プリンこさえて、苦労を知る

 


このごろ、原理が同じ茶碗蒸しとプディングをこさえることにしている。

肉をほとんど食わなくなったからと、卵をおマメに求めているが、さっぱり減らぬ。

食べやすい料理にしないと、食がすすまぬから、こさえ始めた卵料理。

 

漬けタマばかりでは、どうも塩っぱいし、やたら手間がかかる。

思い出したのは、茶碗蒸しだった。 ついでに同じようなプリン。

 

プリンと茶碗蒸しが同じ工程と感じたのは、いつだったか忘れたが、

ともかく溶き卵が熱で固まる原理は同じである。

 

このごろの電子レンジの性能は大したものである。

先日、電子レンジが壊れたとき、タイムリーに電子レンジを手に入れた。

パナのスチーム付きで4万弱くらいのである。

私にとっては、とてつもない高級レンジだが、これが思ったより便利。思わぬ不便。

 

コジマで求めた格安レンジには、解凍モードがあった。

ただボタンを押すだけで、冷凍の肉が牛刀が通る程度になるのだ。

これはすこぶる便利で、完全解凍されていないので、カットして再冷凍できる。

基本機能だと思っていたが、パナのにはさっぱりついていない。

それどころか解凍すると熱くなってさっぱり料理に使えぬ。

 

いろいろ試したところ、どうやら出力を最低にして温めるようだ。

300Wにしてやると、それっぽい状態が得られた。

 

料理はつくづく科学だと思う。 実験を食べるようなものだ。

 

パナのスチームレンジは、シャープの高圧高温スチームとは全く違い、

単なるオーブンに蒸気を追加しただけの蒸し・・・のようだ。

ただ、オーブンによって100度を超えない制御をしているのは、流石ハイテク。

茶碗蒸しモードで30分ほどかかるのだが、スチームは残り10分くらいしか

噴出されないから、最初は故障か?初期不良か?と不安になったものだった。

 

書きながら、レンジを見上げたら、なんと蒸しプリンモードもあった。

今度は、プリンモードで茶碗蒸しもこさえてみたい。

これまで、茶碗蒸しモードでプリンをこさえたが、問題なかった。

 

これまで丼の茶碗蒸しと、プリン1個ずつでは失敗がなかった。

欲張ってプリンを2個にしたら、プリン1個しか固まらず、大失敗だった。

追加蒸しするのに、どのような動作をするか読めないレンジは再加熱でも

失敗は当然で・・・ことプリンは沸騰したのかブワブワになっていた。

成功したプリンは、右上で即座に冷やし中・・・

 

あれやこれや、試してレンジ蒸しをしたところ・・・惨憺たるありさまに。

 

それでもしっかり冷やし、食してみると・・・ん゛!?

なんと、懐かしいおふくろ様の味!? 初めて本格的プリン、いなプティングに

挑戦したおふくろ様がこさえたヤツ・・・の味がした。

爾来、私は熱をかけた本来のプリンでなく、ハウスのプリンとかしか

いただかなくまってしまった、原因となった味。 幼稚園のころだったか。

三つ子の魂百までというが、さもありなん。

もう、四捨五入を二度すると100歳になるから、云い得ている。

アレ以来、たしかおふくろ様は一度もプディングをこさえていないように思う。

 

確かに、子供には分かりにくい味になる。

私がこさえるのも、風味に工夫して練乳を使っているが、それでも卵臭い。

バニラエッセンスのウワベの香りが通過したあと、根深い卵臭さが鼻腔に広がる。

子供のころの鋭い味覚、嗅覚では、そうとう臭く感じられる。

最低でもタップリの生クリームを加えなければ、とても食べられまい。

 

ヨーロッパでは蒸さずにオーブンで焼くらしいから、たいそう技ありだ。

今度は、キチンとカラメルも加えてこさえようと思うが、我が家には砂糖がない・・・

プリン専用に砂糖を買っとくか? すぐに湿気そうだから、割高でも

小さな袋に入った砂糖にしておこうかな。

 

卵消費を増やすため、マヨ作りもはじめた。 これは簡単。

あまった卵白のやり場に困ってしまうのだが、ワインビネガーも買ってみた。

油はグレープシードだと超高級マヨになってしまうから、安いオリーブオイルを購入。

規定量だと、イマイチ酸っぱさが足りないので、これから酢の増量に挑戦する予定だ。

ちなみに、マヨ用にホイッパーを求めたが、茶碗蒸しやプディングにも最適。

こりゃいいわ・・・

 

ひょっとして・・・卵の熱の凝固作用は、白身に由来するのであれば、

黄身はマヨ、白身はアッサリした茶碗蒸し・・・とならないだろうか。

さすがに白身だけのアッサリしたプディングは勇気がいるが、練乳を加えるから

優しい味のホワイトプリンになりゃせんか???

卵黄が入らない分、なんか滑らかになりそうな予感がするが。

 

ただし卵黄1個でマヨが100cc以上こさえられるから、さほど白身は余らない。

マヨと茶碗蒸しを同期させる理由・・・は思いつかない。

 

梅雨明けから、次の台風が来るまで、奇跡的な晴れが続くのが今。

12月から梅雨明けまでぐずついた日々を、いっきに挽回する時節。

 

これから10月くらいまで長い夏が続く。

今も食欲はなく、食べたいと思うことがないから、深刻だ。

夜ともなれば酒ばっかり飲んで、あんまり食べない。

 

もっと酸っぱいものをこさえて、アッサリたっぷりいただけるものを考えないと。

ゴーヤとタマネギと蒸し鶏のマリネあたりだろうか・・・? 常備菜には。

とりあえず、ヒエヒエうまうまなメニューを考えるか。


ではまた