寄生虫のたいくつな生活

 


 

世間の話。

 

北海道が大雨に襲われている。 片や熱帯低気圧と台風連発の南方は、天気予報すらまばら。

はたまたJR北海道は、どうも危機管理以前に、維持管理能力を欠いてしまっているようだ。

車両火災の次は、線路を確認せずに貨物列車を走らせて脱線だ。

仕組みも従業員の考えも老朽化が進む公共インフラ企業・・・電機業界が崩れ、鉄道が崩れ、

次は高速道路か・・・新幹線のトンネルか・・・鹿児島の島々を結ぶマルエーフェリーあたりもそろそろか。

昔から、NTTやその系列からは顧客情報がジャブジャブに漏れているので、イマサラ取沙汰されぬが、

そのうちバレてエライコトになるのも時間の問題か。

 

そういえば、

メリケンの思惑通り、ポン政府のTPPへの焦りを利用して郵貯にメリケンの保険会社が侵入してきた。

いきなり最大の郵貯に切り込むとは・・・属国の弱味とはいえ、わかりやすすぎて哀しい現実だ。

TPPは自由化とか関税とかは単なる目くらましだから、やはりポン人の貯蓄が最大の狙いだ。

勤勉に働いて貯めた貯金は、見ようによっては、赤字国債を発行して民間人の懐へ流し込んだ金だ。

 

利子もさっぱりつかないし、目減りする一方の貯蓄を食い荒らしに、いよいよメリケンがやってきた。

次は、ペイオフの金額を下げて、預貯金の不安感をあおり、無駄に投資などへ向けさせるか・・・?

 

我々は金融機関を単なる金庫のように使っているが・・・

本来は、金融機関に金を貸しているのを忘れすぎていやしないだろうか?

ポンの金融機関は今や、ロクに産業も育てない、借りている人らにも利子を払わない、ノウナシになっている。

資本主義の燃料噴射装置ともいえる金融機関が動かなければ、エンジンたる産業は動かないのだが・・・

もはや、資本主義の原理は陳腐化しすぎて、人が増えすぎた現代地球には通用しないのかもしれぬな。

 


 

想像通り、夏の伊勢ではやることがない。

食う、テレビを視る、買い物へ赴く・・・くらいしかやることはない。

 

暑くて暑くて、外出できない。

島のように海が近いわけでもなく、一級河川があっても、ダムで止めているので涸れかけている。

おふくろ様は目が悪くなり、それを気遣ってか、あるいは好いように解釈してか、父も出不精が加速している。

父母双方とも、寄る歳並みに考え方が片寄ったり、言いかけたことを言い切ったと思い込んだり・・・

言った、言わぬの連続であり・・・面倒になったものだ。

 

しかし、その厄介も帰省への気の重さも、私が結婚して子供をこさえれば・・・恐らく軽くなる類のもので、

ジジババとして報われない父母への重たい気持ちが、私の帰省を重々しいものにしているのは確実だ。

 

重々しい実家の空気から逃げるように出かけたいが、あまりの炎天で出かけようがなかった。

なんいしろ、カメラとレンズが熱くなるからだ。

とはいいつつも、なんでもいいから外へ出かけたい!気持ちが、アイデアをヒネリだ出せてしまい、

こらえきれずに出かけてしまっていた。 

 

当初、効率的に遮熱する効率的なカバーはできぬものか・・・などと悩んでいたが、カンタンに対処できた。

島より日差しが弱いのもあって、タオルで十分効果が得られているようだった。

100円ショップのタオルと、輪ゴムで済む話を・・・悩んでいた自分が情けなかったり・・・

 

冬と違い、思ったほど生物は見かけられぬものの、外で生物を探すのは心地いい。

不思議にヒグラシは朝夕の気温が低下したときだけ鳴く。 もう一種、観察したかったのがツクツクボウシ。

島人らは、なぜツクツクボウシというのか知らないから聞かせたかった。

姿はとりたてて特徴がないが、ツクツクツクツクオ〜シィ〜と鳴く、あの声はとても耳に残る。

けれど、セミはとかく生息地域が重なっていて、やかましいアブラゼミやニイニイゼミ、クマゼミもいる。

できれば、ツクツクボウシの声だけを録音しておきたかった。

 

幸い、大仏山の散歩道で、ツクツク時雨に見舞われ、んまいこと録音できた。

ただ、残念なことに、中部空港へ向かう旅客機や、運行の多い近鉄の騒音からは逃げ切れなかった。

録音してみるとわかるが、人間とは実に都合のいい生物で、聴きたい音だけを選択的に聴いており、

その場で冷静に周りを聴くと、異様に雑音が多いのに驚かされるだろう。

 

白い模様の入ったヒグラシやツクツクボウシを見かけた。

そういうものだっけか・・・と気をつけていると、どうも白いところは肥大しているようで

翅をたたむことができないほどのヒグラシを見つけた。

二匹の寄生虫が、左右均等にへばりついているように見える。

 

ほか、内地のと島のとで、ほとんど別物?のようなシジュウカラのサエズリも録音できた。

伊勢のシジュウカラの声を聴いて思ったが、関東のシジュウカラともかなり違う印象である。

声については、ブログを参照されたい。

 

伊勢のスーパーでも、変わった鮮魚を扱っている。

瀬戸内海限定で美味しい小魚、キュウセン(ベラの一種)がビミョ〜な71円で置かれてある。

瀬戸内海で泳いだことの無い向きには意味不明だろうけれど、瀬戸内海は非常に塩分濃度が濃いから

分布する魚の体質にも変化が生じるのだ。 瀬戸内のキュウセンは、なぜか身が締まり風味もいい。

だが、伊勢湾のは別にそのへんのニシキベラと、アンマシかわらない風味である。

キッチリとわたを処理して、調理済みなのに71円で販売する潔さは、やっぱり内地の心意気だと信じたい。

一方で、ミナミクロダイのように身がしまってない、ただのクロダイを販売するのはいかがなものか。

内地のクロダイはなかなかにマズイ魚だから、キュウセンの方が美味いかもしれない。

キビレならいざしらず。

 

あ゛・・・やはり我が家のバイオは、そろそろ過労でヤバイかな・・・

っていうか・・・このディスプレイの異変・・・アナログ回路みたいだな、アナログだと安いのかな???

半月に一度くらい起こる。 壊れる前兆としては、とてもありがたいくらい前兆らしさがある。

 

パソコンのトラブルを愉しんでいたころ・・・食っちゃ寝生活なのに、オヤジ殿がすすめてくるドリンクがあった。

カロリーオフの栄養ドリンク・・・ カロリーオフで栄養あんのか!?!?!?!?!?!?

 

現代は足す方向でしかダイエットできないらしい。

足してダイエットなんて、バカなことに気付かない人類があふれる社会・・・終末だねぇ゛〜

ま゛〜我が両親は、もはや惜しげの無い年齢だから、それもありなんだろうけれど。

 

ん゛まい食材と、痩せ薬になる薬草を同時供給するビジネスモデルが、成り立つ!と豪語される世の中だ。

 

ニンニク、ブルーベリー、卵黄など・・・まったく体によければ、病弱な人らに処方されるハズのサプリは、

全部薬効がないために、やっぱりただサプリなのに・・・足す方向のダイエッターにはとても人気がある。

テレビ通販には、気持ちに効くばかりのココロの栄養サプリばかりが販売されている現実。

たった5分も歩けない、運動できないのが、足す方向専門のダイエッターの特徴。

そのためのドリンク剤・・・やれやれだ。 しかし、味はチオビタとかと共通なのが笑える。

なんか無意味に意味のあるドリンク剤らしさのある風味が、暗黙にキッチリと定義されているらしい。

 

なんといっても、圧倒的に暑くてヒマなので、仕方なく家族と空間を共にするためにテレビを視ていた。

 

やっぱりつまらぬ。 私はスポーツもバラエティもダメだから視るものが少ない。

唯一、お゛〜! と感じたのが宇宙戦艦ヤマトのリメイクアニメだった。 なんかこう・・・より太平洋戦争っぽい。

戦艦なのに、どこに納まっているのか、やたら艦載機が多いのはヤシじゃ〜や・・・と感じるものの。

相変わらず、爆発のとき、どこかで瀬戸物が割れる音がしていて、ちゃっかり昭和を引き継いでいる。

紺碧艦隊の戦闘シーンばかりを抜き出したような仕上がりだ。

 

相変わらずバラエティ番組にはウソが多くて見苦しい。

テレビのせいで、巷にはウソがホントのように存在しているなんて、先進国も北キムチもさして変わらぬかもな。

 

雑炊とおじやの違いを、サカシラにご飯を洗うかどうか・・・とバカな学者まがいが発言したりする。

クイズ系のバラエティ番組は、制作予算削減のための番組だから、ウソを平然と放送している場合が多い。

ろくに調査などしないし、ウソでもホントでも番組が面白ければいいだけだ。

そこらの言語学者が食文化を語るのは、いうまでもなくお門違いも甚だしい。

学者さんは、なんも知らずにネットの情報を鵜呑みにしたらしく、雑炊は飯を洗う、オジヤは洗わないとか

バカなことを平然と述べているので、笑うに笑えなかった。 局に電話かけまくりな、クレーマーになりたいよ。

また、くだらないウソがホントにされてしまっていた。

 

雑炊は、具を加えて米から炊くから雑炊、おじやは炊いたごはんを煮る。

沖縄のジューシーや島のドーシバンは、コメに具を加え炊くかやくご飯の一種。

硬く炊けば炊き込みご飯、柔らかく炊いたらおじや風になる。

そもそも南西諸島の伝承は、京の朝廷文化の直系が変化したものが多い。 ジューシーは雑炊の訛ったもの。

食文化を軽んじて久しい、男系戦闘文化重視、過去投げ捨て生活の内地では、最も判断し辛いジャンルである。

 

他方、飯を水洗いして煮なおすなどとは・・・京料理っぽい処理だ。

戦国時代、炊いた飯を携行食の糒(ほしいい)にするときに、生まれた手法だろうか?

 

ましかし、本来どっちでもいい。 食事は名ではなく、味だ。

 

内地では明治以降、男がくだらないコダワリで味をいじくっては、女性が家庭馴染ませていく。

その段階でいろんな工夫や合理化(サボリともいう)が加わって変化していき、食文化となって折り重なる。

戦争で国を大切に思う心などは失われたが、食文化は途絶えることは無い。

 

とまれ、子供のころは、テレビはもっとウキウキ視られたのになぁ。

テレビで現実逃避するくらいなら、現実を楽しくする方がいいに決まっているから、

うたかたの映像に感情移入しにくくなったか。

 

そういえば、不思議なことが、なんとなく解けた。

内地で飲むポン酒は美味い。

料理も美味いし、高価で悪酔いしやすい純米酒をオヤジ殿が仕入れてくれるせいもあるが・・・

島に送ってもらっても、さっぱり不味いのがナゾだったのだ。

 

ニオイだ。 生活環境のニオイが違いすぎるのだ。

我が家限定かもしれないが・・・カビ臭くて、畳が腐っていて、窓からは牛小屋の臭気が漂ってくる。

兼久に住んでいたころも、ポン酒が不味かったから、牛小屋は関係ない。

詳細はわからないが・・・サトウキビと潮とカビ臭い土のニオイに鼻が慣れてしまうと、

ポン酒の香りを違ったものに感じてしまうらしい。 

 

美味しい美味しくないというのは、私がウカツに信じてきた自己中心的な五感より、

ずっと周りに影響されやすいらしい。

 

さてさて

島に戻り、二日目のダウンを過ごしている。 眠れない、食欲が無い・・・の復活である。

そのうえエアコン風邪で咳が止まらない。

唯一の親孝行とはいえ・・・帰省も三食付の寄生も大変になったものだ、まったく。


 

ではまた