同じモノなのに違う名もあれば、違うモノなのに似た姿・・・とかくこの世はヤヤコシイ


牡丹餅(ぼたもち)

それは御萩じゃないのか

中に入っているもち米の部分が違うのだという人もいる。

春分に作れば牡丹餅、秋分に作れば御萩

日本人ならではの季節感性に満ちた呼び名であった。

夕立ちと通り雨みたいなものだろうか。

枯葉と紅葉なのかもしれない。

歯磨き粉が違うので歯の色だけで見分けがつくのだという

ウリフタツの双子の姉妹スーザンとアンナのCMにも恐れいる。

二人一緒に口を開けて電車で寝てるときか

極近い距離で二人を同時に笑かしたときしか見分けがつかん

困った姉妹である。

だからといって、アンナが買ってきた納豆をスーザンが食べたら

そりゃ怒るだろなあ。

でもいったん喧嘩になったらハタから見ていて

どっちが正しいのかよう分からんよなあ。

じゃんけんなど、どっちが勝っても別にいっしょじゃん・・・と思っちゃうよなあ。

  

さて

この季節、ふと生垣の向こうに見える花

サザンカは、ツバキと全然見分けがつかない

それもそのはず、ツバキ属ツバキ科サザンカであった。

なんじゃそりゃあっっっっ!

書物にもツバキと間違えないように、とだけあった・・・。

どう間違うなというのだろうか。

「おかあさん、サザンカとツバキどう違うん?」子供の頃聞いた覚えがある。

「お母さんにもわからんいね」の意味がようやくわかった気がした。

「あんた、食べたのにから、アジかサバか分からんの!

 もう、何食べさせてもいっしょいね」

(食べたのに魚種が分からないなんて食べさせても意味ないわの意)

調理されたサバかアジかイワシかの判断を責められた幼少期だが

そんな厳しすぎる鬼母?にも分からんことがあったのだ。

 

やや時は下がるが

「ボタンとシャクヤクってどうチャウの?」(伊勢に引っ越して関西弁系だ)

「そんなのお母さんにも、よーわからんいね」(山口弁のまま)

といった会話があった。

図鑑をにらんで、あれこれ話をするのが当家の基本だったが

そんな両親にも限界も見えてきたころであった。

両親の意図するところ以上に学力とは別に記憶力は身についていた。

根気がないので、学力はイマ一つだが、気になることには

ものスンゴイ記憶力を発揮する兄弟となっていた。

(弟は特に記憶力も学力もスゴク、高校の統一テストが県でヒト桁台順位)

覚えていないことには兄弟どうしの図鑑を通じた会話が成り立たないのだ。

父親が持ちかえる軍用機の雑誌、エアワールドや航空情報なども

同様で、超マニアックな飛行機を見ながら、やれどちらがスゴイとか

どれが好きかといった会話が日常であったから

どの機体が格好良さだけでなく、どうスゴイかということを

知っておくことが、自分らしいチョイスを生むことであったのだ。

そんな家庭で、そぼくにシャクヤクってボタンそっくりジャン・・・

と思ったので、昔から家庭菜園や、畑でシャクヤクを育てていた

母親に質問したまでなのだった。

先日調べたら、ボタン属ボタン科のシャクヤクであった。

 

世の中にはゴールドブレンドを飲むやつ以外にも

「違いの分かる男(女)」というのが居いて

シャクヤクやサザンカやスーザンをタチドコロに見ぬく

すごいやつが居るんだなあ・・・・

というのが、人生35年、四捨五入して40年にして

ようやく分かり始めたのである。

魚においては僕も多少覚えがある。

通常、魚で言えば、ブリとヒラマサとカンパチ。

成長すると、一目でわかるが、幼魚だと、ブリとヒラマサは

さすがの僕にもわからない。カンパチは違いすぎるくらい分かる。

 

ヒトによっては

F1はカラーリングを見ただけで、車種が分かる。

シイタケは見た瞬間、鮮度がわかる。

人間は一目見ただけで♂か♀か分かる・・・例外が増えた気がするが。

ピンクレディーのカメレオンアーミーとおよげたいやき君のイントロは

一見良く似ているがすぐ分かるといったこともあるだろう。

 

こういった似たものを見分けたいと思うのは長男だけではないはずである。

 

夏みかんとハッサク(旬が夏みかんは夏ごろまで、ハッサクは春先まで)

焼酎と泡盛(原料が国産米かタイ米だった)

ブロッコリーとカリフラワー(どちらもキャベツの変種でカリフラワーが新種だが

ブロッコリーの人気に押されて今はブロッコリーが主流)などなど

実にややこしいが、もっとややこしいこともある。

同じ名前で全く違うことだ。

オカヒジキとヒジキは全く違う植物で、かたや浜辺に自生する草で

たまに栽培品が出まわるが、ヒジキはご存知の通り海草である。

野生のオカヒジキと栽培品はこれでもか!というくらい見た目も味も差がある。

キクラゲはキノコでクラゲは無脊椎動物

ミョウガは芽でショウガは根

菖蒲湯のショウブと花菖蒲(あやめ)とは全く別種。

クジラと目くじら、橋と端、小僧と小象、切れモノと痴れモノ・・・?

空手と柔道の道着は厚さが違い、

ジャガーとヒョウはジャガーが大きいし

カーテンは主として遮光と保温だがブラインドはその名の通り見えなきゃ良い。

 

そのほか

スパークリングワインとシャンパンは単にシャンパーニュ地方の

スパークリングワインがシャンパンというだけ

デブと肥満は気をつかうか使わないかだけの差

ジャムとマーマレードは生まれも材料も違い

ジャムの名は素材をグチャグチャにすることから来ており

マーマレードは柑橘系の皮を使うが、最初はマルメロの皮だったらしく

それがなまったものだという。

 

今朝の新聞に

ダイトウウグイス復活の兆し・・・という記事があった。

ウグイスも種類が多くて・・・・ということはなく

亜種である。

がゆえに似すぎであり、やれ色が違う、くちばしが長い

鳴声もチト違うなど、むやみに紛らわしい。

しかし亜種だけにDNAは違う。

小笠原で見たハシナガウグイスも亜種の一つ。

ダイトウウグイスが沖縄で生きていた・・・

そりゃ同じ沖縄県なのだから別にビックリすることじゃないだろっ!!!

別に学者さんを非難するわけではないが

尊敬する友人であり鳥類学者、モズ男Tは

「キャリアアップのために研究するなんて、やめてほしいっすよ」

と言わしめるほど、最近はバカ欧米文化のおかげで

意味不明、将来不明確な「キャリア」たるものの支配によって

生物を探求する、ひいては生物そのものの起源を探求する学術が

単なる個人のエゴの道具として利用されている。

こんなことをしていたら、我が国もテロ王国になってしまう。

うまく人をだまして、利益をかすめとるのではなくて

人類のために、意味のある人生を費やすことが大切なのは明白だ。

そんななかで、今日のこの記事は違和感が大きかった。

調べてみると、ウグイス研究では名の知れた人のようだが

そのK氏の実証とは別に、南大東島では毎年けっこうなウグイスボイスを聞く。

小笠原もそうであったが、どうも情報がうさんくさい。

ハシナガウグイスのメスが資料には一回り小さいと書かれているが

現実はスズメよりデカイ雄、スズメよりはるかに小さい雌であり

曖昧さにも程があるほど違うというのを体感したのだ。

(どこでも〜ているに関連記事がある)

「数年の調査」と素人が一言で言うにはオコガマシイほどの調査がなされている

それは、僕の想像以上だろうが

実際のところ、やっぱり怪しい。

ガクシャさん方に絶滅したと言われて久しい

アカガシラカラスバト(巨大な黒いハト)も地元母島では

毎年確認されているのだ。

来年の釣行から、超望遠レンズを持参して、独自に調査しようと思っている。

彼らは調査者だが、僕は鳥の活動する早朝から活動する釣り人だからだ。

それに、本土とも小笠原とも違う声色で鳴くことも体感済みである。

ただし!肝心のリュウキュウウグイスの声を聞いていないので

ココ一番すっとこどっこい長男であることは間違いない。

少なくとも末尾のホケキイヨッとねばい声で鳴くのが大東流である。

まあ、自称南大東通として実映像で証明できたら嬉しいなあと思うところであった。

 

おっと、会社の行き帰りに通りかかる福寿司の水槽で珍しい魚を目撃!!!

「おっ!すげーっアマダイだ!!!」

(右上の一尾)

「ん、あ、マダイだ・・・」

そう、冷静に考えればアマダイは底生魚なので

お寿司屋さんの水槽で悠々と泳ぐことはない。

しかも、その姿は超高級希少魚シロアマダイであったはずなのだが・・・

実は

寿司屋の水槽に入るには白すぎる、囚われの身、薄幸白亜のマダイであった。

そう分かった次の瞬間

あまりにもキレの良い、さりげないオヤジギャグ的ダジャレに気付いた瞬間

周囲はブリザード吹き荒れる、南極は海岸線から390キロ内陸に入った

コウテイペンギンの繁殖する零下40度の世界が体の周囲20センチをおおう感じで

ふと目をやれば、コウテイペンギンのヒナ達がこっちを更に冷たく見つめている

そういった極限に近いサブさに吹きすさばれてしまったものであった。

うーむ、四捨五入して40歳ともなれば、これほどキレの良いダジャレが

自然と出てくるのだなあと感心したものである。

 

もちろん、本日昼食時には

「あのアフガンですら、自国のアメリカ兵を踏み台にして

 最新兵器ヘイキで試す国ですよ、アメリカって国は!」

などと、気付かぬうちにぶちかますほどの体質が身につきつつあることに

愕然としながらも、歳相応の実力がついているのだなあと

納得する長男でもあった・・・・・・・・・・


それから

先週のシーラカンスの生体映像を獲得。

生きてるんですよ、我々の陸に上がる前の祖先が!ご先祖様中のご先祖様!!

筋肉質の太いヒレの付け根が良く分かります。

生きていてくれてありがとう・・・そう思ってしまうほど、たくましい姿

我々は陸に上がりたかったのだということを

まざまざと体形で示してくれるご先祖様に、不思議な感謝心を抱く長男でした。

不毛の宇宙に浮かぶ、偶然の星に生まれた「命」。

あと、数百万年後には後継にバトンタッチしているはずの我々。

姿を変えずに、生き方を変えて生きぬいてきた地球の先輩。

我々の真の歴史は、生きていた証拠はきっとDNAに刻まれていることでしょう。


ではまた