この時期、台風男はつらいぜ
先週の末は、珍しく4連休をとって
一世一代の島生活を夢見て偵察に旅立つ予定であった。
だが先週から、天気図には何しろ3つの台風があって
立て続けというか横並びというか台風団子三兄弟・・・
懐かしい響きだ・・・
オヤジ殿が雨男であり、沖縄に通ううちDNAが目を覚まし
台風男へと進化した長男にとって、これは日常茶飯事だ。
まあ、焦っても嘆いても仕方ないので旅は延期。
しかし四連休だ。
この不景気で赤字でボーナスで四連休だ、会社に申し訳ない。
台風だから、とりあえず我が家の周辺で旅をしなくてはと
思い立っていたが、そこはそれボーナスに物を言わせ
こんなこともあろうかと、新兵器を買ってあった。
ノートパソコン用GPSと地図ソフトと、なんだかわからないが
IBMのビアボイスの最購入とホームページリーダーもだ。
見てわかるとおり、目を使わないでノートパソコンを操作し
カーナビで思い通りの場所へ行こう！という企画だが
それにしてはホームページリーダーだろうが何だろうが
地図を読み上げるソフトはない・・・。
ともあれ言葉でパソコンを操り、目を使わないで結果を知る。
これが無闇に大切であった。
はたして、これが不思議なソフトどもで
GPS＆地図ソフト（ナビンユーという）は夕方になると
無理やり斜め上方から見た感じの見づらい地図の向こうに
夕焼け空がやってきて、操作に戸惑って夜になると
星空になるのだ・・・。
なぜ戸惑うかというと、斜め上方から見る
つまり遠近感があるために
遠方に行くほどちょうど扇形に広大な地図を表示している。
ここに必要なコンビニ、ガソリンスタンド、スーパーのみ
表示させただけだが、横浜にはこのタグイの店が多く
地平線に向かって無数のお店が重なって表示されるのだ。
それも店のアイコンは遠近感はなく地平線でも同じだから
大賑わいだ。
うーむ、夜景を分類すると、こんな風にできるのだろうか
ホテルだ、お店だ、駅だ、ガソリンスタンドだ、ビルだ・・・
つなぐと、地上のホテル座とかコンビニ座とかロマンチックに
語れるのだろうか・・・。
ホームページリーダーはいちいち几帳面だ。
スタートメニューを操作しようが、デスクトップを
漠然とクリックしようが、何か言ってくる。
けっこう日本語としても流暢で、外人の慣れない日本語よりは
相当聞きやすい。
だが、いちいち何をやっても読み上げるので、非常にやかましい。
で、結局今は静かにしていただいている。
ビアボイスは再対決である。
音声操作用ソフトだ！と勘違いしていたが
これは単純に、音声文章家ソフトだ。
どこが文章家かというと、勝手に言葉を解釈し完全日本語化する。
レアなカタカナ英語でくだらない格好をつける教授やモノカキや
評論家がいるが、こいつにかかればコテンパンだ。
絶対に仮名漢字にしてくれる。意味不明でもだ。
IBMの一途で頑固な思想が思いやられる気もしないでもない。
長男は相変わらず抑揚が激しいしゃべり方をする。
わかりやすそうだが、一日のうちずいぶんトーンが変わるようだ。
文章を語るのに、頭を整理し、判っていただきやすくするのに
非常に気を使う先生である。だから正しい文章家なのだ。
正しいソフトかというとハナハダ疑問は残るが・・・。
まあまだこのジャジャウマたちとの付合いも始まったばかりだ。
実は切り札的な
久々のジャンボアーチ、デジ馬鹿爆裂痛快ホームランアイテムを
用意してあるのだが、これはまだ入荷していないので別の機会に。
こいつ等のお守りはソコソコにして
とりあえずは小さくとも旅をせねば、ということで
GPSだけをもってデジカメ片手に出かけた。
このGPSはアメリカの軍事衛星の信号を受信し
ひそかに観光地へと行動する長男の動きを察知し
そこそこ克明に記録することができるのだ。
ひっじょうに珍しく観光地らしい観光地でテストした。
行ってみるということは大切なことである。
月曜日だが人はそこそこいる。
しかし台風が接近しているので、ご利益が期待される
例の線香の煙を浴びる、あの煙がモウモウたる煙幕と化し
それはもう、そこいらじゅう毛だらけになろうかという見幕だ。
ムセながら前進し、全身に浴び、ご利益を願ったものである。
この調子だと、露出していたところ全部に生えそうで
あし、うで、頭、耳、顔、くび・・・ボウボウになっちまいそうだ。
こういうチャンスは二度とないかもしれない！
それに、センソージというのは浅草寺とかいてそう読むと
初めて知った。なーんだアサクサデラじゃねーかヤヤコシイっ
てやんでぇっ！と言いたいところだが
わが生まれ故郷であった山口県にも、東洋一といわれる洞窟
「秋芳洞」がある。この洞窟の上空というか地表は
「秋吉台」と言うのだが、前者をアキヨシドウと呼んだり
シュウホウドウと読んだりする。アキヨシダイはアキヨシダイだ。
そして、この場所を秋芳町（シュウホウチョウ）という。
どっちの文字が正解かわからないが、現在はこうなっている。
関係ないが、第二の故郷であった伊勢の海辺には
大淀町というのがある。地元ではオイズとかオオイズというが
奈良や京都ではオーヨドとしか読まない。
ヨドをどうやったらイズと読むのか皆目見当がつかないが
地名には謎が多いものだ。
呼びやすさと正しさの間に、なにか微妙な関係がありそうだ。
仲見世を抜け・・・と思ったら
裏道もすぐにチェックだ。
裏道の方が味わい深い。
ともあれ、雷門と書かれたチョウチンの大きさも
仲見世の怪しげな家並みも、裏側も、突然の五重塔も
この目で確認できた次第である。
（青空を強調してみました）
しかも、しかもだ、もう一つエタイの知れないチョウチンが
浅草寺の前に立ちはだかるのだ！！！
聞いてねーぞこんなの！！！と楽しくなる。
参考までに言っておくと、五重塔通といえば
山口の瑠璃光寺をオススメする。
自然と調和する、究極の日本建築の姿がそこにある。
さて
なんとも不思議な下町情緒が溢れているが
こういった場所を盛り上げるのが、この正体不明なオヤジ達だ。
あちこち知り合いだかナンダカに声をかけつつも
氷屋のかき氷をオオヨソただで食いつぶす！この根性。
食ってんだか冷やかしてんだか、くだまいてんだか分からない姿。
実に味わい深い。
でも、そうしたオヤジ達が売っているお面を見たとき
お面って800円もするのね・・・
最新の仮面ライダー龍騎のお面と前作アギトのお面が同価格。
キティちゃんだって平等・・・じゃなくて、そりゃあタケーよ！！！
お土産価格にも程があるぜ！！！
などなど、実に不思議な情緒が近場なのに旅情をかきたてる。
脱線だらけだが、GPSの追跡地図で面白いのは
仲見世の屋根はところどころ空いていたが閉まっているところも
しっかりと追跡している。
（右下の駅名が、あさくさ・・・）
さすがにお堂の中までは追尾できなかったようであるが
裏道を通ったところまで、しっかり二本線となり読み取れる。
仲見世の通りと右側の裏道を歩いたので
どうも通り一、二本分近く左にずれている感じだ。
まあしかし、遊びには十分である。
右下のすみに見える川から浜松町の日の出桟橋まで
船が出ているのだが、秋葉原でのお買い物に急いだため
あ〜あぁ〜っ♪憧れぇ〜のっ浅草航路ぉ〜に乗れなかったのが
何より残念だ。
もっとくやしいのは、これだけ歩いたのに
目的のものがひとつも見つからなかった記録となったこの図である。
散々歩いて見つからなかったクタビレモウケが形になっており
ビルの谷間のせいか、斜めにびょーんと飛んだポイントも目立つ。
不思議なのは左上で、斜めになった道などないのに
点々と細かくポイントが並んでいる。どうなってんだ？？？
店の中を横切ったにしても、何件も綺麗に横切れない・・・
ましかし、歩き回って写真とって買い物して
日々の歴史が細かく刻まれる様は有難いやら虚しいやら
データと電気の無駄使い以外の何者でもない気もする。
これで良いのか四連休！
でも台風で島への航空便も途絶え、あまつさえ静岡では
由比の海岸を走る部分波をかぶるため東名高速下りも閉鎖・・・
どうしろっちゅんじゃい！てやんでい、アサクサとアキバで
古今観光と洒落込んでるんでいチキショーメ！
といった具合であった。
こんどは、浅草航路で行って
怪しいオヤジ達に溶けこんで
甘いものでもゆっくり食べてくるとしよう。