旧いリールの 要所

 


 

変わる世間

 

とある保育所で、たまらず保母さんがマスクを外したところ・・ 子が泣き出した、とか。

心象と比べ、実際には、大きなショックを受けるほどの顔つきだった、とか???(笑)

女性は、老いても声質はあまり歳をとらないし、いつも優しかった保母さんが、

ふたを開ければ恐るべき相貌だった・・ メンクイだった私なら、トラウマ一直線だろう。

浮かれ中国人が、世界へばらまいた武漢コロナウィルスだが、意外な方面にも

影響を与えつつあるとか???

 


 

このごろ

イノーからクロツラヘラサギも失せたので、脳内が海へ全面シフトしていくのが判る。

反面、半端でない雨続きで、海もイノーも濁って、竿を出すどころではない情況である。

むしろ、長雨大雨によるストレスで、精神が釣りを求め始めた・・ のかもしれない。

 

日曜に届くとメールにあった グリス しろくま は、土曜に届いた。 んだが・・・

ありゃ゛? なんで封筒で届いたのだ???

まさかの小びん、3,500円もしたのに、コレッポッチか・・ と、しばしショックを愉しむ。

しばらくすると・・ バブルの遺産のリールが復活するのなら、安いもんだと感じだす。

ただ・・・ ドラグワッシャーの劣化があるので、高望みはしていない。

 

まずは、トーナメントX、おつぎは95ステラ・・ 懐かしの おステである。

フェルトはアルコールに浸して一晩おき、油抜きしてからグリスを塗ることにした。

 

96バイオマスターXTのドラグは、手持ちのソフト99・グリススプレーを用いて、

テキト〜に手入れしたのに、滑らかに動作しているのが驚きだ。

 

気づいたんだが

昔のリールは、ドラグが反転してカリカリ音を出す機構が、想像以上に強固に作られ

抵抗を生んでいるような嫌いがあったようだ。 そのクリック感が、トルクの差となって

カッ カッ と手に伝わってくるのである。 今ほど繊細な釣り方ではなかったんだろう。

特にトーナメントXは、基本の部分が昭和の設計を引き継いでいる。

そこへ、バブル時代よろしく、高価なジルコニアなどの素材や、硬いギヤなどを組入れ、

今では常識となったローラーベアリングによる、インフィニットアンチリバース、さらに

ラインローラーに糸ヨレ防止のツイストバスターを搭載して、爆発的にヒットした。

昭和の釣り好きなら、記憶の片隅にあるだろう。

 

分解してみて分かったのは、95ステラと、96バイオマスターでは、ドラグワッシャーの

フェルトの厚みが、ゆうに3倍は違う。 一年で、ドラグの設計思想がガラリ変わった?

そのためか・・ フェルトのクッション性が、適正なドラグテンションを保ってしまうようで、

インチキなグリスでも滑らかに動作するんだろう。

 

マグロならいざ知らず、デカいのが掛かった時は、ドラグの滑らかさなど気にせずとも

ラインと、伸びないフックなら十分な水揚げができていた・・ のは確かだ。

海外では、やたらデカいのが釣れてくるから、ドラグがしっかりしているが、ポン近海は

キロオーバーがホイホイ釣れることはないから、発達しなかったんだろうか。

むしろ、ゲームとしての釣りと、漁獲としての釣りへの思いの違いが決定的だったか。

 

それから20年あまりが過ぎ、PEラインが発達したこと、釣魚が小型化していったことで

コンパクトで繊細なタックルが好まれるようになり、ドラグ性能への要求が増したらしい。

もとより、アジングなどという繊細極まりないジャンルが成立するとは、奇想天外の

域に思えてならない。 無駄に細仕掛けで狙う、エギングがあってこそ・・ の結果だ。

釣り具メーカーも、だいぶご苦労され、市場を開拓されている姿が、今にしてまぶしい。

 

その顛末が、個人的に好ましいかは別として・・・ 結果的に、私の求める道具が、

まんまと手に入る時代になってくれたのである。

 

そもそも私は、細仕掛けでチマチマ釣るなど・・ そげなストレスのたまる釣り方を

好んでなかった。 ツバメコノシロと出逢うまでは。

アレからは、ソフトルアーに鞍替えしたり、細仕掛けや、ドラグゆるゆるになったりと

カナリ変化して・・ ロマン重視から水揚げ重視になったような気がする。

 

島では肉が高価だから、動物タンパク摂取に対する、切実な心もちも絶大でもあり・・・

 

トーナメントXは、憧れだったトーナメントEXの現身(うつしみ)だったから、

渋谷の上州屋で特売だったぶんには、飛びつかなければバチが当たる感じに思えた。

のは、前世紀のことだったようだ。 この青になってからの記録にない。

勢い、替えスプールまで求めてしまっていたのは、とっくに失念していた。

 

今はどうか知らぬが、当時のジルコニア製スプールリングの硬さは心強かった。

回転の滑らかさはイマイチだが、頑丈で申し分ないから、地元の磯で使いたいのだ。

フラッシュブースト入りのシンキングミノーのリップを調整して、アクションを小さめに、

深く潜らなくしておいて・・ 浅場をゆっくり広く引くのに相応しい。

 

とはいえ

薄っぺらなドラグワッシャーに対する、しろくまの効果は微妙で、不安は絶えぬまま。

ギシギシだったドラグは劇的に改善し、そこそこ使えそうに滑らさを得たものの・・・

滑り出しにまだ、クッと引っかかりがある。 ま゛〜PE2号以上のドラグテンションなら

問題なくイケルと思うんだが、なぜかドラグ以上にココロが引っかかるのである。

 

魚が掛かってから心配すれば済む話なんだけどなぁ。(笑)

95ステラについても同じで、ドラグにもココロにも引っかかりが残っている。

 

もしかするとフィッシングMソウルが覚醒することで、ギシギシドラグで釣るのこそが

嬉しうなるクセがついてしまいかねない気がしないでもない。(笑)

ドラグ性能をカバーする技前を習得したい・・ などと無駄なコトを願う未来の私・・・

 

 

ところで

梅雨のスキを狙って、BTことイノーのオニヒラアジも狙う。

スキと謂っても一定の雨止みがないと、水潮と濁りで釣りにならず、存外シビアよ。

ナス型オモリ3号、島のニシムタ産エコギアは少しカット、ハリスは5号フロロを用意。

 

オモリは、久々に訪れた地元の釣具店「つり健」で、今どき一個売りされていた。

これぞ、昭和より営まれし釣具店の鏡だ! 久しく釣具店に感動を覚えてしまった。

 

で・・

興味を示すし、足元まで寄ってきて、ぐるぐる泳いだが、結局のところは見切られた。

太いのがダメなのか、フロロ独特のクセがついたのがマズかったのか知れぬが、

つぎは懐かしのフロロナイロンで試そうと思う。 BBXテクニウムに巻いたヤツだ。

今はカーボナイロンと謂うらしいが、比重についても試したいし。 

 

おもり3号は飛距離と着水音の小ささはメリットながら、長竿では引きおもりが強すぎ、

2号に落とすまえに、本来の?ショートロッドで試してから判断。

糸とルアー双方を試すのは判り辛いから、とりあえずエコギアは前のに戻しとこう。

 

そんくらいパパッと試せばよかろ? と思ったろうが、このあと雨になり・・・・ 降り続き

 

せっかくの投資を回収するのは、いつになるのやら。

テンジクアジさえ釣れれば、一発逆転だけどなぁ・・ アレはトンヤが卸さんよなぁ・・・


ではまた