夏休みはくろせがわへかえろう
さあ、今日から夏休みだ、黒瀬川(黒潮)へ帰るぞ。
気合とは別にずいぶん慣れてしまったせいか
仕度もずいぶんおざなりになった。
本来ならチェックリストを一月以上前からチェックして万全を期す
これが長男の姿であるが、今回は直前の週末も結局リストを作らず
その辺の心当たりをザックへ詰め込んでみた。
そうしたら余裕がある、おかしい、しかしまあ余裕があるのだから
いつぞや社内腕立て選手権?でゲットした一眼レフを
UFO撮影用にと入れ込んだのだった。
出発直前に装備がぶら下がった、我が家の釣具ブースをながめていたら
雨具が入ってないことに気づいたが、ひょっとすると
まだ何かとんでもない必需品を忘れてきたような気もしないでもない
気もしないでもないが、もう飛行機の中なんだから
いた仕方ない・・・。
(JAL那覇行き機内にて)
今回は気合を入れている以上、釣具はすごい。
よくわからないが、リリアンのような紐でやわらかくしなやかな
トローリング用のラインを見つけた。
(スゴイという割には、よくわからないものだったりするが・・・)
これならハイテクPEラインより岩にすれてもはるかに強そう。
短いGT用の竿で岩がかわせないときの対策として
長々と10mくらいハリスとしてつけるのだ。
普通に使っているナイロン釣り糸なら10メートルもハリスにすると
ゴワゴワで扱えなくなってしまうが、これならオーケーなのだ。
道糸は後述するとして
問題はこのインチキなポッパーである。
カーペンターといって一本数千円もする一級品らしいが
いかにも馬鹿っぽい。これまで魚が食いには来るが
食いついたためしのないルアーであった。
そりゃハリがついてないからじゃないの?という向きもあろう
これは遠征先に行ってからつけるのだ、それが旅行釣師ってもんだ。
長男たるものハリがない仕掛けを使うほど焼きは回っていない。
だが、オレンジと白の極めてインチキカラフルなぶんには
力一杯不安であったが、店員さんいわく
「そのクマノミカラーって人気があるんですけどねえ」
ということだから、とりあえず釣れるのだろう。
ちなみにクマノミというのはご存知のように
イソギンチャクと暮らすという
思ったよりモーレツなライフスタイルが特徴である。
イソギンチャクの攻撃をものともせず、海藻の中を泳ぐように
自由に生活しているのだ。
例えるならば
ストーカーや怪しい米兵に追われているうら若き女性が
苦もなくイバラの茂みを通過して振り切るようなものだ。
しかし、イソギンチャクを離れたらヨワッちい魚だから
本来は水面で豪快にアクションするポッパーとなる資格はない。
青いのがあるのなら何でそうまでして買うのか?
というと、実はクマノミのほうはちょっとだけ小さい。
これなら中モノ用の竿でも使えるのであって
少し夢をたくしてみた・・・宝くじよりも確率は高かろうと思ったのだ。
このインチキでおいしいヒラアジが釣れれば御の字。
さて、今回最大の冒険が道糸、このファイヤーライン!
ハイテクPEのようなヨリ糸(透明度なし)ながら
ナイロンのように張りがあって
ちょっとやそっと曲げたくらいでは癖がつかない。
でもヘナヘナじゃなくて、コワコワっとした普通の釣り糸のような感じだ。
ヘナヘナではもつれてトラブルが多いのだがこれなら大丈夫そう。
強度は嘘かホントかPEライン以上らしい。
お値段は8000円弱とPEラインの10000円以上に比べたら安い・・・・
そのぶんなお怪しい・・・
しこりの残る内心を振り払って、なんくるないさぁ(なんとかなる)と
出立したわけだ。
またしても北大東経由であるが
この空港がイケルのだ。
視線の上半分は空しかない、爽快な、
熱い温泉の後で涼風にあたりながらフルーツ牛乳を飲んだ時とは
比べ物にならない
普通なら想像の中にしかない風景があるのである。
この風景を見ると、やって来たなあ・・・という気分になれるわけだ。
この風景の中で一週間、釣りしまくるのだ。
気分とは別に、大東は例年より暑いという。
それにチットモ釣れていないという。
しかしそんなのチットモ気にならないという状況だが
明日から体で感じれば、気になり始めるかもしれない。
夏の大東は厳しかったことしかないからなあ・・・。
今夜は安らかに寝よう、寝られるか?