特集「未来のお茶の間番組」を考える

フルハイビジョン 夢と憂鬱

 


またしても、グラフィックボードを買った。

以前、苦労と試行・・・・じゃなくて玄人志向のグラフィックボードを

AOpen製の手作りお茶の間ハイビジョンパソコンに入れたところ

フルハイビジョン表示ができなかった。

 

苦労するのは、お茶の間パソコンが省エネ設計の小型ボディが

原因している。

ノート用のインテルペンティアムMプロセッサを搭載して

消費電力を抑え、そのためにファンも静か、電源も小さいので

本体も小さめ・・・ということになると、拡張性が犠牲になる。

かろうじて、ロープロファイルのPCIカードとPCIエクスプレスX16カードが

入るようになっているのが救いであった。

(ロープロファイル→以降、略してロープロと呼称する)

 

しかし、ハイビジョンを映そうと思うと、ゲーム用の高級グラフィックボード

くらいしかない。すなわちゲーマーのハイスペックPC用だからロープロのは

なかなか無かったのだ。

また、ゲーム用ボードはゲーム自体がフルスペックハイビジョンを

必要としていないため(3D処理が追いつかないから)、こちらの求める

スペックをうたっていても、本気で出そうとはしていない。

だからハイビジョンが根付き、完全に対応したボードが出るのを

待っていたのであった。

 

そして今回、、サファイア社からデジタルビデオ機器の統一規格

HDMIの端子を搭載したロープロのグラフィックボードが登場し、

ようやく満を持して買ったわけだ。

  

これでやっと、撮りためてきた鳥や動物の写真がハイビジョン映像で

どの程度おもしろい効果が出せるか実験できる。

 

今回、この特集がデジバカじゃないのは

この正しい?実験がデジバカたるアマチュアの飽くなき人柱としてではなく

次世代の新たなメディアサービス屋を目指す、長男のトライアルだからだ。

これはオタクの次元ではなく、長男の未来の夢がかかっている。

 

無理して今、大画面テレビを買わなくても、皆さんのお茶の間の

ハイビジョンがパソコンかそれ以上の美しい画像を表示できる時代は

多分デジタルテレビに移行する、5年後〜10年後にはやってくる。

フルスペックハイビジョンのテレビの価格も下がり、番組も増えるだろう。

そのとき、今のように、時間になったらダラダラと流れるだけ・・・

といった番組が面白いだろうか?ためになるだろうか?

今の仕組みでは考えにくいが、巷でもささやかれているように

テレビとインターネットは融合する。間違いない。

 

一方、地上波デジタルがどうのと言っているが、実のところ業界は苦しい。

沖縄や北海道では、50年たっても元がとれない試算がある。

単純だ。山がちの島や広大な大地では、到達距離が短くなった

デジタル波が不利な上、デジタル設備が高く、スポンサーも少ない・・・

スポンサーだって、効率よくCMを放送できる都会の方だけに

お金を払うに決まっている。

ここで日本の地方メディアの冷え込みがやってくるのだ。

だが、他方ではインターネットが小笠原にも届きつつある。

これに乗せれば、電波など要らぬし、CMをダイナミックに入れ替える

技術も既にあり、テレビ放映は一見楽になる。

が、先のスポンサー問題は解決しない。

ネットで商売する企業の一部だけが、くまなく配信される番組を

好むわけだから、田舎に放映される番組は少なくなる。

スポンサー料(番組制作料)が今のままであっても、チャンネルが増え

番組を増やさねばならぬから、企業からのCM料が一定だったら

それだけで田舎と都会の番組格差が一機に広がる可能性がある。

 

地上波デジタルは誰にとってもメリットの薄い仕組みに見える。

しかし、閣議決定した以上は絶対にやらざるを得ない。

これが長男の夢にとっての味噌だ。

だったら、絶対にそれを役立てる仕組みを考えた方が懸命だ。

今のギョーカイと呼ばれる世界の人たちを侵害する気は全く無い。

高い制作料や、たわいもない芸人のトークにギャラを出す文化を

続けたければ続ければいい。

長男は低価格で、誰もが垂れ流ししても心地よいメディアを目指す。

もちろん、面白くて録画したくなる番組は大切だ。

だが、そこは世界に冠たる半国営ペイテレビ「NHK」に舵取りを

お任せする。不祥事が続けば誰も金は出さなくなるだろうが。

技術は確かなものを持っている。

 

キーワードは静止画と音楽である。

単純に言えば、ひところあったBSの音楽モードみたいなもんだが

そこはそれ、時代の読みと長男の意気込みで超えてみせる。

だが、音楽だけは長男も挑戦する暇が無い。

以前からMIDIの機器を買って練習したりしたが、どうも定着しない。

音楽自体は多分作曲できるようになるだろうが

それでは一人で撮って一人で作曲して一人で編集することになる。

 

仲間が必要である。

 

また番組で流した映像をランダムに並べ替える技術も必要だ。

プログラマーも要るかな。

今までの番組は一本の著作権で保護されている。

しかし、これからの番組は、細切れにできる柔軟な著作権が必要だ。

でなければ、視聴者が自由に楽しめる番組が作れないからだ。

これまでに仕事で体験してきた放送技術と、コンピュータの知識と

デジカメの技と、誰かの音楽があれば何とかなるだろう。

 

僕の目指す番組はこんなものだ。

●ネットワークは地上波デジタル、インターネットを問わず

●飽きの来ないデジタル写真を使ってじっくり見られる映像で

●お気に入りのカットは視聴者が取っておけて

●あとから組み合わせて再生できて、組み合わせる音楽も選べる

●ネタは地域に住む人から、著作権ごと買い取らずに編集出来る

 権利をもらうだけ(これなら、撮った人が写真をまた使える)

●つまり、一本の番組が、個々の画像ごとに著作権があり

 ランダム再生もオーケー(DVDのチャプターが超詳細になっていて

 それを順序どおり、またはランダムに、または自分で選んだり

 別のシリーズ番組のものと組み合わせて再生できる)

●これを格安で製作し、お茶の間にお届けする

●材料となる写真は、まち、風景、動物、イベントなんでもいいが

 地域を特定して、行きたい人、帰りたい人、いつも見ていたい人が

 見たい地域をひとつのシリーズとして見られる番組にする

●さらに進化すれば、関連する地域やイベントなどをたどって

 別の映像や、インターネットなどにアクセスできる仕組みまで

 サポートしたい

●上記の番組をBMLベースで作成すれば、多分うまくいきそう・・・

といった寸法だ。

これを先に誰かが実現したら、さらに僕は次を目指してアイデアを出し

実現すればよいので、こうして公開してしまうのだ。

基本的にいい番組になると思うのだが。

自由度の高い新日本紀行のようなものだろう。

多分そのうち、BMLでテロップを記述しておけば

読み上げる機能も出来てくるに違いない。

※BML→放送用ブラウザーの記述言語で今はデータ放送やら

 ケーブルTVのメニューなんかがコレで作られている。

 

そういえば、読み上げエンジンの会社の協力も必要だなぁ・・・

駅とかカーナビで聞こえてくるようなあのアナウンスの声ね。

あれはナレーション専門の方が居て、いろいろ音声を録音しておいて

組み合わせたときに不自然が無いように、細工してあるのだが

リアルタイムに自然な音声を自由に読ませるのは

未だにナカナカに難しいらしい。

ま、時が解決してくれるはずだ。

 

ということで

写真を撮りつつ、いろんな人に逢って話をして

知恵を貯め込んでから、ゆっくり始める予定だ。

人生後半、これで面白く過ごせれば言うことはなかろう。

発想自体は新しくないと思うが、まだ誰もヤレテないし

ギョーカイがグズグズしていたら面白おかしくやれるだろう。

しかも、このショーバイなら、田舎でも十分やれる。

制作がないときは、釣りしたり、畑を耕したり、ガス機器を修理するさ。

 

しかしながら、サファイアのボードにも問題がある。

ハイビジョンテレビだけをメインモニターにすることは想定してないのか

再起動すると、SD(640X480)の画像になってしまう・・・

常にスタンバイか休止にする必要があって、終了すると

またモニター設定をやり直しだ・・・・う〜む・・・難儀な・・・

映像は思い切りシャキッとしたのだが。

何事も先達無き時分には、つまらぬ苦労がつきものである。

 

そういえばささやかな吉報があった。

小笠原で大破したアサペンのデジカメが「無料で」治った。

買ってから半年・・・・というところに目をつけ

まあ、多少の落下は忘れたことにして

「起動したらすぐに落ちてしまうんだ」ということで修理へ。

以前、大切に使っていた防水フィルムカメラのレンズに結露して

写真がぼんやりとしか写らなくなったときに

なぜこうなったのか?との問いにシカトして答えなかった

アサペンのサービス。

僕はそれ以来、絶対にアサペンは買わないと思ったのだが

防水のデジカメは少なく、しかも潜れてコンパクト・・・は他になく

仕方なく買ったのだ。

このような「〜なく」三連発で買うことは本意ではなかったが

無いなら無いで、写真が撮れナクても困る。

そして今回は反撃。

コチラは壊れた原因をシカトしてみた。

サービスの人も傷だらけのデジカメに驚いたことだろう。

ま、不人気のデジカメだろうから、パーツは潤沢そうだ。

以前の不人情に免じて、無料修理くらい大目に見てもらおうと

いうことにしたのであった。

駄目だったら今頃ここには悪態サービスをケチョンパにした記事が

アサペン商品不買運動特集となって現れたかもしれない。

いや、お互い良かった良かった・・・?

メーカーにはこういう弱点があるんですな。

落っことして外装が割れたりしたら方便も使えぬが

今回は傷こそフンダンだが、一応原形を留めていたので

成功したのだろう。

いいヤナ客に成れたなぁ・・・40のヨワイはダテじゃないのぅ。

クレーマーには成ってはイケナイが、ヤナ客は好きである。

 

それはそうと

お気づきと思うが、最近写真が少ない。

ガス屋修行中という事もあるが、天気が悪くてカメラが出撃できない。

先日も、HMSが伊豆で開催されたS田軍団のルアー船改良イベントに

行く際に、くっついて伊豆へ行ったのだが、天気が悪い上に蚊が多い。

林の中で服の上から蚊に刺される・・・鳥は少ない・・・

林にはウグイスとホトトギスとコゲラとシジュウカラとメジロだけ。

海辺にはトビとカモメ、ウミネコとアオサギでさびしい限り。

ヒグラシが多いのには驚かされたが、落っこちてはイカンし

寝坊じゃん・・・何年も土の中に居て、一世一代の羽化に遅刻したら

何のために生きてきたのだ???

ゆるいヒグラシだ。

ともあれ被写体が少なすぎて撮影に至れないのであった。

 

梅雨は明けず、エアコン風邪と思ったらゼンソク気味・・・

40の暑くて熱い夏はやってくるのだろうか。

徳之島へ行って静養するかな。

肝心の林道は大雨の土砂崩れで復旧していないそうだが。


ではまた