暑いときには、島の地肉

 


選挙があった。

今回は公明と共産という、珍妙な組み合わせの投票となった。

自民が議席を増やしたが、いいことなんてありゃしない。

もとにもどるだけじゃないか・・・政治も国民も腐れて久しい。

だからといって、公明も共産も明るい未来のビジョンは持っていない。

夢のない時代になったなぁ。


相変わらず、放送するだのしないだの

NHKのみっともない所業には、もはや言葉もない。 

 

角界は場所どころか、全員謹慎すべきだと思う。

修行したから、関係ない力士はダラダラ興行させろというのは、

筋違いもはなはだしい。

閉鎖的で、角界しかしらない世間知らずの集団なので

神経がバカになりやすいから、よくよく用心する必要があるのだが

所詮は体で考える業界なので、こういうことになりやすいのだろう。

 

勝負の世界でしのぎを削ってきた力士たちに

庶民と同じ法律を当てはめることにも無理はある。

ただし、賭け事が転じて脅迫になったから警察沙汰・・・

入金があったら発覚しなかった・・・という性根の腐れ具合は

国技にふさわしくない。

毒を食らわば皿まで、相手が暴力団と知って賭けていたのに

脅されたからと警察沙汰にするなど恥ずかしいにもホドがある。

 

根性のたたきなおしも含め、やはり一年は全員謹慎し

興行なしで給料もなし、食うのがやっとの厳しい処分に身をさらし、

世間の厳しい風を、角界の風土に刻んでおく必要があると思う。

相撲、モノノフの潔さが失われた現代、力士の意義はどこにあるか

自分らで追究するには、よい時節だと思う。


 

さて

トン汁を始めてみた、というだけの話だが、たぶんまた無駄に長い。

 

生き物には、その土地で生きる地力というのがある。

北海道でゴーヤを食べたり、徳之島でタラバガニを食べても

現地で食べるほどは美味しくはならない。

理由は至極簡単で、そこで生活せぬから体が欲しない味なのだ。

 

味というのは本来、体が欲する栄養価を毒と仕分けて食べるために

利用していたしきい値であって、好き嫌いとは違った趣のもの。

炎天下、歩くだけでも激しく汗をかき消耗する島で

エビカニごときの乏しい栄養価では、屁のツッパリにもならぬ。

 

そこにきて

また微妙な存在・・・味覚破壊兵器に出会った。

確実にパワーアップしているマヨ、STEMである。

日本語では「鮭ツナエビマヨ」という。

無論、コンビニ経営をしているF本さんからの喜捨なので

期日後の弁当素材であるので、急いで食さねばならぬ。

まーいわゆる、チョイワル食材である。

 

彼曰く、

パンあり、ツナマヨ来る、また美味しからずや

 

だが、我が家はパン食の伝統も習慣もなく、年に3斤ほどの

食パンを買うだろうか・・・

焼きたてのカリカリバゲットなどで食するも、いとおもしろし

かもしれぬのだが。

 

腹持ちがわるく水分も含まず、カロリーや塩分ばかり高いパンは

いまいち南国生活には合わないのか、美味しく感じられぬ。

 

ときどき、冷蔵庫へむき出しで保管して食べる

シュークリーム風干乾び・薄皮クリームパン(小5個入り)は

カスタード好きの責務として、時折購入するものの。

(せんべいを湿気らせて食べるような現象と似ている)

 

このたびは余剰の菓子パンはついてこなかったので

破壊的マヨ味覚サンドには至らなかった。

 

とりあえず、

生揚げトンカツを、いきなりカツ煮にするのが得意な、

獣医屋ケンちゃんの奥さんからもらって、一週間ほど忘れていた

ピーマンを和えてみた。

到底キレのない味なので、リンゴ酢とコショウを加えてある。

以前のETMより、エビの量が多いように思う。

しかもエビの塩分が控えめになり、ワシャワシャ感はそのままだが

小粒になったことで、食べやすくなった気がする。

だが、問題の鮭がまったく感じられない。

もともと香りがマヨやツナに同化しやすいので、仕方あるまい。

コクを加える隠し味的な存在のよう。

エビツナマヨにコクを加えるのに鮭とは、

どんだけ無駄に贅沢なのだろう・・・

 

ところで、STEMの努力も虚しく・・・食欲がない状況が続いている。

少し考えてみたが、経済面から一日三食すべて自炊。

三食のメニューに対する面倒さが、精神的な重みとなって

食欲を失わせているようにも思われた。

 

ま、マンネリ化した生活や、ストレスがないがゆえに

平坦な日々にストレスをためているのかもしれず

実に弱く、贅沢な貧弱脳になっているのかもしれない。

 

先日、いい具合に荒れた磯の上を走行中、

ああ、これならヒラアジが足元で釣れるかもしれない・・・と

ぼんやり思っていた。

人間との勝負は無理だが、魚との勝負すらしていないのが

気力や自信を失わせている一因ではないかと思い至る。

正直、勝手の知れた南大東の磯と違い

半端に荒い徳之島の磯は、未知なぶんだけ恐怖がある。

 

ゆるい生活で

磯へ向かう闘志も失われていることに気づかされた。

あろうことか、高所恐怖症気味になっていて、さらに驚く。

 

しかしなぜ

ここまですべてにおいて怠惰でだるいのだ。

以前は無駄に身体をくるくる動かすことが楽しかった。

 

加齢によるものだけではなく、脳内物質によるものでもない

何かスタミナ的な、食べた実感による動けるぞ感といか・・・

食べ物に原因があるように感じている。

 

あまり動かないのと、粥生活を中断したので

ウェストだけは着実に成長しているのだが。

でも、一日二食である。

 

活動的でない生活をすると、体が省エネモードになる。

だから食べなくても無駄にタクワエが増えていくのに違いない。

 

だが

それで元気もたまっていくわけではないようで

少し活動すると、全身から全力で力が抜けていき、力が入らぬ。

 

心と体が燃えるための燃料が、アルコール以外にも必要なようだ。

 

そこであるとき

またいつもの煮物をしようと島内産の豚二枚肉を買った。

ひときわ赤い肉が目に付いたのである。

かえってラップをがはすと、なんと皮はほとんどなく

野生的な赤黒い腕肉で占められていて、とても滋養があふれて見えた。

 

地鶏もそうだが、赤くて硬い地豚の肉にもパワーを感じる。

その土地で生き抜こうとする地力が結晶した肉だからだろう。

 

たっぷりのビールと、酢を少々加えてトン汁にしてみた。

コラーゲンも欲しかったので、豚耳スライス(ミミガーの素材)も

一緒に煮出した。

 

具は、春に安売りで買ってあった、筑前煮の材料である。

ニンジン、竹の子、蓮の根、インゲン、ゴボウ、コンニャクの水煮パックだ。

コンニャクは水分が多く、歯ごたえのない残念さがあるが

中国産食材にしては、まともで安くて、食べ応えがあった。

 

味付けには、甘めの九州麦味噌と一番強そうな語感の赤味噌

西京味噌の赤味噌の渋みをブレンドして使ってみた。

一口食べて、コレダ!と感じた。

どうも最近、野菜の甘み、旨みを活かす信州味噌や、

麦味噌のマッタリした味に和んでいたが、何かが物足りなかった。

赤味噌で育った私には、キリリとした味噌の味が身体に合っているよう。

赤味噌のコクと香りが体の芯を刺激しているようであった。

 

地豚の滋味、耳スライスのたっぷりとしたコラーゲンが

身体を自然と活性化し、眠くても体が滑らかに動く。

 

この感覚である・・・

天然のアリナミンV現象。

 

体が欲しがるものを、ありのままにこさえて食す。

大切なことである。

金がないので、ガスも控えめ、食欲がなので豆腐ばかり

肉を食べていなかったのだが、これほど効くのは地豚のためだろう。

 

ビールと酢でほどよくプリリとした腕赤肉の歯ごたえが

噛みしめる喜びを与えてくれて、なお美味しい。

 

ヤギ汁や、地鶏を食べさせてもらった時もそうだったが

体の内側からチカラが湧いてくるような感覚がある。

実は一食だけ食べただけでは感じていず

たっぷり作った鍋を空にするころ、体が軽くなっていたのだ。

 

本当にあるのだ、地(じ)のチカラ・・・

 

しかしながら

鍋が空になって、次の日には、体が元にもどり

だるくて重くて、ダラダラ生活するオッサンに戻っていた。

ただ違うのは、元気なうちに部屋がおおかた片付き、

歩ける面積が倍化していることだ。

 

これによって、元気な自分が明らかに存在した物証が残り、

我が生活に快適さをもたらすという事実を打ち立てた。

部屋が広いって、いいな・・・がらんとしてるけど。

 

元気の証拠で、部屋が広くなった。

 

涼しい時分は、粥食で快適に過ごせるし、元気も出せる。

だが、夏場は安定した食事を思いつかなくて難儀していた。

 

ビタミンCこそ含まれないが、煮物や汁物なら作り置きできるし

場合によっては冷蔵してなお美味しい食品にもなりうる。

 

夏のスタミナ補給に

選択肢として地豚のトン汁が現れたことは光明だ。

冷蔵すると、ラードが固まり、不味くなるのが残念だ。

 

次は、ひんやり旨い、コクとパワーのある新メニューを考えたい。

 

ともあれ

島豚の皮付き二枚肉は、グラム118円の安価な腕肉ながら、

脂も少なめで皮多め、赤肉っぽいもの、皮付き三枚肉風などが選べて

とても便利でチカラの出る食材である。

輸入物の国産鶏モモ肉と変わらない値段で、味もいい。

 

ビールや酢を少々入れて柔らかく煮込んでよし

刻んで炒め物や、マーボ豆腐にしてもよし、なかなか味わい深い。

汁が多すぎたな・・・

中華だしなどを使わないのに、さっと炒め煮ただけで味わい豊か。

 

さーてチルドルームには

皮がたっぷりとついた、真っ赤な二枚肉が寝かせてある。

今回は何にしよう。

あ、さっぱりヒンヤリ新メニューはどうしよう・・・


ではまた