世代を超えた出遭い

 


先日、パソコンの世代交代をさせた。

4年くらいしか使ってないパソコンだが、どうも動きが遅く

さらに新しいパソコンの使用頻度が低いこともあって

世代交代を決断したのだ。

たった4年半ぞ・・・35万もしたのに・・・

交代するのは20万そこそこのデスクトップだ。

前のはDELLのノート改造品だった。

(デジバカ日誌4参照のこと)

 

今やUSB端子は2.0になり、LANは100メガからギガビットになり

ペンティアムは3から4を経てD(デュアルコア)になった。

ハードディスクは30ギガから100ギガ以上になっている。

 

最近思う。今のテクノロジーで昔のものを作ったら

さぞスゴかろう、と。

けど、誰もやらないのはなぜだろうか。

 

古いパソコンを大容量にはできても、速くする事は難しい。

今のソフトウェアは処理速度を不用意に必要とするために

パソコンの能力を無駄に消費する傾向があるから

少し前のパソコンでも、アンチウィルスが動いただけで

格段に遅くなる。

大容量にできるのはHDDとバッテリー。

バッテリーは今のセルに入れ替えてくれるサービスがあって

多少お高いが、バッテリーパックより安くやってくれるし

運がいいと容量アップする。

3年位前のだとアップしないこともあるが・・・

HDDは規格が同じならほとんど大丈夫だ。

が、これもWin95時代のマシンだと厳しい。

HDDはこれからウルトラATAからシリアルATA規格になるから

交換できるのも後一年位だろうか。

 

せっかくパソコンの組み方を覚えたのに、思ったほどできないのが

CPUの交換。

ソケットが同じでもチップセット(CPUの補佐役)が合わないと

入るが上手く動かない。

動きはするが、多分前より遅くなる可能性が高い。

実は先週特集したAOpenのベアボーンを組むときに

ダイナブックM200で実験したことがあった。

ソケットが同じだし、世代はひとつしか違わないので

ちょっと入れてみたのだ。

クロック周波数は元が1.4GHz、入れたのが1.73GHzで

動くだろうと期待していたが・・・FSB(メモリーの速度)と合わず

ゆっくり動作していた。

 

こうしてみると、パソコンというのは、ずいぶん昔の資産を

かなぐり捨ててやってきた業界である。

 

パソコンで生かせるのはデスクトップパソコンのボックスと

電源ユニット、冷却ファンくらいなものだ。

ファンも交換したほうがずっと静かになるかもしれない。

しかし、最近の自作用ボードはヤタラめったら端子が多くて

ビス穴が合っていても、端子の穴が足りないだろう。

やっかいだ。

 

さて

パソコンの悲劇はこのくらいにしておいて

我が家には20余年前に購入した、ウォークマンプロがある。

今やウォークマンはハードディスクやシリコンディスクだ。

当時、電池で動くのだが、ACアダプターで動かしており

実のところアナログオーディオをACで動かすのはよろしくなかった。

そのころの単三バッテリーといえばニッカドで600mAあったろうか。

現在ではニッケル水素になり略してニッスイ・・・とは言わないが

2700mAに達している。

確か小学生6年生のとき、単三ニッカド電池は450mAだった。

 

4倍以上になったバッテリーを入れてプレイしてみる。

 

安定しているし、いつまでたっても電池がなくならない感じだ。

昔は確か2時間かそこらしか持たなかった気がするが

8時間も持ってしまうと一日中持ち歩いて使えることになる。

 

後で知ったのだが、アナログのテープレコーダーは

電池で稼動させると、交流ノイズの影響がなく

究極のハイエンドオーディオに匹敵するらしかった。

雑誌には、片側だけで200万円位するようなアンプや

ドデカいスピーカー、結線もぶっとくて金メッキといった

超高級オーディオを前に、コンクリの溝蓋に載せられ

半ば金メッキ端子で浣腸されたような姿で鎮座していた姿が

掲載されていた。

コンクリの溝蓋に載せられるのは、スピーカーや生活で

生じる振動がテープとヘッドに伝わりにくくするためだが

全くもって変な光景だった。

高々?6万円のウォークマンをそこまでせんでも・・・

 

引越しの度に本数が減り、今ではほとんどメタルテープしか

残っていないのが残念だが、保存状態はいい。

TDKの懸賞で当てたカセットケースに、収まる分だけ置いてあった。

 

高音質かどうか微妙だが、とっても懐かしい気分と

不思議に新鮮な感覚を覚えながら、クリエイティブ製の

パソコン兼iPod用のヘナちょこスピーカーで鳴らしている。

時代は移り変わり、ハイファイオーディオの世界はマニアだけの

日陰でさびしい趣味となってしまった。

原音の追求などというのは幻になり

歌も曲もほどんどミキシングされてイイとこ録りされたもの。

楽器も生演奏なのか、シンセなのか分からなくなってしまった。

僕はクラシックは聞かないので、余計にデジタル音源が進攻している。

 

しっかし、いつになったら電池が切れるのだろうか・・・打ち明けると

これはカセットを聞きたかったからでも、ウォークマンを慣らし運転

するためでもなくて、徳之島用のニッスイ(略すな!)バッテリーが

うまく充電されないので、自然に消耗させて経過を見たかったのだ。

一日動いているので、多分正常に充電されているようだ。

動機はどうあれ、ウォークマンから流れる音楽はとても20年も前の

録音とは思えない鮮度を保っていると思う。

 

カセットプレーヤーやレコードプレーヤーにはワウフラッターといって

機械だからこそ生じる宿命的な回転ムラがあり、品定めの際は

その数字に一喜一憂したものだが、今となっては味である。

機械に近い、回転体を使用しているCDやHDDオーディオですら

回路に音楽データをバッファメモリに溜めるため歪は起こらない。

 

夢のような、SFのような世の中になった、と最近良く感じる。

 

でも、実はなんら変わっていない。

音楽は聴かれているし、テレビなんかも相変わらず録画して

ビデオテープからHDDやDVDになったのに、また邪魔になるほど

二度と見もしない録画を貯めこんでしまっている。

デジタルハイビジョンになったからといって、双方向番組が

流行っているわけでもなく、画面が多少綺麗になったのと

大画面になって、実物大よりデッカイ女性キャスターの

化粧の厚さとか毛穴の荒さなんかを見せ付けられるだけで

新しいジャンルの番組が生まれたわけではない。

 

自動車電話は携帯電話になった、はがきや長電話はメールになった。

 

スターウォーズでも、ルークが使っていたのは小型無線機で

メール機能もテレビ電話機能もついてない。

R2−D2のホログラム通信・録画機能や、3POの100万言語対応の

同時翻訳機能などは流石にまだまだだ。

 

写真はデジカメになり、お家プリントしたいところだが

インクが高いために、全部は出力しないで選んでプリントするので

多分前よりずっと無駄というかプリントは少なくなったはずだ。

 

ガンダムのように原子力で動くロボットや、キットで売っていそうな

ハロのようなチープなロボットもまだまだ出そうにないが

アムロが使っていたパソコンより、多分今のパソコンのほうが

高速だし、多機能で便利そうだ。

 

ある意味、人間はそのままで、世界は部分的にSFを追い越している。

 

僕が自慢げに撮影している鳥や動物たちも、昔は撮影できなかった。

手ぶれ補正付きのレンズは生まれてまだ10年くらいだし

一眼レフサイズで実用ISO感度1600、800万画素などという

化け物カメラは、数年前まで存在しなかった。

暗い林で動きの早い小鳥を狙ったり、夜の超望遠ストロボ撮影など

現代だからこそ、アマチュアでも遊べるレベルになったのだ。

未だ、オートフォーカスは追いつかないので、マニュアル世代を

過ごして来た長男ならではの撮影術もなくはない。

こうして人間の持つ機能は機械では追いつけない部分が

どこかしらに出てくるように思う。

機械は発想しないのだから、多分当分はそうだろう。

 

これから、エネルギーが貴重になる。

いかなる方式かは分からぬが、電池の進化が世界を引っ張るだろう。

今はまだ、電力は貯めるにも電送するにもロスが大きすぎる。

ガスも石油も貴重品になると、燃料は植物アルコールか

海水から作った水素くらいしか思いつかないが

何で発電したものか・・・

 

そうなると、にわかにマトリクスの世界が思い浮かぶ。

あれは人間を電源にしていたが人間は多分、発電用の家畜を生むだろう。

光を見たことの無い、促成栽培の豚や鶏よりはるかに可愛そうな存在。

例えるなら、ひたすらにハムスターが回し車を回し続けるように

食事をしながら、ひたすら発電機を回し続け、更に熱を発し続けるような

遺伝子操作をされた犬・・・みたいなのが開発されても不思議はない。

馬でもよいだろうが、小さい動物のほうが寿命が短いので

世代を重ねやすく、品種改良もしやすい。

動物愛護団体も、促成栽培の養鶏業者にイチャモンつけないように

背に腹は変えられないだろう。

 

スゲーこわ虚しい(怖くて虚しい)未来だが

こわ虚しい・・・と思えるのは今だけかもしれないよ。

 

話がずいぶん飛んでってしまったが、不景気と好況が同居する世界で

今、なにが起ころうとしているんだろう。

全地球凍結よりはマシな記録的大雨だが、夏は一体どうなるんだろうか。

電池を考える前に、そっちが大変そうだ。

 

大枚はたいた、昔の運転中用デジカメも、今ではクラシックだ。

そのうち、クラデジといって、デジタル初期の品々がレトロになるかも。

iPodの初期型も、画素数競争を始めた現代のデジカメも。

パソコンは汎用だから、趣味的に扱えず、多分間違いなく対象外。

未来の電池で動かしたら、一週間以上動くかもしれない。

メモリーも巨大で、無限に近く写真が撮れたり

人間が一生聞けないほど音楽を収録できるのかもしれないが

未来の電池やメディアに交換してくれるエンスーなサービスが

出現すると楽しい社会だと思うのだが。

なんとかマークがあるから中古を売る、売らないとか言う前に

使って楽しいものを置いておけない社会が良い社会だろうか?

再生して使えるものはガンガン使う、その危険を克服してこそ

テクノロジーであり文明はないのだろうか。

捨てるのは誰でも簡単にできるが、資源もエネルギーも有限だ。

 

う〜む、我が家の最古参デジカメになった運転中用クラデジ?の

ファインピクスだが、電池を入れ替えれば現役である。

あれほど気になった電池の消耗がウソのよう。

人一倍買い替えの激しい長男だが、このデジカメは手放せぬ逸品。

クラデジ化するまで置いとこっと。

 

テクノロジーは一見スゴイ。しかし大自然の反動もスゴイぞ。

宇宙は、地球は決してやさしい自然ではない。

自然だからといって、ゆるゆる変化するとは限らない。

 

さて、この変化を記録することも、世代を超えて大切なもの。

クラデジなデジカメで撮影された記録を紐解いてくれる誰かが

未来に居てくれると良いのだが。

 


 

それはそうと・・・

ちまたは土用の丑とやらでウナギフィーバーしている。

しかし我が家は無収入、増税9万円余/月、4ヶ月め不況真っ只中!

転職初の給料日は月末である。

ウナギなど高嶺の花・・・とばかりに、5匹300円のイワシを買った。

ドコサヘキサ塩酸もアミノ酸も負けない!これを蒲焼にするに限る。

長男の編み出した秘伝(ってだれにも伝えようがないじゃん)のタレで

おいしくテリテリに出来上がった。

う、美味いトです・・・料理、天才じゃないの?と思うくらい。(笑)

山椒をぱらぱらとふっていただくと本格的。

 

さて作り方ですが(秘伝がどこかへ・・・急にデスマス調・・・)

●中葉〜大葉のマイワシ(20〜30センチ、ウルメ、シコイワシでも可)

●片栗粉

●油(サラダ油でOK、ブドウ油/オリーブオイル推奨)

●Web限定秘伝ダレ

 調味料の入っていないマットウな醤油(普通の醤油です)

 酒と蜂蜜もしくは、みりんと酒

 ガーリックパウダーか、おろしニンニク

 おろしショウガ(チューブで十分)

●あればお好みで山椒の粉末と一味とうがらし

 

イワシはさっと洗ってから頭を落とし、はらわたを取ったあと

腹開きにします。(アジの開きのような姿ね)

洗うとき、うろこがついていたら指でこすって落としておきましょう。

 

次はタレを用意します。

ま、前述の材料をつかって、大体のお好みで大雑把に作ってください。

醤油とみりん、または蜂蜜とお酒をブレンドしてタレのベースを作ります。

このとき、みりんなら酒は少なめ、蜂蜜なら多少多めに入れます。

あとは、多少甘めに作るのがコツでしょうか・・・

蜂蜜は、テリも良く、臭みを消してくれるのでナカナカよろしいです。

料の目安は、一匹につき、大さじ1杯半くらい。

お酒で薄めすぎても大丈夫、フリャーパンに入れたら蒸発しますから。

みりんはあってもお酒が無い場合は多少お水を入れてサラサラめに

しておくとからみやすくなります。

 

そしてフッ素加工の枯れたフリャーパンに油を少なめに入れます。

フッ素加工の元気なものは、傷みやすいので枯れたのを使います。

火は弱火に近い中火で油を熱し始めましょう。

油があたたたまっているうちに片栗粉をイワシにまぶし

うすくまんべんなく付くように手で付けたり払ったりしてまぶします。

油が温まってきたらフリャーパンを傾け、まんべんなくのばします。

熱くはなっていますが、油から煙がでないうちに皮側を下にして

イワシをフリャーパンに入れてジンワリと焼きます。

時々、フリャーパンを浮かせ、魚をまわすようにして、焦げ付くのを

防ぎましょう。

油がきちんと魚の下に回ると、火の回りも良く、香ばしくできます。

油を使うのはそのためです。

特に脂の乗ったイワシの場合は、油を少なめにするのがコツ。

 

骨の周りに血が赤くたまって、その周りに火がとおり白くなるまで待ち、

裏返せばあと少しで火が通りそうになるまで辛抱強く待ちます。

 

裏返してまもなく、Web限定秘伝タレを入れてジュワワーっとさせます。

火はすこし強めにすると良いでしょう。

でも中火です。

タレが泡だらけになってきたら、ぐるぐるフリャーパンを回し

タレをイワシにからませます。

しばらく馴染ませたら、さっと裏返し、皮の方にも同じようにからませます。

が、こちらは火が通っているので、素早くからませましょう。

 

火を止めて、お皿か、アツアツご飯に盛り付けます。

なお、どんぶりの場合、残ったタレでは全然足りません・・・。

多めにWeb限定秘伝ダレ(しつこい?)を作っておき

盛り付けが終わって残ったフリャーパンに加えて一煮立ちさせ

どんぶりへ加えましょう。

これで、酒のアルコールと、ニンニク、ショウガに火がとおり

まろやかになりながら一部は焼かれて香ばしくなります。

どんぶりには、更に三つ葉や青ねぎをあしらっても良いでしょう。

 

お好みで、山椒と一味とうがらしをふりかけて召し上がれっ!

大雑把でごめんあそばせっ!!

 

といった具合。

長男印イワシの秘伝ダレ蒲焼で夏バテなしっ!

これなら、値段的にはウナギの3倍は買えるっ!

栄養価はウナギ以上で、油分はウナギ未満!

次の土用の丑の日にでも、お試しあれ。


ではまた