ついてない日 ついてる日

 


 

しがらむ世

 

阿蘇山が噴火した。

熊本の地震があったことから予想はつきそうだが、意外?ととらえられている。

あの地震を起こす変動が起こったあと、満を持して噴火したのだから、

降灰程度で済むとは考えづらい。

火山性だからといって、富士山に波及するハズはないが、富士山もそろそろか。

 

ハリケーン・マシューはカテゴリー4だが、台風18号・チャバの方が気圧が低かった。

チャバもカテゴリー4だ。 台風がカテゴリー5レベルになることは「今のところ」ない。

国内の方が、治水や建築基準がしっかりしている・・・ということか?

 

TPPは戦略的貿易協定だが、なぜかアソ〜さんは自由貿易と解釈しているらしい。

こりゃ、ボケにもホドががるが・・・FTAと区別できとらんのじゃないのか???(笑)

あるいは、原子力行政よろしく、情報操作で国民を謀っているのかもしれぬが、

もう少し頭のよさそうな発言をすべきだろう。

自慰眠党は背理法で選ばれた圧倒的人気?の政党だから、どうも油断が目立つ。

 

半島のミツボシは、着々と製品を起爆可能にしているらしい。

銀河帳七型のつぎは、洗濯機が爆発した。 洗濯機とは、奇想天外である。

北へ売りつけて、内部から破壊しようとでもいうのだろうか?

 


 

島は、意外に不便が多い。

離島だから・・・ではなく、気候が・・・だ。

奄美大島周辺は、夏場の日照時間がもっとも短い地域だ。

高湿度で室内に保管してある衣類など布のたぐいが、放置時間が長いとすべてカビる。

ハンカチ、ウェス、きんちゃく袋など、ことごとく。

畳は内側からカビだらけで、室内は換気しないとカビ臭に満たされる。

おそらく、年中喉に痰が絡んでいるのは、カビから来るアレルギー反応だと思う。

 

もっと身近でヤになるのが、ツマミ関係だ。

味付け海苔が、絶望的に食べづらい土地柄なのは我慢できるが・・・

味付けでない海苔にしても、1分も経たぬうちにヘナヘナしてしまう。

チョコは溶けるは、柿の種はネチャっとひっついてしまい、夏場はいただけない。

 

内地にない、こうしたストレスを感じながら生活するのだから・・・

何かトクすることがないとやってられん。

 

暑いといっても、高湿度でネバっこいが、気温自体は酷暑ではない。

その状態が梅雨明けから10月まで続くのは、わりと嬉しいはずだった。

環境になじめない神経質な体質だから、その間は夏バテ状態で食欲不振になるし、

このごろは、腹筋が弱ってイビキがかけなくなり、無呼吸で不眠が進んでしまった。

自律神経が失調して、体温が上がらなかったり、ダルくて立ち上がれない日も増えた。

 

そろそろ、どこかへ移住したいなぁ・・・とも思う。

私の観察眼は、そこそこイケルこともわかったし、どこに住んでも発見があるだろう。

ただ・・・ひなびて静かで、アマミノクロウサギ級の珍獣がいる土地柄は、見つからぬ。

それでいて、アマゾンの買い物が送料無料で届いてほしい気満々だ。

 

せっかく暑いのだから、仕事を休んで泳ぐことにした。

このところ体が重く、ろくに動くことができなかったが、その日は気分も天気も好かった。

ヨナマビーチは人工浜だが、なかなか面白い生物がいるから、気に入っている。

ノータリンな連中が、ジェットスキーならモテると勘違いして走り回るのは夏の間だけだ。

台風の後のビーチは、一段と興味深い。 だいぶ波があったらしく砂紋がくっきりだ。

 

働き口も、手に職もない貧民が、チャンに売るために捕り尽くしたと思われた、

大型のナマコが久々に見つかったので撮影しようとしたら・・・

防水の・ペンタックスWG-3が結露で沈黙。

 

もともと

シャッターが重すぎてブレるし、そのためしっかりグリップしようとしたら握るところがなく

指が写り込んでしまったり、センサー型の手ブレ補正だから、ピントの合いが遅いなど・・・

残念テンコ盛りだったから、そのまま泳ぐことに。

 

これまた貧民が捕り尽くしたと思われたクモガイも2つ見つかったし、

濁りが苦手なカスミアジのメッキを見かけたり、短時間ながら、なかなかの成果。

撮影に興じないぶん、探索に集中できているのだろう。

 

他方で、カメラは結露しつづけ、せっかくの現物の成果が、カメラがコツンと当たって

壊れてしまったり、全く無思慮というか、ついてない日である。

 

一応、布団用のシリカゲルで除湿してあったはずが・・・むしろ加湿したのでは?

と思われるほどの盛大な結露になった。

こりゃ〜、復活はムリそうである。 これで遺恨は尽きて、別のカメラを用いられる。(笑)

このカメラは、純粋にオモリとして任務に就くことができる。

 

ブンブクチャガマの殻は、あまり見つからない。

高速移動するウニということだが、何しろ殻の穴が二カ所にあることからしても、

直進性能に優れたウニであることがわかる。

ちなみに手前の角ばったところが、お尻の下あたりになり、穴はずっと上にある。

 

しかし、当初は左ポケットに入れるはずが、なぜか右ポケットに入れ、

水から上がったときに、右手首にぶら下げているカメラがジャストミートし割れた。

ほとほと、自分のバカさが悔しくて仕方ない。

 

ユルい生活をすれば、ユルい思考になるのは仕方ないが・・・イラッとすることが増えた。

想像力が、明らかに鈍くなっているからだ。

 

おそらく

青の読者の御方々も、カスタードでダジャレを加速できる・・・といった設定が、

このごろ新たに登場しないから、ずいぶん退屈されていることだろう。

 

歳をとると、夢が失われるのは仕方ないことだが、夢の手前にある目標ならば、

チマチマ実現できてしまうことにも原因があるかもしれない。

夢はないけれど・・・小さな目標を実現しては満足してしまう・・・とても小さな生活。

 

このごろ

役場では変わったアンケートがある。

まわりに、夢を叶えた人がいるか?というものだ。

夢を語り合える人間関係の問題とか、ツッコミどころ満載ながら・・・夢ってなんだ???

イスラム教を活用して、ハーレム帝国を建国したい・・・とか、そういうレベルか?

それとも、道路に闘牛のクソが落ちていない、キレイな徳之島を目指すとか?

 

夢はたいてい遠くにありて追うイメージだから・・・コダワリDNAを残したい・・・かな。(笑)

 

目指す目標が明確で、夢がデカいほど、ニンゲンは頑張れる。

んが・・・私には、今のところ精神力が戻りそうにない。

だから、希望だけは失わず、昨日より今日の自分が1ミリでも進むよう願い続けている。

とはいえ、老いが進歩の速度に迫りつつある気がしないでもない。

 


 

金曜は、11時に歯医者へ行かねばならなかった。

これまでの手はずならば、土台を構築するはずが、なぜか銀歯が出来ていた。

私が述べるような、歯根のどこかに穴が開いていて、注入したジェル状薬品が漏れている・・・

という事実を、よほど早急にフタしてしまいたかったように見える。

私がその事実を述べたとき、歯科医は前例がないと言いながら、かなり焦っていた。

やれやれ、彼が田舎医者で、へっぽこな技前しか有さぬ存在であって欲しくないが。

 

成りたかった憧れの存在になる、というのは殊の外むつかしいのかもしれないなぁ。

たぶん、この歯科医は過去に目指したかもしれないが・・・今は眼中にない。

 

11時からの診療で、すぐに施術してもらえたから、比較的スムーズに終わった。

といっても、ナースさん?が歯の固定を終えて、もういいですよ〜と言ったとき、

噛み合わせに微妙な違和感があったから、再調整をお願いした。

 

すると・・・ナースは急に、接着剤のはみだしをチェックして、削りだした・・・

これはナンだ? イナカモンで済むのか?? 島人は一事が万事テゲテゲ三昧か???

もっと自分に自信をもって仕事をしてほしいものだが、手抜き精神が常識化している。

 

これで治療が終わった気がしなかった。 蓋された奥歯は不安定なままだ。

時折、こめかみのあたりが頭痛のように痛むし、強く噛みしめると、きしむように痛い。

ここの歯科医は、おそらく歯が一生ものだと思って治療していない。

壊れたら、また修理すればいい・・・くらいな意識に感じられた。

 

 

11時半に近く、歯科医を出た。

仕事に戻るには遅いが、家に戻って昼食をこさえるには早い気がする。

その日は中潮のつぎの小潮の初日。

まだ、ぎりぎりイノーにチヌが入る潮位がある。

チヌシーズンではないが、とりあえずノコリギガザミをチェックしに運動公園へ。

 

帽子を被きサングラスをかけ、タモを携えてイノーを眺める。

狙い目、左にあるトリトリデッキ下をチェックする前に一応右も・・・と思ったら、

すぐに歩いているオスを見つけた。 岸から1.5mくらい離れているが射程内。

 

ガセをタモ入れするのは、いささか技が必要である。

もともと、水圧に対抗できるシナリの少ない玉の柄が必須だから、

ハイエンドの玉の柄への投資の方が重要かもしれない。(笑)

 

水深の見定めが肝要で、タモの操作で水圧を受けにくい浅めでありながら、

ガセがまだ、巣穴を掘り始めない頃合いを見定める。

ノコリギガザミもワタリガニ、ヒレ足を櫓のように漕ぐとそれなりにスピードが出る。

移入された、外来種のメヒルギが無駄に繁茂していると、タモが扱いにくい。

カニはとても目がいいので、タモを伸ばし、姿を潜めながらチャンスを待つしかない。

メヒルギの少ないところまで待ったところで、タモをカニの沖側へ入れる。

カニの逃走経路を予測して、暴れて濁った水中の先へタモをまわす・・・

オスだから、正面にタモを見ると身構えるから、それで潮が澄む時間を稼いで、

次第に手前へ追い込んで・・・よう壁とタモをピタリと合わせて、しばし待つだけ。

ハサミも含め、さほど大きくはないのに、なぜか重量感のあるガセだ。

きょうは、ツキがあるらしい。

  

歩きまわるオスは脱皮とは無縁で健全だから、身が詰まっている。

大きくて、美味そうな個体だけを選って捕獲できる愉しみがある。

それはそうなのだが・・・仕事に戻らずにガセを捕りにいくなど、ユル〜いなぁ。(笑)

南国生活に適した精神構造になっているらしい。

 

昼休みの間に、シゴ=下ごしらえできるのは、ベストのタイミングだ。

ガセは塩分も含めて濃い。

下茹でしてから分解し、超薄味の味噌汁に炊いておけば、夕には濃いカニ汁になる。

にしても太い。 甲幅が16センチと中の上程度ながら、ボウルに納まってくれない。

甲羅の厚みや、足の太さや長さが微妙に違う。

 

茹でてから計量。

こうして見ると、甲羅のふくらみが大きく、ヒレ足の付け根の尻?の幅が広い。

960グラムオーバーは、歴代?2位。

ハサミはそこそこだから、思った以上に体が太い。

 

分解の愉しみは、ハサミの付け根のところ。 下茹では半生である。

カニは自切する以外は肉がついたり、体液が漏れてしまう。

画像では小さいが。身は4センチくらいある。

今回は油断して、グラグラ煮てしまったのでミソが殻の内側に散っていた。

ミソがちょびっとついた状態ではないけれど・・・ん゛まいっ!

無論、足をもぐときは、鍋の上でないとミソを逃がしてしまう。

 

煮立ちそうになったら、わずかに麦味噌を溶いて、ひと煮立ち。

これで夕餉の刻限を待つばかり。

 

午後の仕事へ向かう。

役場の上空あたりに、鳥が群れている。 見慣れぬ光景だ。

猛禽のサシバ。

ガセを調理していなければ、遭遇できなかったタイミング。

 

鳥好きの間では、朝に鹿児島の佐多岬あたりを大群で通過するので有名。

だが、八重山へ向かうルートが、よくわかっていなかった。

役場周辺の上昇気流をつかんで、スイスイ高度を上げていく。

特に猛禽の渡りは消耗の少ない滑空がメインだから、島伝いに移動する必要がない。

日中の上昇気流を伝うように、沖縄島北部のやんばるを目指すのだろう。

やんばるから八重山や台湾までは、もうひと飛びで到達できる。

 

ひとしきり撮影して、役場へ。

仕事をしながら、合間に役場上空を確認でき、なんとも恵まれた午後であった。

おそらく、こうしてサシバの大群を確認できるのは、とても稀なことだろう。

やっぱり、ツイている!

 

午後は、ガセとサシバのことで頭がいっぱいだ。(笑)

夕、金曜恒例の掃除を終え、今月から毎日コツコツつけるようにした日報を入力、

Aコープでワンカップの一番いいやつを求めて家路へ。

 

まずは、冷めて食べやすくなったハサミから。

そこそこ溶けているようで、身が小さめだ。

満たされていた汁は、味噌汁へ還元しておくことも地味に大切である。

あらかじめ鍋のところで関節をボキッと折るか、開いている足の付け根から

箸を突っ込んで空気を入れ、汁を出させてやると、鍋に戻しやすい。

今回は叩き割るのに、キッチンタオルとバールを利用した。

 

タウリンたっぷり、酒飲みには抜群のご馳走である。

カニは手が汁だらけになるから、このあとの撮影は割愛させてもらった。(笑)

 

さて

幾度か記したので存知と思うが、やはり汁で炊くうどんが愉しみである。

今回はミソを逃がさず、大量に汁ができたので、あさっての朝?まで続いた。

ニンニクパウダー、チューブしょうが、一味、ネギを汁に加え、

太い讃岐うどんを早めに茹で上げ、水でしめてから、汁で長めに炊いてみた。

食べるときに、金ゴマとサンショウをかけて・・・

 

スッキリとしながら、深いコク・・・これまたこれまでにない味わい。

長めに煮込むのも悪くない。

 

毎回、カニの味は違う。

 

かなり美味いのだが・・・やっぱり、しばらく食べたいと思えない。

ヤギのように生気が強いのか、カニ臭がキツイからか、しばらくは見たくない。(笑)

そういえば、カニ飯にするハズだったのをスッカリ忘れていたなぁ、でもガセは汁に限る。

カニ臭い飯よりも、カニ臭い汁と飯の方が、おそらく美味い。

だが、冷めたガセのカニ飯を、さらに焼きおにぎりにするという野望も、捨てがたいが。

 

新鮮なクルマエビのエビフリャーとイセエビの刺身以外は、さして好きでもなかったが

結構ハマっている。 なんというか・・・食べるまでのプロセスも面白いからだろうか。

泥臭いはずのノコギリガザミをバッチリ調理して、美味さを引き出す痛快さは、

釣魚とは違う満足感がある。

 

んま゛〜、ただの高級食材だから・・・かもしれん。 今回のはざっと4500円以上だし。

日当の半額よりも、よっぽど高額であった。

 

ともかくも

タイミングよく観たり捕ったりできること・・・それが不便との理想的なトレードオフ。


ではまた