はなごえ生活は つづく

 


 

巷の哀れ

 

徳之島は、南国の島々の中でも、かなり貧しいというか、イイカゲンな島だと感じていた。

で、統計で調べてみたら、奄美群島のなかで、最貧が伊仙町、つぎが天城町だった。

徳之島町は、販売業やスナックなどのサービス業が多いので、だいぶマシである。

貧しさサイクルのようなものが存在し、もともと考えたり、予測したりできない性格の人らが

なぜかデカい声で巾を利かせる社会であるために、商売が上手くいくことがない。

上手くいっても、貧民らがよってたかってツケで飲み食いしたりするから、黒字倒産もある。

二言目には余裕がないと言いながら、煙草をふかし、酒を飲む。

ゴミは野焼きするし、農業と謂えば反収の低いサトウキビ栽培を狭い農地で営む始末。

反収が低くても、農家当たりの耕作面積が広ければ、それなりに儲かるのだが。

そのような島では暮らしにくいから、島に戻ってくるのは頑張らない人物が多く、

仕方のない生活者があふれていることになる。

貧しいのは、考え方や生き方への真剣さが貧しいことが原因だ。

その原因を助長してしまったのが、ハブであるらしい。

貧しいけれど、考えなくてもハブが高く売れたし、たくさんいた。

今もハブ咬傷は徳之島がもっとも多い。 だが、それが逃げ道になってしまったのだ。

ハブ捕り名人と称される人物が見られるが、本来は集落のハブを撲滅するための予算。

山に入ってハブを捕るのは、ただの貧しい行為である。 でも、なぜかヒーロー扱いだ。

とにかくシマンチュは短絡だ。 易きに流れるのがモットーではないか、と思われるくらい。

ハブは安くなり、高齢化は進み、優秀な者は戻ってこない。

プライドで飯が食えるのか?と謂われそうだが、プライド皆無だから貧民ばかりになった。

 

万一

自然遺産にでもなってしまえば、ボロ家にボロ車、ひどい交通マナーで話題になる。

生活そのものが短絡だから、当然運転も短絡で、方向指示もしないし、ハンドルを切らずに

反対車線へはみだしたり、信号待ちしている車に突っ込む角度で侵入したりする。

闘牛で賭けもしているし・・・話題になるだろうなぁ・・・いろいろと。

 

ちなみに

お隣の沖永良部は農業の島。 営農率が高く、サトウキビ依存が低くて反収も高い。

そしてハブがいない・・・ 逃げ道がなかったのだ。

 

そのようなシマンチュにも、ユルいニンゲンとして扱われるのがOちゃんだ。

あんまりマジマジと眺めたことがなかったが、ここ数年でデブ体形になってしまっていた。

それはもう醜く太ってしまって、冬瓜のようなふくらはぎをしていて唖然とした。

新入りの後輩がフツーに効率的に仕事をこなすから、ストレス食いでもしているのだろうか・・・

顔は土色で、体重は本来の200%あたりだから、顔を合わせるのが苦痛というか重圧だ。

それはもう、デブハラスメントのようでもある。(涙)

机の上は書類の山で、言われるまで仕事がないと思っているのか、ボーっと着席している。

やることは山ほどあるのだが、やってもやらなくても給料がもらえるから、やらない方向。

ろくに脳を使わないので、会話の大半が意味不明な 「アノホラ」 「その〜」 「アレ」 。

県庁の課長クラスと電話するのにもソレだから、周りはヒヤヒヤイライラである。

ひょっとして、高脂血が脳の血管を詰まらせているのだろうか・・・

 

日本人の美徳

察しと思いやりくらいは、死ぬるまでに身に着けておいてほしい、シマンチュとOちゃんだ。

  


 

役場職員もシマンチュだから、短絡思考が基本である。

朝、出勤したら暑いから、28℃設定を無視して低温設定する、面倒だから日中もそのまま。

当然、夏風邪も流行るが・・・ナンチャラほど風邪をひかないものだ。(笑)

そうした現象は、業務用エアコンならアルアル現象なのだから、

なぜ急冷と、エコ運転が自動切り替えになるモードがないのか不思議すぎる。

 

私はまだ鼻声である。

 

暑いのに鼻水、咳込みの連続である。 夜の眠りも、当然厳しい。

おそらく、不眠が進んだために自律神経がやられており、冷たい汗をかく。

体温調節が正常でなく、低体温が続くから、ウイルスを撃滅できないらしかった。

エアコンがあると寒さで咳込むことになるから、今しばらくは登庁できそうにない。

 

幸い、データベース登録の仕事はテレワークOKだから、サボリ死にすることはない。

ただ、役場に行かないとなると、なぜか仕事する気になれなくなるのが人情だ。(笑)

 

まずは地元、空港西側の磯でホントに釣れないのか、確かめに。

改めてルアーをキャストしてみると、すこぶる浅いことがわかる。

この磯は、変わった歴史がある。

ウンブキアナゴの発見につながったのは海底洞窟で、ここから数百メートル内陸。

いったんリーフが隆起したあとで、また沈んでいるのである。

浅いのはそのためだが、ところどころ新たなサンゴが育って、シモリが多いのだ。

掛けても切られてしまう地形なのだ。

9センチのピンテールチューンには、傷がついたり、チェイスはあるが乗らなかった。

そこそこ、アオチビキやカスミアジが回遊するものの、リーダーやルアーの消耗が激しそう。

  

せっかくだから、データベースの生物ネタを探したら、これまたナンモいない。

正確には、とても偏った生物相で、磯にいるのは、ほとんどがオニヒザラガイばかり。

ドM専用ぞうり?のような、貝の一種である。

同じ西海岸でも伊仙町ならば、タカラガイのたぐいが結構いるのに。

中途半端にしかサンゴが育たないのも、おそらく潮上にある湾屋川の赤土が原因だろう。

 

徳之島の釣りは、いろんな条件が悪い方向に重なっていて、必要以上に難しい。

 

私が安楽な浜へ出かけるようになったのは、そうした釣れない状況がイヤになったからだ。

トリトリデッキ周辺のチヌは、めっきり小さくなり、ほとんどオスしか入ってこなくなった。

かわりにオニヒラアジが入るようになったものの、魚影はすこぶる薄い。

一時間に一度遭遇するかどうか・・・である。

 

このごろ、肝心の浜が浅くなり、釣れなくなってきた。

浅くなると、波が高くなり、砂が舞い上がってルアーが見えないことが最大の原因。

これまでの釣り方は、ソフトルアーを20メートルくらいキャストして、ズルズルとゆっくり

底引きするだけ・・・という、とても安楽なものだった。

でも、釣れない。

ならばと、ヒラアジ用にアマゾンで求めた、リアルなソフトルアーをシャクってみた。

素早く引いているつもりだが、リールの回転が遅いので海底あたりをフラついている。

効果てきめん、着水直後からグイっとアタリ、そしてなんどか食いもらして、波打ち際でヒット。

ツバメコノシロは口が下にあるからか、捕食が下手らしくて、何度も食いもらすことがある。

そのヒツッコイ追いっぷりで、魚の種類がマルわかりでもある。

そう時間もかからず揚がったのは、44.5センチの良形。

重さは計っていないが、丸々しているので、キロをちょい下回るくらいか。

ルアーは、トリトリデッキのところのヒラアジ用に求めたリアルなFlash-J Shadの4インチである。

デカいソフトルアーでも食らうのかと驚いたし、サイズダウンして釣れたこともあったから、

いったいどのような好みなのだ?と悩ましくもある。

 

驚いたのは、胃の腑の中身である。 これまでは空っぽが多かった。

おそらく15センチくらいあったはずの、ボーンフィッシュ!!!

ソトイワシもツバメコノシロも成長すると同じくらい・・・50センチ以上に成長するが、

互いに幼魚を襲って食べているのかもしれない。

そもそも、小さなルアーしか食わないと思っていたツバメコノシロだったが、

ルアー釣りで定説の捕食者の1/3くらいまでなら、しっかり食べてしまうらしい。

ただ・・・やはり口があまり大きくないから、小さい方が掛かりやすそうだ。

 

鼻が利かないから、刺身の味がよくわからない。

旨味はすこぶるあって、美味いはずだが、どうにも味だけでは美味しいとは感じない。

たぶん、旨味ならマダイに勝っている。 脂の乗りはないが・・・

 

仕方がないので、サラダに入れてしまった。(笑)

世の中ではカルパッチョと呼ぶのかもしれない。

一応カルパッチョを調べたのだが、ポン人の発明らしいこと以外、わからなかった。

たぶんつまり、国民のカルパッチョ感は、野菜と一緒にマヨやドレッシングをかけたもの。

 

我が家には化学のドレッシングなどないから、別の手だ。

リンゴ酢と塩、しょうゆ、ニンニクパウダーで、まず野菜と刺身をしばらくマリネしてから、

バージンオリーブオイルをたっぷり和えていただいた。

予想通り、なかば酢ジメになったお陰で、魚の旨味が出ていた。

 

次の日は、片身をたっぷりのバターでソテーしてみた。

ものすごい勢いで身が皮の方へ丸まってしまった。

ソテーと謂っても、ブナシメジとゴーヤも一緒に、中火で蒸し焼いたもの。

あえて高温にならぬように、焦げぬように調理しているからソテーではないかも。

普通の魚と違い、ほとんど臭みがないだけに、意外と調理は難しい気がしないでもない。

ともあれ、すべてが丸い風味で仕上がってくれた。

 

ツバメコノシロはコクのある白身のような、赤身と白身の中間だ。

活発に波打ち際を遊泳するのだから、ぼんやり海底を回遊するマダイなどとは異なる。

とはいえ、ヒラアジのように中層を活発に高速回遊するわけでもない。

ボラのように、のんびり遊泳する中間なのだと思う。 味もボラに近い。

しかしながら、それで肉食魚が勤まるのか?の疑問は残る。(笑) 

そのために、胸ビレの下側5本をセンサー代わりに用いて、確率を上げているようだ。

 

というのも

ハードルアーには反応がイマイチなのだ。

イマイチというのは違うかもしれないが、食らいつくがフッキングしない。

ことピンテールはランダムに動くし、波打ち際は濁っているから視覚だけでは難しいらしい。

先の磯では小さな傷だけだったが、浜では傷は増えたものの、全く乗らなかった。

ソフトルアー独特の生々しい航跡なら終えるが、ハードルアーの航跡は不自然なのだろう。

私には海中に残る水流の痕跡は、全く実感がないが、

ソフトルアーの威力は、見かけでも、泳ぎでもなく、別物に反応していることは感じている。

無論、集魚剤とか、そういうニオイかもしれないが・・・再々々々利用もしているし、ビミョ〜。

とはいえ、ここの浜の濁りの中で食わせる実力は、圧倒的にソフトルアーが上だ。

 

ピンテールは買い置きがあるし、磯での反応は悪くなかったから、

いい磯を探して、安楽な昼釣りを開拓してみたいものだ。

実は、昼間とはいえ深い磯がいいとも限らない。

浅いところにはベイトフィッシュが多いから、そのすぐ沖にターゲットが回遊するワケだ。

いいかげん、もうちょっと骨のあるロッドで魚の引きを感じたいのもある。

しかも、近場で・・・ 安楽こそ、南国の釣りである。

 

あ゛〜でも、カスミアジは美味いけれど、やっぱりツバメコノシロには敵わない。

磯は愉しいかもしれないが、もっと美味いターゲットは居らぬものか・・・

シマアジくらいなものだろうか、けれども聞いたことがない。

たま〜にシーバスが釣れるらしいのだが、さして美味しくもないし。

河口でマゴチ(ヨシノゴチ)にチャレンジするか・・・ 干潮の昼にできそうだし。

 

歳をとると、だんだん面倒になるし、やはり美味い魚でないと磯へ向かう気力が出ない。

しかし、ルアーの不良在庫はたっぷりある・・・ しかもデカいヤツが大量に・・・

 

その前に、鼻が利かない事には、味が判らん。

 


ではまた