ユメは遠くにありて?

 


思えば、体調はすこぶる悪いが

ちょっと良くなったので思い出した・・・?のだが

もうじき昭和41年生まれの41歳という記念すべき歳が

終わってしまった。

 

体調の原因は、しっかり友も気づいている。

長男のユメが迷いを生じていることを。

 

ユメは遠くに眺めている虹みたいな存在と思う向きもあろうが

長男にとってのユメはそんなヤル気のない遠くに眺める的な

いつか暇が出来たらやりましょうってなものではない。

それは絶対に叶わぬ夢想だからだ。

 

人は安定すると、そこに甘えだす。

甘えが拡大して人生が見えなくなるので、ガス屋へ飛び出た。

 

人生は一回だけだ。

 

自分は頑張っているのだと信じて過ごすもよし、

夕焼けに映える積乱雲を見て

あの中に好んで入っていくのがユメを叶える事だなと思った。

夢中でシャッターを切っていると、母子(おやこ)が気づいて

「ほーら、ゲージュツ的な雲がでているよぉ」と話す。

「わー、ワニみたいだ」

 

そう、あれは見た目には美しい、おもしろい。

だが、その中は強烈な雷雨だ。

 

都会では邪魔者かも知れぬが、案外そうでもない。

干ばつの農家なら、業火に包まれた我が家を見つめる者なら

もろ手を挙げて喜ぶだろう。

 

いったん野に出たら、後戻りは禁物・・・ってこともない。

後戻りとは進んだからこそできること。

 

最近の長男は進もうとしていない!と強く感じている。

その気持ちと、まだわずかに残る後ろ向きの力(うつ)が

勝手に頭の中で渦を作っているのだ。

パキシルという薬で劇的に抑えているが、

抑えているだけで、治癒する余裕などなかった。

よっぽどゆるゆる過ごす以外は治らんだろう。

 

前職のように前後不覚に働いたら、また後ろ向きになる。

だが、前に進むには、前後不覚の猛進が必要になる。

 

でもって、なんもできないうちに、不眠状態になってしまった。

全く無意味じゃないかぁ・・・・・・・・・・

 

一日三時間寝られれば、十分なんだがなぁ。

 

今はやっと新しい薬が効き始めて、ここ数日は

三時間くらい寝られるようになった。

 

まーしかし、

厄介なのは、寝られないことに体が順応していることだ。

 

寝られないことが分かっているというか承知していて

寝ないことを生活にしてしまってきたので、眠らないのだ。

寝ようと思うと眠れない。

 

起きているときは、酒に体が順応したニンゲン同様、

眠さをカバーするだけの緊張感が自然にみなぎり

頭が、体が勝手にハイになり眠気を防ごうとするのである。

 

したがって、誰も不眠症とは思わない元気さに見えるらしい。

 

でも、結構面倒なのだ。

家ではトイレに行こうとすると戸にぶつかるわ

食事の後、歯磨きに行こうとすると壁にぶつかるわ

朝のラッシュでは人とぶつかるわ、

電車で音楽を聴いていると耳鳴りのほうが大きいわ

あ!信号が変わる、と思って走るとクラクラしたり・・・

眠いだけでは死なない!と誰かが言っていたが

それ以外の要素が問題じゃないの?

と思うことしばしば。

 

そういうわけで、迎えたくもない

とんでもない42歳を迎えてしまったが

ともあれ、治療を遅らせてきたから

今こそ治療の時期かも知れぬ。

 

まだ人生半分だ。

残りの半分でやることは山ほどあるので

今は徹底して治癒に励まねばなるまい。

 

さて

最近ぜんせん食欲が無いので、ラーメンならばーと

思わぬ食材を検分しにいっていた。

 

トマト味の塩ラーメンって、すでにトマト味の段階で

塩ラーメンになってねージャン!と突っ込みどころ満載の

初歩的ワナにひっかかってしまった。

(塩は漢字ではなく「しお」となっていた、一体どのシオだ?)

 

しっかりと完熟トマトを加えてみた。

スタミナ不足を感じていたので、ローストガーリックと

コショウと、大東唐辛子でチューンしてある。

 

が、一応味はストックラーメン(無改造状態)だぜ・・・と

思ってた矢先に、手が勝手にしょうゆを足していた。

 

作り方も、実はノーマルではなく、麺とスープを別の湯で

作るという、実に素な味わいの澄んだ、料理っぽい作り方だ。

 

ちなみにそれではエコじゃない!という向きにも説明しておく。

乾麺は延びやすい。

最初の一煮立ちしたら、火を止めてふたをし、規定の時間を待つ。

そうすると芯の残った麺ができあがるのである。

ソーメンもそばもうどんも同様だが、

うどんは延び目でも食べられるので長ぁーく置いておくと

しっかりぶっとい麺になる。

どうせ乾麺うどんの腰など知れているからボリューム優先だ。

 

ゆっくりなべを洗い、さあ食べる前に急いで撮影・・・

しても間に合うくらいである。

(味はミネストローネ麺・・・だな)

冬は延びにくいのでちょっと時間調整が必要だが

沸騰しているタップリの湯で茹でるという常識を

逆転させて麺の伸びを抑えられる。

エコなうえに、アルデンテ好きにはナカナカおいしい。

麺と同じ湯を使わない・・・乾麺ながら究極まで味わえる。

 

ん?芯があるな・・・と思ったらちょっと待てばよい。

スロースロー。

ゆっくり食べられる麺、なかなかではないか?

 

トマトしおラーメンは、見た目こそキムチラーメンだが

臭気もないしすっきりサッパリ食べやすい。

生粋のドロドロ雑味脂どっぷり系ラーメン党には

まったく味を感じないかもしれぬが。

 

ともあれ

人生半分を折り返した長男

金銭の貧しさが貧しさの頂点ではない。

人生の後悔こそ、最大の貧しさだと思う。

今こそ、ユックリと生きて生きたいなぁ。


ではまた