島旅船旅にスクープあり

 


朝の釣り、夜の長話と、生活リズムが狂ったのか

ちょっと不眠症が再発気味。

船出した後は、そそくさと床についてしまう。

出航が早いのは、北大東を回ってから那覇へ向かうからだ。

北大東で降りられれば良いが、そうもなりそうにない・・・

 

気づくと船は、いつになく穏やかすぎるほどベタ凪の太平洋を

ひたすら西進している。

北大東は早々に出航したようだ。

デッキに出てみると、トビウオが飛ぶのが見えた。

そうだ!トビウオの飛ぶ姿を撮りたかったのだ!

慌てて寝床にあるザックから一眼レフを取り出し、オートフォーカスを

使えるようにして再びデッキへ向かう。

 

トビウオは15分に一回くらいしか出ないので、油断はできぬが

待ち遠しい時間がすぎていく。

いわゆるビーム砲こと、望遠ズームレンズは、ジギングで鍛えたはずの

腕にズシリとのしかかり、ちょっとづつレンズを下向きにさせていく。

ちょうどそんな時に限ってシュパパパパッっと飛び出すもんである。

 

とりわけ速度が速く、3秒くらいで30mくらい逃げてしまい

なかなか撮影できない。

(左に着水中・・・)

ヒレに模様が入っている・・・何トビだろうか・・・?

※ホソトビウオかもしれない

 

(中央右よりにかすかに・・・)

美しい澄んだ青の背中をはっきりとらえたいものだ・・・

生きているトビウオの背中は、青の中でも飛び切りの青である。

 

しかし、さっきから気になるのが、どうも違うものも飛ぶ。

細くて小さいのが群れをなして、水を吐いてピョイ〜んと飛ぶのだ。

 

こ、これはもしや・・・

 

しばらくして、足元で何かでかいのが出た!

慌てて連写し、センターに来ないので波にピントが合っているが

それでもかなりクッキリ写っている。こんなに簡単に撮れてしまった。

おおっ!これこそ飛ぶイカ、トビイカではないかっ!!!

デジカメ好きの海上作業員の方と話していた矢先であった。

 

すごい、本当に飛ぶのだ。

テレビでもそこそこ見たことはあるが、結構大きいのが宙を舞う!

海面が細波のために写りこみがないから、CG合成のように見えるが

間違いなく、本物だ。

大体、合成しようにも、こういうのを描くのが大変である。

 

よく見ると、一度ならず、連続的に何度も飛ぶことができるようだ。

流石にトビウオのように、長く飛翔し、更にキックして飛ぶことは

無理のようだが・・・

 

一度だけ大型種のハマトビウオが船首方向から出たが出遅れて

シャッターチャンスを逸してしまった。

退屈なので、あれこれとデジカメの質問をしてくる作業員の方に

本気で答えているとコウナッテしまうのだ・・・

悪気はないのだが、長男の又とないチャンスを逃してしまった。

お人よしすぎるのかなぁ・・・

 

でも、大海の神様は、ちょっとだけチャンスを残しておいてくれた。

 

かろうじて、小さいがトビウオのキックが撮れたのだ。

着水しかかるとキック!

再び飛ぶ!

こんな風に、キックするために、トビウオの尾ビレは下がズイブン長い。

美しい魚である、美味しい魚である、でもルアーでは釣れない。

時折仲間と勘違いして、一緒に泳いでくることはあるのだが・・・

 

ともあれ、トビイカの撮影はまぐれにしろ運がいい。

今回の大東は鳥も運が良かったが、被写体に恵まれていた。

通うこと10年にして、大東が答えてくれたようにも思える、それに

何より、今の自然を見たいと、会社を出たのは大正解だったと思う。

人生の大切なことをほっぽらかしてまで会社にしがみつくのは

イカがなものか・・・と。

 

ということで

更に鮮明なトビイカ写真を惜しげもなく?もう一度紹介。

水を思い切り吐ききり、耳と足の間の幕を広げて飛ぶ。

面積はたいしたことなく、こんなモンだが結構滑空するのが不思議だ。

目の飛び出しや、胴と頭の部分の段差が極端に少ないのは驚き。

 

モノの本に寄れば、アカイカも飛ぶという。

アカイカはもっと幕がはっきりあるようだ。

関東では良く食卓にのぼる、あのアカイカが飛ぶとは・・・

今度魚屋で見たら、ちょっと失礼して足を広げてみるとしよう。

 

退屈しているヒマがあったらカメラを構えてみる・・・

人生後半、何か起こりそうな予感もする出来事であった。


ではまた