働かざるものは亀男か

 


ウィルスが広まって、ニッポンは思ったとおりズルズルゆるゆる対応、

柔軟とは優柔不断の代名詞だ。 対応不能だからグレーにしたわけだ。

毒性が強いウィルスで結果が違うとは全く考えられない。

大体、病床足りてない。 医者も診る気ない。

儲からず、手間ばかりかかる感染症を止める手ダテはないのだろうか。

観光立国?としての安全性はどうも望めそうにない。

こうなりゃ目指せ10,000人!・・・それだけ感染すると、死人でるかも。

 

一方、いよいよ裁判員制度開始である。

事案によっては、現場の生々しい映像がなければ判断できぬだろう。

脳みそとかハラワタなどが、グシャリ露出した場面でも見た日には、

しばらくマーボとか焼き肉、ホルモンなんかは食べられないかもしれないし

あるいは中華街で人気のエビチリソースまで食べにくくなるかも。

しかし、そんな派手な?事案よりも、国民の注目が集まらない事案にこそ

これまでの司法でウヤムヤにされている何かが埋もれていそうな・・・

 

そういえば、島で呼び出しがかかると、都会へタダで旅行できるわけ?

良いんじゃないの、それはそれで。

でも船で鹿児島まで出ろというなら、腰が痛いからお断りだ。


 

いよいよ梅雨である。

 

いきなり蒸し暑い、むしむしムシムシ、もう無視できないよコノ暑さ!と

駄ジャレして冷やそうとする気力もわかないくらい湿度が高い。

晴間なら、布団や洗濯物を外に出して干したくなる。

ただ、風に蒸発した水分がたっぷり含まれているので、乾燥にはならず

強烈な紫外線によって消毒されるだけである。

風にあてて触ってみると、サラリとせずに手にマッタリする・・・

衣類のある部屋では締め切って除湿機をフル回転させているが、妙な臭いがし

一日たつと、どこからか湿気が大量に入り込んで、また除湿を繰り返す。

 

今日は晴間の二日目、予報では南西の風でジメジメのはずが

反対の北風が入り、カラリとしている。 アテにならぬ予報だが有難きハズレ。

ちなみに北部の天城町での現象で、Oちゃんによると南部の伊仙町では

全然違う天気だそうだ。

雨が降っても眠たくなるし、快適さわやかな日も昼寝したくなる。

 

ところで

働かなくなってから、5ヶ月近く経とうとしている。

移住してから、3ヶ月が過ぎなんとなく生活のペースができてきたような。

相変わらず、何事において面倒な事を避ける人には納得できぬはずが

普通に頑張る人に会うと、え?うそ珍しい!この人の動力源って原子力?

などと考えてしまうようになった。

 

ナゼ原子力なのか・・・、イメージ的に無尽蔵に近い情熱に対して、

原子力の熱核反応っぽさを感じているのかもしれない。

必ずしも無害じゃないところもかな? こちらは相変わらずヒネクレている。

ちなみに自分の動力源は風と太陽だ。 風まかせ、お天気屋・・・・

今日は眠いから、朝かな寝るかとか、天気がいいからお洗濯だなとか

運動不足だから自転車で坂道でも走るか・・・といった生活だ。

その合間に釣り、観察や食事なんかをしている。

買出しもなく、雷雨っぽい日は朝ビールが楽しめるのはなかなか。

ただし一日車に乗れないというのは、車社会だからカナリ覚悟が必要だ。

ま、居候宅なので、行過ぎた自堕落には至らないのが幸い幸い♪

もう少し本格的に梅雨に入ったら、何年かぶりに読書でもしようと思う。

分厚い海洋大図鑑が買ったままだ。 本とは買って安心、読まずに保存。

時々オモシに使うのが我が家流。

 

こんだけユルユルの生活をすれば、だいぶストレスが抜けてきたと思うが

自分では気づかぬストレスを、体が吐き出すのに気づかされた。

 

咳である。

 

ずっとアレルギー性鼻炎のようで、ちょっとしたことで咳き込みやすいのだが

人と話しているときに、どういうわけか咳が出る。 毎回出る。

が、OちゃんやYさんと話すときは出ない。

島ではタバコの煙を吐く人が大多数なので、こちらは公平に咳き込む。

相手を知ろうとする微妙な情動がストレスとなり咳をよびだすようだ。

あんまり連発するので、新型インフルエンザ?と思われやせぬかと心配。

 

最近

睡眠方面で、ちょっとした発見があった。

 

以前ほど頭と体を使わないので、食事量を減らそうと思って始めた。

これまで2合のご飯を4食に分けて、一日3食いただいてきたが

3食に分けて、一日2食にしたほうが満腹感も大きく、トータルの量が減る。

ブランチを10時ごろ食べて、夕方4時か5時ごろ晩酌というか夕酌し

眠くなるまで起きていて寝ると、長く眠られる。

胃腸の仕事が、ほぼ終わってから寝ると良いようである。

 

いまだに問題は魚食。

 

なんとか肉食を魚食にシフトしたいが、鮮魚は結構高くて、しかも魚種が変。

愛媛県産のクロメジナって、グレじゃん!なんでオナガグレを輸入するの?

釣り人ですら、全ての人が食べるわけではないゲームフィッシュのメジナ。

鮮度の低いメジナは、お世辞にも美味しいものではない。

内地の漁業も地に落ちた・・・というか、海のどん底まで沈んだようだ。

ま、捨てるよりはマシか。

 

港の浅瀬で亀が出て、またまた釣れなかった。

帰りしなに近所のコンビニへ行ったときだ。

カツオの生節を見つけた。島のコンビニは生活に直結した食品が多い。

普通、パサついて好みが分かれる食品だが、脂はなく良質の蛋白源。

見ると、味付のものを含めて3種類あるではないか!

通常のスッピンのものに加え、しょうゆ味、みそ味。

さすがは鹿児島県、枕崎のなまり節は味付が存在していた。

ご飯にもお酒にも良く合う絶妙な味付けで、塩っぱくない。(しょうゆ味)

コンソメとかのり塩、バニラやチョコチップについては、見つかっていない。

 

だが、どういうわけか問題は味付けでなく名前にあった。

かめみそ節って何? しょうゆ味の裏側には、かつお亀しょうゆ節とある。

亀味噌、亀醤油とは何者なのだろうか。

また亀か・・・釣りに行っても亀ばかり・・・雨男、台風男の次は亀男なのか?

 

ともかく鹿児島の味付けは甘め、調理の必需品、甘い味噌、醤油を作るとき

甘みを加え、カメで寝かせて馴染ませるのではないか?と仮説を立てた。

思えば横浜旭区には亀そうめんというのがあったが、あの亀も謎のままだ。

遺跡発見者の友人から、亀とは当て字で、島ではカムィ、焼物の器「カメ」

であると教わったことがある。

 

いい推理だ・・・と、ひととき酔いしれたが亀味噌・醤油を調べても見当たらない。

 

仕方なくパソコンに入っている岩波国語辞書で亀を引いてみると・・・

様々な亀のなかに、亀節というのが記載されていた。

中型のカツオを使った本節は都合5枚卸になるが、小型のを使ったものは

3枚卸にして片身を丸ごと使うとある。

カツオの片身は丸っこいので、ウミガメの甲羅に見立て「亀節」というらしい。

岩波には余程の亀好きか、あるいは海産好きの編纂者が居たに違いない。

 

ナニワ節はサバ節が大阪で好まれたので通称「浪速節」といい、

カツオ生節を天日干ししたソーラー節がなまって「ソーラン節」といわれ、

炭鉱の男たちが、出汁に入れそのまま食したという細かい削り節を「炭坑節」、

料理毎にふさわしい厚みの節削り技術を伝えるのが「節道」(ぶしどう)・・・

というのは根も葉もない。

  

ともあれ業界用語なのかもしれぬが、ソーラン節並み?の違和感がある。

かつお生(生が訛って、なまり・・・駄洒落?)亀節の味噌・醤油味なのに、

亀+味付けの種類+節ということになり、修飾語は間に入るのかと思うと

様々な魚種で作る節について本サバ節とか本カツオ節とは呼ばぬ。

ホンガツオとは、節の大小でなく、ソウダガツオとかスマガツオとか

カツオの種類になってしまう。

ちなみに、サバ、アジ、イワシのほか、ソウダガツオで作るソウダ節もある。

 

亀が小さいという意味に砕けたようだが、しょうゆ味亀節でないと分からぬ。

鹿児島はその昔、他の藩には会話が分からぬよう、あえて方言を変えた。

その名残で日本語が崩れているのかもしれない・・・?

島は古語に近い島口が生きているので、崩れは鹿児島本土方面のみか。

せっかく亀節というボキャブラリを活かしているのに、もったいない。

 

南国というのは、あくまでもダラダラ、ゆるゆる、てげてげだなぁ。

いろんな意味で豊かだからか、生節も人の言葉も、いい味出てるよ。

 

ついでに、島でも崩れた日本語づかいがある。

あ〜あ、本音が名前になっちゃったよ、やっちゃったなぁ・・・イイのかコレ。

グループホームに来る方々はコボレタヒトなんだろうか、それとも社会的に

コボシテシマッタヒトなんだろうか・・・どんだけお荷物意識が高いんだ?

よりによって、南国の生い茂った常緑広葉樹の葉にも当たることが出来ず、

かすかな隙間を運悪くコボレてしまった陽光並みの貴方、おいでください的。

まるっきりコボレた人専用の収容施設の如き名付けで、これはお気の毒。

 

他にも、手々集落近くには区長名による「そてつの森公園」があり、

立入禁止、ソテツの実等取るな、とある。

誰のための公園? 強いて解釈するなら、ソテツの自由のためにある園?

使い慣れぬコトバを無理に使わず、シンプルに「そてつ園」で良かったのに、

更に堂々と実も取るなとは・・・取る人いるんだ・・・情けないな集落民?

区長の意気込みがちょっと恥ずかしい。

 

コトバの意味があんまりズレたら、文字通り話にならない。

 

ましかし島一番のスーパー、ダイマルにもあったので、亀しょうゆ節は

本名?を全く意識されぬままに人気があるようだ。 みそ味もね。

鹿児島本土と縁のある人が多いからかもしれない。

 

当面、保存のきく亀節で蛋白質補給をしのぎながら、魚釣りの腕を磨こう。

強い陽光がさえぎられる雨の中なら釣れそうな気がしないでもない。

晴れた、あち゛〜日中はゴロゴロダラダラ過ごしながら、睡眠を補うとしよう。

ゴロゴロした日は腹が減らないと、もっと快適便利なのだが。

食う・寝る・ゴロゴロする、のち時々鳴きマネの練習。

僕の前には魚がいない、僕の後には寝床ができる。遠き安眠のために?

不眠症自堕落生活の基本が形作られてきた、このごろ。

 

さあて、次の亀はどこだ?

そうそうとりあえず、かめみそ節を食べてみるとしよう。


ではまた