レトロな家に

長男級デジバカ基礎を築く

 


さて困った。

テレビが映らないのだ。

不動産屋さんへ問い合わせした後で、端子を調べたら

真中の線が曲がって、うまく入っていなかった・・・

基本がなってないな・・・長男の名が無く。

 

さてさて困った。

ハイビジョン放送が映らないのだ。

大家さんは無理やりリフォームによって出費がかさんでいるから

もう5年後に迫っている地上波デジタルの波に気づいていない。

今のテレビが全く映らなくなるのだが・・・

大都会なのに、地デジも見られないレトロな家だが

これには、大家さんの出費以外の原因もある。

いまさら自然林を切りひらいて、山の斜面を掘り込んで

無理やりマンションを建ててしまった。

しかも、本来ならば違法と思われる方法でだ。

条例によって、マンションの敷地全体の面積が

一定以上広くなると、公園を設ける必要がある。

これを三社が談合し、敷地を接した3つのマンションを隣接して

建設してしまったのだ。

山の上に更に高々とマンションが出来たので、谷間の日吉の町は

テレビが映りにくくなった。

 

ならばと、ケーブルテレビ、イッツコムを申し込もうと思ったら、これまた

大家さんにひっかかった。

集合住宅だから、みんなで入れろというのだ。

出費がかさむから、絶対に無理だ。

 

仕方なく、最近大雨が多くなって、雨のときは映りが悪い衛星だが

とりあえず設置してみることにした。

う〜む、衛星の向きに合わせるのが非常に微妙だ。

大画面が功を奏し、ベランダかららくらくとレベルメーターを確認できる。

それから半日かかってエアコンのダクトからアンテナ線を引き込んだ。

エアコンの設置の後からリフォームしているから、左官屋さんが

ダクトの周りも塗ったくっている。

リフォームのおかげでいろいろと失ったものがあるようだ。

追い炊きできない風呂、昼寝が快適な畳、配線を引き込みやすい

エアコンダクト・・・まいっか。

 

とりあえず、フルスペックハイビジョン45インチは、衛星のみだが

その性能をフルに発揮できるようになった。

しかも、以前は20キロだったブレーカーも30キロになったから

エアコンつけてテレビをつけて、電子レンジが使えるという

夢のような生活が実現した。

 

一方、それ以前に、テレビを設置するのが問題であった。

38キロだかあるらしい、液晶テレビだが、重すぎはしないが、軽くはない。

とりあえず、台はキャスターを12個もつけて完成。

さて、どうやってテレビ台に乗せたものか・・・

アイデアは3つ浮かんでいた。

(1)近くのなじみの酒屋、コトブキヤのS藤さんのダンナを呼んでくる。

(2)釣友であり、この界隈のガスを取り仕切るエネスタ店長を呼ぶ。

(3)長男力でなんとかする。

 

とりあえず仁義として、(3)を試さずして、他力に頼るわけにもいくまい。

いろいろあちこち持ち上げてみて、どうやら重心は液晶そのものにあり

前方が重いようだから、前方から持ち上げてやるのが良さそうだった。

が、後方に倒れたら一大事である。

壊れちまったら仕方が無い、前向きな長男だから次が控えている。

すでに画質のチューニングが気に入らないから、韓国製液晶だが

やはり冴えたプロ画質のソニーの液晶も視野に入っていた。

 

ましかしだ、いくらなんでもまだ早い。

 

壁にキャスター付きテレビ台を置き、その手前にテレビを置く

そしてテレビ台の上に腰のある敷布団と、少しでも役立てばと

そばにつるしてあった、スーツの上着とジャンパーも飛び入りさせた。

(手前の下にある塗り壁風のが液晶テレビ)

 

そして、左手で画面中央の真下をむんずとツカミ、

右手でバランスをとりながら持ち上げると、案外すんなり持ち上がった。

が、やはり、あと5センチのところで力がおよばない。

以前の29インチもそうであったように、最後は気力と爪先立ちでしのいだ。

 

こうしてテレビ様は台の上に無事鎮座した。

テレビが乗ったら一気にそのあたりのものが

磁石に吸い寄せられるように集まってきて

すでにぐちゃぐちゃになっている。

これはまだ、小物を収める方法を考えあぐねているからだ。

タンスみたいな家具は欲しくないのだ。

なるべく押入れに入れてしまいたいが、まだそれに相応しい

収納を考え付いていないのでこういう状況なのである。(いいわけだが)

 

趣味の部屋は、まだ今ひとつ方向性が定まらず作業が進まぬ。

 

しかし、食事は毎日するから、なるべく軽い食事は

リビング(テレビの部屋)ではなくて、食堂というかキッチンで

快適に済ませたい。

なぜなら、キッチンは東向きの窓があり

朝、それはもう爽やかな朝日がサンサンと降り注ぐのだ。

そこで新聞をやめたので、ニュースや情報を得るためのパソコンを

配備せねばならなかった。

ちょうど、新横浜のホームセンター、コーナンの特価品で

3980円のパソコンデスクを発見。

機嫌よく、良い買い物をしたと思いきや・・・

不良続出・・・キャスターについているストッパーが一個折れている・・・

背面板で唯一パソコンデスクを平行四辺形にならないよう支える

骨盤のような大事なパーツのねじ部分が割れている。

パッケージが破れていたところを見ると、誰かが組みかけて

返品したものらしい。

文句のひとつも言いたいが、どうせ返品したところで捨てられるならば

修繕して使うのが長男として正しい道ではなかろうかと思い

寛大な心でゼリー状瞬間で修理を施し、キャスターは片側フリーで

使うことにした。

ちょうどこの日は雨、窓をあけて窓際の湿気で早く固めることに。

 

さあ、こういった力仕事が多いから、自ずと腹が減る。

早速完成したパソコンデスクでブランチだ。

だが、わが身は今、しがない素浪人である。

質素けんやくを心がけ、ここまで質素だ。

 

長旅に必要な路銀を貯めねばならないのだ。

腹についた脂肪も減るし、ちょうどいい。

実は、長男のお気に入りは、この大根オロシで

先っちょの辛いところのが好きである。

それに、シークヮーサーとさばぶし、スリごまを加えて

しょうゆで味付けする、ちょっとした薬膳風オロシである。

 

アツアツご飯と大根オロシ、そして薄塩のめざし。

素浪人に相応しい食事ではないか。

このバイオ、実家のお袋様のところから帰ってきたのだが

Win2000を導入したのにやはり遅く、ネットサーフィンくらいならできるが

GYAOのストリーミングビデオは飛び飛びでしか再生できない・・・

別のパソコンでためすしかないな。

 

ちなみにこの反対側にはコンロがあり、これがまた年代モノで

入社したときの部長が独身の頃に使っていた代物らしい。

(名高いエンツォフェラーリのコンロだ・・・・ウソです)

12年前の転勤のとき、センベツ代りにくれたモノであるが

僕の上司はつくづくケチンボが多い気がするのは気のせいだったろうか・・・

意外にも正常動作して快適だ。

レトロにも筋金が入って、とてもよいアイテムである。

とっといて良かった・・・

 

さあて、腹も膨れたら、また一仕事だ。

今度は有線LAN工事である。

我が家はキッチン、リビング、趣味の部屋と三つの部屋全てで

ギガビットイーサが使えるようにする。

したがってその配線を美しく施してやる必要があった。

カテゴリー6のフラットケーブルにしたので、作業も楽で

見た目も目立ち難い・・・・が・・・・作業しながら思ったが

どうせなら銀色のにすれば、もっと目立たんかったな・・・

 

台所は特にギガビットを使う必要は無いのだが、

ADSLの入り口、電話のポートがあるので、ここをHUBにして

別の二部屋へ分岐するのが最も配線が短く、楽であると

考えたため、ADSLルーターに、ギガビットHUBをつけてある。

 

台所は特に料理油の影響を受けやすいので

なるべく配線は避けたい。

ついに一度は断念した無線LANにチャレンジだ。

アクセスポイントは、ちょっとマニアックなASUSテックの

手のひらサイズのものだ。

実は旅に持っていこうと思っていたが

やっぱりギガビットイーサよりIEEE1394の方が速いので

旅先で個人ネットワークを組むのは断念したのであった。

 

露出したアンテナも無く、非常にすっきりしているが

いかんせん、まだラックを作っておらず、ブランブランである。

左手前から洗濯カゴ洗濯機、奥へ行ってティッシュとファブリーズ、

柔軟仕上げ洗剤、液体洗剤、消臭スプレー、手前がADSLモデム

手前の紺色の薄い物がニベア、向こう側に向かって電源タップ、

壁際の白いのがギガビットHUB、そして垂れているのが

無線LANアクセスポイントである。

 

つくづくカッコ悪いとです。

 

が、結構高速な無線であった。

実に微妙なところに電源や蛇口、電話が集中している

現在の我が家で最も混沌とした場所である。

 

あまり猶予は無い。

質素な生活で体を作りながら、もうじき沖縄へ発たねばならぬ。

長旅だから装備もしっかり考えなければならないから

前述の混沌を収拾するラックを作ったら

とりあえず、旅の準備を始めよう。

 

実は密かに、収納用品や台所用パソコンデスクを買いながら

釣具のチューンナップ部品などを揃えつつあるのであった。

 

三つの部屋が片付くのは夏になりそうだな・・・

そんな予感に襲われる長男であった。


ではまた