大東ヘロヘロ日誌
今回の大東はいつにもましてハードである。
毎夜のように友人と酒をのみふけったり、釣れた魚で宴会したり
夢のようだが、眠る暇のない過酷な日々である。
夜半まで飲んで、朝は4時半ごろ起きる。
朝飯前、午前、午後、夕方と4回釣りに出る時もある。
港でもやるが、大半は磯釣りなので、体力もかなり消耗気味であった。
きのうはさすがにバイクでふらつくので
今日は一日、休みの日にして、写真をとったり昼寝をしたり
洗濯物をしたりすることにした。
さて
魚のほうは微妙で
初日、あくる日は結構魚がかかったが
かけた相手は大半がバラクーダ(オニカマス)で
人類最高のテクノロジーを注ぎ込んだケブラー繊維の仕掛けも
さらに地元のS氏から借りたバカ太いケブラーでさえも
あっけないほど簡単にブチ切られて、惨敗中である。
(ケブラー繊維=シークレットサービスの防弾チョッキなどに使う繊維)
今度かけたら絶対に逃がさんぞ!覚えとけ!っと
魚に怒りを感じることはないのだが、この魚だけは前から怒り心頭である。
で、今のところ食卓に上ったのはチギことバラハタ・・・
これまた微妙な魚で、バラクーダと同様の毒魚である。
このところ、モズ男T博士と愉快な鳥類研究者たちの居る
O山組女子寮兼研究室へ推参することが多いので
日ごろのお礼も兼ね、チギは彼らと食べることにし
シガテラパーティをやることとなった。
(シガテラ毒=死にはしないが、最悪の場合、激しい嘔吐、発熱がある)
小笠原で食べたチギは身がやわらかく、冬は身が締まるらしいが
ゆるい白身魚という覚えがあったので、刺身はどうしたものか・・・
と悩みながら、微妙に動揺しつつ卸していた。
(撮影、T博士)
おっ♪
人懐こいO山組寮のアイドル猫たち、いい所へきたなっ!
この猫たちは適当に研究室へやってきえては餌をねだる。
だが、ただで餌をやるわけではなく、T博士たちも
いろんな労働?をさせているようであった。
そんな彼らが、今日はちゃっかり足元でスリスリしているのだ。
猫よ、おまえたちのアイドルには二つの意味があるぞ
いわゆる人気のアイドルと
へなっとして役立たんアイドル・・・今日は役立つ日ぞっ!
うまいぞっ、鮮度抜群ぞっ、ささっ食べてみっ!
・・・
ちゃんと食べたな・・・夕方までには結果が出るだろうな・・・
と、しっかりお毒見奉行になっていただいた。
シガテラって猫に効くのか???とも思ったが。
しっかし、うまそうに食べるなあ。
かくして
猫たちは夜まで平気・・・
うなされているようにも見える微妙なポーズだが、ちゃんと生きている。
やっぱり大東の毒魚は食べられるんだ・・・ろうな・・・一応な・・・
刺身はT博士ジキジキに包丁を振るってくれた。
白身・・・長男の南国釣りテーマ。
はたして美味しいのか???
うまい!かなりうまいっ!!!
しかも、大勢で飲んで食べるのは実にうまい。
若い女性も居るので賑やか、なおうまい。
あまったらヅケにしたかったが、総勢8名、あまることは有得ず
淡い夢と消え去っていたのが、残念といえば残念だが。
ちなみにこの魚が居るということは、釣り場が荒れていない証拠。
しかも今回のは3キロ強。
叉長(尾ビレのくぼみまで)50センチ、全長は60センチだから
そこそこ何年か育っている。
(卑怯に伸びて全長を稼いでくれる尾ビレが印象的・・・)
やる気がないわりに貪欲だから、すぐ釣られちゃって
居なくなる魚で、釣り場のバロメータ的存在だ。
どのくらいやる気がないかというと、引くのは数秒だけ
あとはずるずると農協の肥料袋がひっかかったみたいに
簡単によってきてしまう。
ぜんぜん暴れないから楽チンだが、つまらないといえば
つまらないし、イサギヨイといえば潔い・・・魚で
かけてしまえば、まず間違いなく上げられるお手軽な奴なのだ。
大東では高級魚の部類で、通常、マグロもヒラアジもオキサワラも
漁協ではキロ千円だが、こいつは二千円するらしい。
高級魚の名に恥じぬ、びっくりするくらい美味しい魚であった。
魚はやっぱり白身に限るな・・・しかも毒魚・・・
猫たちも人間たちも非常に幸せた毒魚に感謝、感謝。
(やっぱり・・・後ろの猫は寝っぱなし、微妙な気もするが・・・)
以来魚は釣れていない。
水中や、珍しい鳥を撮影したり
逃げ足が天下無双のカニと戯れたりもしたが
長男の釣りはさっぱりである。
T博士は研究もやるが、釣りもやり、昨日はなんとツムブリ七匹!
その前はカスミアジ・・・上手い、上手すぎだぜ・・・
あちこち研究に飛び回っているが、研究は鳥だけじゃないな・・・
ツムブリの大東寿司もウマすぎだぜ・・・
ともあれ、普段よりもずっとしんどいが、ずっとずっと楽しい日々。
やっぱり大東の生活はやめられん。
やめられんが、体力的にも睡眠的にも続け難い・・・
ヘロヘロになりながらも微妙な日々はつづく。
追伸
地元の名人でも、ガーラことロウニンアジのアタリはないという。
が、この記事を書いた後、夕方釣りに出かけて
沖合い100m以上で、20キロくらいのロウニンアジと思われる魚がヒット!
しかし、PE3号という細じかけであったためあっけなく切られてしまった。
う〜無念・・・
どうみても沿岸には大型魚は居なさそうに感じる。
が、沖合いだとドロップオフ(急激な深み)の向こう側だから
今日みたいにドロップオフの手前の浅瀬の角で糸が擦れて切れてしまう。
また、解けない宿題をもらってしまったようである。
どうする?長男! 昼寝してる場合じゃないぞ!