ニッポン人、心の山

富士山


ニッポンの山の代名詞

フジサンの見える土地に住んでいる。

 

実は横浜に住んでいると、いろんなタイミングで

フジサンが見られるのだ。

 

関西に住んでいたころは東京出張の際に

新幹線で左端の席だと嬉しかったもんだ。

 

通勤、ドライブ、釣り、帰省などなど

天気がよいときはいつもかなたを探してみる。

どっしりと空にそびえる姿を見ると

なぜか元気が出るというか

不思議と気分がよくなる薬というか

ビールというか、爽やかな風のようというか

心にすがすがしさと力強さと幸せ感が同時にやってくるのである。

 

壮大な自然のドラマと共にある山。

前の職場で、怪しい夕立が迫り、暗雲垂れ込めたとき

ふと見たら雨雲の向こうにたたずんでいた。

職場からふと生まれ故郷方面の西日本方面を見る。

望郷の心を胸に夕日を眺めるとフジ、これが横浜。

 

滅多に行かないのだが

湘南の稲村ヶ崎というところへ行ったときは

江ノ島を臨む、相模湾の向こうあった。

トンボも元気だ。

 

実はフライトも楽しみだ。

飛行機を予約するときは必ず窓際を希望。

地図でしか見たことのなかった地形の上にフジサンがあるのだ!

駿河湾って地図のとおりだっ!フジサンってでかいんだ!!

 

5月のフジサンは雪の残り具合が渋くていいなあ。

飛行機からフジサンを望めるというのはめずらしい。

実のところ、天候次第といったところだろうし

普通だと、沖縄航路は伊豆大島上空を通過して太平洋上を飛ぶから

こんな近いところを飛ぶことはないのでは?

なんで、伊豆半島を横断する航空路があったのか、よくわからん。

 

冬場、地上では晴れていても、フジサンはブリザードみたいだ。

箱根付近のサービスエリアから見ると、晴れ渡る日でも

こんな具合であった。

帰省の行き帰りにもチェックは欠かせない。

 

冬の大島から見ると

海の向こうに雪のフジサンが見える。

海の向こうに見える場所はそうはない。

冬至の前後、日が短い時分

伊豆大島の西側で釣りをする時、朝焼けに染まるフジが美しい。

そりゃもう美しいので、釣りを忘れて撮影してしまう・・・

 

夜が明けてから釣りをする時にもフジサンは健在。

この壮大な景色を見ながら釣りをできるんだから

大島は地球上でも屈指のフィッシングポイントだろう。

 

海ごしに見えるポイントとして著名なのが

由比(ゆい)である。

季節ともなれば、桜海老で有名なお土地柄。

かき揚げそばも丼も美味い。

伊勢に帰省して、横浜へ戻ってくるとき

この風景を見られると、とても幸せな心持ちになる。

青い駿河湾、雪を頂くフジ、冬の東名高速には

欠かせない大風景だ。

トンネルを抜け開けた青空の向こうに富士が見えたときの感動は

疲れをすーっと忘れさせてくれる。

 

海を臨むフジといえば、船の上も欠かせない。

浦賀水道から眺める夕暮れのフジもまた

いとおかしである。

西の空を染める夕暮れにたたずむ富士山は

ずいぶん昔に見た富士山のようにも見え

記憶の向こう側に待っていた山のようでもある。

  

 

釣りに行ったときつい富士山の方向を確かめてみる。

伊勢に帰っても、そうである。

富士山が生活の中にあり

心の中にある。

僕らの富士山はあと何年この姿だろうか。

地球の歴史から見れば富士の姿もうたかたなんだろうなぁ。


ではまた