つぎはカニと同居

 


今回の台風6号はゆっくりだ。

内地ではわりと足早な印象があるだろうが、南国ではフィリピンの脇にあるころから

ジワジワとゆっくり影響を食らっていて、とても長く影響される。

少しは南国気分を味わっていただけただろうか?

 

原発を反対し火力を推進するだけで、コレが苛烈極まってくる。

火力しかない南国の我らが、大口をたたけた義理ではないが

こちらには、エアコンをつかわない文化がある。

エアコンなしの家も、そこそこある。(設置しても効かないというか・・・)

反面、食糧備蓄の習慣から冷凍庫が多いかもしれない・・・

 

それはそうと、今回の台風被害、

一日のうちに800mmの雨量などとは・・・南国を超えている。

本来寒い地域なのに、温かくて住みやすいからこそ、

食らう猛威かもしれない。 単刀直入に表現すれば、黒潮の功罪。

浮世の理として、恩恵は時に狂爪に変わることがある。

 

NHKラジオでヘンなナンチャラ総研のオッサンが言っていた。

電力は無理して節約せず、100%を超えない程度に使わないと・・・などと。

夜間電力はロスが大きく、特に無駄にCO2を発生させているが

それを有効活用しろという。 視点がずれすぎだ・・・

台風が激烈化したら、電力どころの騒ぎではない。

これを機に、青白い蛍光灯をこうこうと点けたおす夜の生活を

徐々に変える必要があると思うのだが。

日本には元々、エアコンと違ってコタツなど部分採暖の習慣がある。

必要なところだけを効率的に暖める。

同様に必要なところだけ明るくする、部分採光ができぬものかと。

 

一方

長崎の被爆者が、オバマ氏に嘆いた。

被爆者の悲惨さを、その目で見に来い!と。

見ればよけいに核兵器の魅力が増す。

長崎被爆者の行為はある意味で、原爆拡販行為だ。

 

おおむね兵器は、殺すためにあるのではない。

傷病者を増やし、戦力と国力を根底から削ぐためにある。

永く国力を削ぎ続ける、核兵器の効能を実証しているのだ。

 

しかもメリケンはお上(かみ)ありきの民族国家ではない、寄せ集めだ。

数こそチカラだ。 つまり大人数の反対集会やデモこそがチカラだ。

大統領へチマチマ嘆いても、馬耳東風である。

 

あるいは、非核をさけんでいたのに、原子炉を暴走させ

今も被害を拡大させている国で、核兵器の悲惨さを他国に叫ぶというのは

少々滑稽にも映るに違いない。


さてさて

前置きは長すぎたが、ともあれ我が家の風呂ではカニが生きる。

ウサギの次は、カニかよ!?と思うが、我が家にはいろんな神が住むよう。

神とは、とても高い存在だったり、妖怪というか、小さな存在だったりするよう。

人間の魂を超える存在や、ちょっとした存在まで様々だと感じる。

大半は、いたずら好きな動物?みたいなカミサマのようだ。

おそらく、カニを導いたのは私の守護霊、バーチャンだ。

だれが決めたわけではないが、私はバーチャンを見殺しにしたと信じている。

ジーチャンが死んで、気を落とし尽くしていたのに、同居を迷ってしまった。

一方でバーチャンは、私が初孫だ。 絶対的な初孫長男である。

社会的に、かなりヤバそうな徳之島の生活を営んでいることに

多大な懸念を抱くことは間違いない!

 

向こうにいる魂に観察力があるのか分からぬが

ともあれ、私の生活は予断を許さぬ低収入。

バーチャンが焦るのも分かる気がする。

 

ただ、私はジーチャンも大好きだった。

恥ずかしがり屋で、思い込みの激しいジーチャンが今こそ顕現し

無駄にコチラへ介入していると考えられなくもない。

なんかこう・・・本当に無駄にいろいろ介入されている感じなので

愛情の深さを感じつつも、そのエネルギーを発電に向けたかったり(笑)。

家のアチコチで音をたてたり、実証不明の事態を起こしたりするのは

まー、テゲテゲ、テキトーにしといてくれたらいいので。

 

そのうちのひとつが、風呂に来たカニである。

前フリなげー・・・ めんどくせー! 長すぎ(笑)。

沸かした風呂を使おうとしたら、湯船の底をカニが歩いている・・・(周囲の赤い点は錆び)

わりあいオープンだった前の家ならいざ知らず、今回の家は

風呂だけはあとから造ってあるので、セキュリティは高い。(笑)

 

さながら、密室風呂・カニ入浴事件とでもいおうか。

ウサギの飼い主が見つかり、不思議と脱力感がみなぎっていたところへ

バーチャンがお節介に、なんとなく転がり込ませた感じた。

あの世に行くと、おそらく南国へ引っ越す以上に尺度が変わるだろうから

お節介の感覚も、ずいぶん違った価値観によるのかもしれない。

 

ウサギにしろ、カニにしろ、同居生物が居るというのは楽しい。

我が家の風呂は、お湯を年に何度かしか換えないから

ボウフラなどの遺骸がそこに溜まっていて、そろそろ換えごろか

などと思っていたところだ。

入浴はせず、シャワー代わりに表層だけ沸かして

行水するだけだから、下層の水温は低いのである。

夏場は特に沸かさなくてもいいのだが、沸かさないとボウフラが育つ。

憎たらしいから沸かすのだ。

 

心配なのは酸欠と、逃げ場がないのでお湯の吸い込み口を

住処にしてしまったことだ。

出してやろうと思っても、さっと逃げ込んでしまう。

幸い、何度か沸かしているが、元気にしている。

 

南国ユルユル生活をするうち、風呂の考えが変わり

辛抱できなくなった汗臭さや脂をリセットできれば

さしてピュアな水を使う必要はない。

川水でもOKくらいな意識になった。

どうせすぐ大汗をかき始めることが多いし、人間の体は

想像する以上に雑菌まみれだから、多少ボウフラが入ろうが

カニが生息しようが問題はないように思う。

確かに清々しさは少々薄れる感はあるが、風呂上りはやっぱり

ビールが一番清々しいので、風呂はあくまでも添え物だ。(笑)

 

今にして思えば、前の風呂場ではヤンバルトサカヤスデの

エキスごと結構浴びていた。

ヤスデの毒は相当なものであるから、よくもまあ

かぶれたり、腫れたりしなかったものだ・・・と今ごろ怖くなる。

 

ガス屋にいたから、現在の風呂が最悪の風呂状態だろうと

思いはするものの、全く実害もなく、むしろオモシロイ場所になった。

台所あたりに足を運ぶたびに、風呂場をのぞいてみる。

吸い込み口の奥へ、チョロッと逃げ込む足の速さで、元気さが知れる。

 

ウサギのように、気を使う必要がなく、楽ちんである。

時々酸素補給のために、水を勢いよく足してやる程度だ。

 

もっと居心地のいい住処を沈めてやれば救出できそうだ。

そのへんで、貝殻でも拾ってくるとするか。

酸素さえあれば、ボウフラの遺骸などのデトリタスを食べ

しばらくは生きられるだろう。

 

実は、風呂場のドア脇にある木柱、下が腐っているので

どうやらここが外界に通じているらしい。

ゴキブリもここからやってくるに違いない。

 

が・・・八方を家に囲まれた我が家へ、わざわざカニが来るとは

くれぐれも不自然である。

 

肝心の種類だが、捕獲してないのでなんともいえぬところ。

ただ、目撃数、大きさからして、カクベンケイガニだろうと思う。

本来は小柄なうちは陸地へあまり入り込まないようだが

兼久では、わりあい農道でよく見られる。

 

ミステリー風味満載なのは、これまで挙げた不自然さを上回る

垂直40センチの湯船登頂に極まる。

我が家はわりとセキュリティの高い?良い風呂である。

タイルのめぐらされた浴室、ステンレスの美しい、ちょっと錆びた湯船だ。

なぜ湯船がもともと錆びていたのかはナゾだが、それ以上に

どうやって垂直の浴槽を登ったのか、あるいはなぜ浴槽を登らなくては

ならなかったのか・・・推理できない・・・興味ないし・・・(笑)

 

というわけで、設定にかなり無理のある入浴事件なのである。

コレがカミのいたずらでないとすれば、単にカニのいたずらという

ダジャレで済んでしまうのだが・・・現実に我が家の風呂にはカニが住む。

 

裏手に住んでいるバカイヌシが、監視カメラを恐れてダックスウンコを

我が家の庭へ施せなくなったから、つぎは子供たちに、

ボールをとりに入るフリをして風呂にカニを入れさせたのだろうか?

いやいや、それじゃ子供が写っちゃってるし。(笑)

 

ま、なんにしろタイクツしない暮らしである。

ある意味バーチャンの意図に適っているように思うが

経済危機の我が家に、居候を増やすというのはいかがなものか・・・?

ま、魂になったバーチャンには、テゲテゲ生きる南国生活は

理解できないだろうし、今更理解することもないだろう。

気楽が一番。 困ったら友達を頼ればいいのだ。

幸い、風呂のカニ程度では困らぬし。

 

それにしても、夕刻浜を散歩してきたが、貝殻がない・・・

ソレらしいカニ用家屋になりそうな物体も落ちていなかった。

徳之島はリーフが発達しているので、よほど頑丈なものだけが

海岸の数十メートルの岩場を越えて、打ち寄せるので

半端なものは途中で沈むか、砕けてなくなるのだ。

 

カニの救出用住処は、また明日以降ということになった・・・

 

あ゛〜あづい゛〜、食欲ない゛〜

冷たい食品、冷たい飲料は、気持ちいいエアコン同様体温を下げ

体ががだるくなるのだが、喉を通らないので仕方ない。

なんだか怪しいゲロゲロっぽい見た目だが、これが結構イケルのだ。

冷やしたカユ、出汁、季節の野菜(オクラ)、ネギ、手作りのアオサ佃煮、

ちりめん、美味しい原豆腐店の木綿豆腐、しょうゆとゆずコショウで調味。

喉を潤しながら、腹の足しになる食品。 臨時つめたいオジヤっぽいもの。

 

確かに粗末だ、粗食だ。 でも美味しく感じるし、これしか喉を通らない。

ほか、カレーなどの強烈なスパイスの食品も入りやすいが

カロリーも高いし、おまけに余計に水分を消耗し、途中で食べ辛くなる。

 

加えて、台風2号の影響が続き、まだまだ野菜がないから

どうにも食事がすすまないのだ。

 

食がすすまないではすまされぬから、いただけるものを胃に導く。

美味しくいただけるあいだは、完璧な健康とは違うかも知れぬが、

十分それなり元気さ加減で生きられる。

 

とても恥ずかしい食生活だが、それでもお気に入りである♪

カニ風呂もそうだが、島の生活や身近でチョッカイを出すカミのためか

内地で養ったはずの私の尺度を、軽々と変えてくれるような。

 

内地の気骨あふれ明治大正のジジババと同様に、お節介が美徳の島だから、

当然カミの世界からも、あれこれお節介があるのだろう。

悩んでも仕方ないから全く悩まぬが、有難いような、面倒くさいような・・・(笑)

そもそも私のダメさ加減が原因なのだから、仕方ないか。


ではまた