実る秋

(今週も写真ネタです)

 


最近、毎週末悩む。

 

大島へ、釣りに行くべきか、水温が高いので行かざるべきか。

昨年は12月にまだカンパチが釣れていたし、今年もまだ大島近海は

水温24度前後の、まあいわば小笠原や南大東ベスト水温が続く。

すなわち、内地の魚が好む温度とは程遠い酷暑の海がそこにある。

 

そうこう悩んで家に帰ってみれば

なんと定期船の予約が取れていない週だった。

悩んで損しちまった。

 

仕方ないので、週末の宵はAMラジオを聴きながら一杯やっている。

すると、キッチンパソコンへメールが舞い込んできた。

 

徳之島町文化会館?

 

Oちゃんは伊仙町役場、このあいだ知り合ったのは天城町役場のYさん。

徳之島町役場の方は、未だ知り合いは居ない・・・・なしてだ?

(徳之島には天城、伊仙、徳之島の三町がある)

 

メールには、奄美信用組合のM山さんの依頼とあった。

確かにM山さんには写真を提供してお店に展示してもらっていた。

そこから、徳之島町文化会館事務長へ展示依頼してもらったらしい。

文化会館は、島の海の玄関口のにぎやかな港町、亀津にある。

 

ホームページを見ると、なかなかカッコイイ会館である。

添付された写真には、確かに僕の写真が展示されてあった。

ん?その後ろにも額が・・・何か地元の方の展示だったら

ヤバイんじゃないっすか???と一瞬思ったが、島の人は

それほど狭い了見の人は居らんだろうから、心配には及ばぬ。

 

お世話になっている常宿、山海荘やOちゃんには写真を送っていたが

ついにここまで行ってしまった。

どうやら連絡こそ来なかったが、後ろでOちゃんが手を引いているらしい。

すごいぜ、Oちゃん。

長男の写真が、展示されるまでに至るとは、ホントに嬉しい限りだ。

旅を釣りだけにしとかないで良かったぁ・・・・しみじみ。

 

島の自然は、島の人には当たり前なのだが、実はマジマジと

見るチャンスは旅人と変わらないみたいで、山海荘のご主人でも

チラと見ることはあるが、じくっり見たことなどない・・・と言っていた。

もちろん、存在自体は良く知っているのだが。

こうして写真にしてみると、改めてクロウサギの毛並みは茶色だったり

アオバトの緑は、本当に松の若葉に負けないアオだったりする。

見慣れたはずの動物の表情や風景が新鮮に見えることもあるようだ。

 

長男は絵葉書ショットは撮らないので、あまり玄人うけする写真はなく

目に映る光景の印象をど真ん中ストレートに写し込んであるだけ。

それでも展示してもらえた事は、OちゃんやM山さんとの出逢いもそうだが

奇跡に近い。

 

長年撮影してきたわけでもなく、南大東でOちゃんや

モズ博士Tとも出逢い、やがてモズ博士Tの影響で鳥の写真にはまり

クロウサギもやり始め、数年のうちにここまでやってきてしまった。

まあ、クロウサギ撮影に関しては3年越しの機材改良の末に

ようやく撮れたわけだが、それでも延べ日数にしたら

3年間で2週間くらいしか撮影してないと思う。

友人とチャンスの双方に恵まれた以外の何ものでもない。

ラッキーだ、ラッキーすぎる!

 

写真の展覧会を開く夢が微妙ながら、思わぬ形で少しかなったみたいだ。

 

長男の写真はあくまでも観賞用ではなくて、観察用。

だからアングルより何より、何をしているのか、どのような意識で

枝に止まっていたり、道端に居たりしたのか、それが重要。

むろん、出逢い頭なので、ハッとしていることが多いのだが

良くも悪くも独りの場合が多いので、一目散に逃げずに

少しだけ迷っている間にチョイト撮影させてもらっている感じ。

複数人で行けば、一目散どころか、気配をさとられて

こちらが気づく前に居なくなるか、レンズの届くところへ寄ってこない。

 

今週も、暇なので林へ行ってみた。

 

すると、カワセミ常連のオジサンがのんびりと散歩していた。

近くに住んでいるので、お孫さんと娘さん連れでだ。

もはや、休日のバーダー系のオッサンのタムロ場と化した

カワセミの池にあいそをつかして、撮影は平日だけに絞ったようである。

それほどに600mmを据えたまま、折りたたみいすに

クーラーボックスという装備で、終日しゃべくっている連中が蔓延し

占拠し尽くしてしまっているのだ。

探鳥もへったくれもあったもんじゃなく、向学心のみじんもない様子だ。

趣味の世界くらい向学してもよかろう、オッサンたちよ!

都会のオッサン達の趣味は娯楽だけでしかないのであった。

ドーデもいいが、都会は、こういうヤカラが多くて、つくづく住み辛い。

(田舎は田舎で、そもそも自然があふれすぎて

                   興味がないのも困ったもんだが・・・)

 

僕は鼻から駄目駄目な都会のオッサンを予測していたし

ヒトケが多すぎて、警戒しきったカワセミも興味ない。

 

腕も鈍ってるので、かろうじて自由に動く鳥たちで練習するしかない。

しかも、先週のタッタッという声の主にも会わねばならぬ。

静かな湿地帯で腰を据えて息を潜めるのだ。

 

鳥の通り道というのはあるもので、空の獣道みたいなものだが

様々な鳥がやってくる。

ジェージェーとヤカマシイ鳥が、ついぞ気になっていたのだが

ようやく姿が見えた。

 

うっとうしい声ばかりの鳥はカケスだった。

相変わらずボケボケだ・・・)

派手なわりにはコソコソとしげみからあまり出てこず、面倒なヤツだ。

 

ちょっと油断したら、湿地にもオッサンの一派がやってきていて

小さな双眼鏡で観察まがいの行為をやっている。

 

悪いけど、小型双眼鏡で、素早い小鳥の同定(見定め)は無理よ絶対!

したがって、キビタキのメスなのか、コサメビタキなのか、はたまた

ジョウビタキのメスなのかは、よほど優れた経験の持ち主でなきゃ

全然できないわけ。

 

もちろん、恥ずかしながら、長男も全く見分けがつかないので

人のことを言えた義理ではないんだが、ファインダーで分からないときは

撮影してから、じっくり観察するチャンスが残されているだけマシ。

 

で、

オッサンはよせばいいのに、こっちにジョウビタキのオスが居る・・・と

手招きしてくれたが、逃げることは先刻承知しているから

2、3歩歩いたところで、茂みの奥へ逃げたのはすぐに分かった・・・

 

無理だってば、オッサン・・・

 

人の気配に鋭い、渡ってすぐの鳥たちに人間が近寄ることは

無理である。

 

大東から帰った長男が都会の喧騒に神経質なのと同じ・・・?

 

無視するのも悪いので一応付き合うのだが

正直、だまって見てろよ、オッサン・・・長男の邪魔するなよ。

魚釣りなら、頼んでもいないのにタモ網で魚をすくってくれようとして

コトもあろうに、逃がしちまうような感じである。

 

何て学習能力がないんだろう、ここの人間は・・・

 

ジョウビタキのオスは、どんなに目の悪い男でも分かる派手な姿。

特に珍しい鳥でもないが、こちらも先週の鳥と声が似ているので

鳴きまねしながら近寄るのを待っていた。

珍しくはないが、渡ってきていると、季節感にひたれる冬の使者だ。

 

その後オッサンが居なくなって、余裕で向こうからやってきた。

オッサンアレルギーみたいだが、長男アレルギーではないようだ。

ただし、タッタッと鳴くが、声がすこぶる小さい。

(派手なのでサルでも分かる?)

先週聞いたのとは全くボリュームが違う。

例えるなら、最大吹力?のピヤニカと車のクラクションくらい違う。

 

うーむ、やっぱり何だったんだろうな・・・

今週は特に人出が多くて警戒しているけれど、ここまで違うかな。

近くに名実ともにヒタキ系が居たので、ケンカ腰だったんだろうか。

(ジョウビタキはヒタキの名ながら、ツグミ系・・・)

 

試しにたずねてみたが、オッサンは居る事を全く知らなかったので

地味な鳥たちをスッカリ見逃していたようである。

多分遠目にはメジロか何かに見えていたろう。

 

今週もまた長男には新鮮な鳥達が目前に居てくれた。

 

先週の謎の鳥、まだ居たんだ・・・けど今度は無言・・・

多分、キビタキのメスかな?足が青っぽいのが特徴。

キビタキだとすると、まだ横浜が暖かいので南へ帰らず居続け中だ。

 

(一瞬しか停まらない強敵)

上空の木立を素早く移動する群れ、おそらく渡り鳥だろうと思いつつ

すきを見て、その中型の鳥が枝にとまった瞬間をとっさに撮影したら

かろうじて姿は分かる程度に写っていた・・・多分これは・・・

声と大きさ、顔の白さから、マミチャジナイ・・・かな?多分。(ツグミ科)

 

むむっ、今度はマユのあるコサメビタキ出現っ!

ウグイス・・・にしてはマユが濃いのでムシクイ系かな?

モズ博士Tよ、今週もまたこの鳥なんじゃろか・・・

 

夏とも秋ともつかぬこの時分は、いろんな鳥が通りかかるようで

望遠レンズがようやく使える明るさになる真昼間にやって来ても

静かにさえしていれば、アチコチから鳥がやってくる、都会の林。

 

やぶの中では、チッチッと経済的にはおめでたい名の

多分、クロジ・・・の声が聞こえてくるが、こいつは冬になって

葉が少ない季節ですら、全く姿を見たことはなく、実に悩ましい。

 

釣りに行かれない週末は続くけれど、それもまたヨロシ。

長男は、いつもほとんどボケボケ写真ばっかしなのに

鳥たちとのめぐり合わせは悪くないみたいだ・・・

 

運に負けないくらい、腕も磨かねばいかんなぁ。

友にも、鳥達にも恵まれていると思うのだが

何しろ実力が足りなすぎる、40歳秋の長男であった。


現在、モズ博士Tによれば

キビタキのメス?はサメビタキかコサメビタキらしく

図鑑には夏羽しか記載がないので、写真が時期的に

冬羽なら想定外・・・で長男に判定は無理。

 

で、マミチャジナイは当初疑っていたシロハラらしいけれど

ここは長男の目からするとマミチャジナイっぽかったので

また確認することに。

でも、茂みの中の枝にとまらないとか、冬羽の色合いとか

群れの具合とか、時期などで判断すると、プロにしてみれば

明らかにシロハラしかないのかも。

 

ウグイス改めムシクイ系は、メボソムシクイ(聞いたことない)の

ようだ、とのコト。

 

ということは、マユの濃さで言うと、徳之島のコイツも

ウグイスじゃなくて、ムシクイ系?

(台風連発で鳥やクロウサギの繁殖が遅かった、2005年8月撮影)

上の写真とマユはそっくりだが、くちばしの黄色の割合は違う。

 

ましかし、ぼんやりとした写真で、限られたアングルから

同定するのは並大抵のことではないと思う。

でもプロだから、なんとかなるのだろう。

 

長男も15センチのメッキ(ヒラアジの子供)ならば、ヒトメ見て

ロウニンアジかギンガメアジかカスミアジか・・・くらいは分かるから。

(ともに1mかそれ以上になる肉食の巨大アジ類)

 

にしても、横浜の林も渡りの季節ともなれば

案外にぎやかなものだなぁ・・・と思う。

撮っといてよかった、ボケボケだけど。


ではまた