゴ、グリーンフラッシュ、オオアマミテンナンショウ、
そして昆虫あれこれ・・・共通性は「とりあえず見たものは記録しとくマニア」か。(笑)
半翅目といえば、何年か前に近所の自販機で新属らしいカメムシを捕まえてある。
これもまたいづれ研究者につながれば、記録として残るだろう。
とにもかくにも
なるべく仕事しないで遊ぶ・・・のだから、遊びながら名を残すのは実に心地よい。
あれ? でも、遊ぶってナンだ?? 仕事でない愉しみのコトか???
デザインも観察も愉しいし、どちらも仕事っちゃ仕事である。
観察した記録は、文化遺産データベースの仕事にもつながっている。
あるいは、将来復活するかもしれない、ガイド業にもつながる可能性がある。
さらに釣りなど、島では手に入らない鮮魚を捕獲する手段でもある。(笑)
10月いっぱいまで続く、ヒツッコクてジメジメの夏は、これからである。