デジタルもって、まいくりまわる男

 


最近、釣りに行くにつけ

どうも不便を感じていたところだ。

それに、なぜかカメラに重きをおくと

魚が釣れなくなろうことが不可思議でもあった。

だからといって、カメラを置いていったからとて

釣れる事もなく、なにかやるせない気分。

 

釣りは我が人生の友である。

だが、好奇心もまた我が人生の肝である。

美しい海を見ながら釣りをし、そこで出会う人事物を

カメラにとどめおくこともまた楽しみである。

 

後悔なきこと、これが旅であり人生の基本である。

しかし、カメラが大きければ釣具がおろそかになり

カメラがなければ海に向かう釣りもまた味気なし。

 

旅先ではできるだけ身軽でいて、パソコンなども

大げさならざることが肝要で

旅先で出来うる限り心地よく島や海と接する生活をおくること

これが実に難しくもあり、また毎度の悩みが楽しくもあって

この度も考え尽くしているところである。

 

長男にとってデジタルは

大切なことを忘れないための記録である。

 

それはもう

様々な人事物に出会い、その度毎に感心し観察する。

 

近いところを記録するのはまだよいのだが

問題は遠くである。

人間の距離は関係を詰めればよい

けれども、生き物やら風景は思うようにはならぬ。

 

しかるに

忍び寄って見るか、はたまた寄れない場合は

レンズを長くして応じる他なく、一方カメラや画質のみを

追求しつづけては、記録そのものを撮るチャンスを失いかねぬ。

レンズは長大化し、持ち歩くのもオックウになるであろうし

持ち歩いたとて構えるのもオックウになる。

 

機会を逃さぬカメラとは、デジタルとは何か。

今回、少しばかり大胆な買い物をしてみたつもりであった。

物の持つパフォーマンス自体は多少疑問符が残るが

それが自分の旅の中で物本来の持つ意味以上の

大切な機能を果たす気がしたものだから

つい求めてしまった、そのようなモノである。

 

一つはカメラ、一つはビデオプレーヤー。

 

カメラは画質に疑問顕著な300万画素のもので

それ以上に、チャンスを逃さぬ超音波モーターにより

高速のレスポンスと静粛さをもち

その上、手ぶれ補正を搭載したB級?品。

CCDが小さすぎるし画素数も少なめだから

画質はヘナチョコだが

その他の機能は一応一眼レフ以上とみた。

 

一方、ビデオプレーヤーは

10万円もするが、デザインや操作性、処理速度などは

最悪で、しかしながら、40GBもの容量を持ち

処理速度はかなわぬまでも、パソコンに順ずる

デジカメデータの格納と一応の閲覧機能を持っている。

重量も大きさも小型ノートパソコンの3割強しかないのが

最大の武器となっている。

 

パソコンの大切な機能であった

現地からの自慢(画像)通信機能については

以前会社で使っていたこともある、ポケットPCにて

充足させる方向である。

 

機会の瞬間を逃さぬことが最優先と心得た道具類を

厳選してみたつもりである。

 

さりとて

まことの旅の道具類となるかどうかは

週末に予定している、八丈島において

めぼしが立つのではなかろうか。

 

あれこれ考えた末にしろ

結局は物欲的で、極めて粗忽なデジタル物選びとも思うが

釣りの旅こそ長男最幸の人生イベントであるから

この時節を逃さず、必ず実り多き経験とし

さらにこの場のような、伝える場にて語れることが

最幸をさらに高める事と信じて

楽しく、買い物なり旅なり釣りなりをめぐって

ますます彷徨を繰り返したい。


ではまた