台風日和の連休三昧

 


朝、最近早起きである。

おおむね5時過ぎにはおきだしてきて、静かに音楽をかけて

朝の鳥の声といっしょに聞きながら、釣具の手入れとか

カメラの調整とか、撮影した写真の整理なんかをする。

 

遠征準備も7割は完了していた。

 

あとはパッキングだけの状態だったが、文字通り降ってわいたように

台風が南方海上に現れている。 

台風は八重山方面に向かっているようなので

本来ならば、直接徳之島に影響はない。

 

かと思ったが、遠いはずなのに前日とは打って変わって

天気に傘マーク、海は3mの波。

撮影も、釣りも逆風、加えて仕事も増えて、連休は削れた。

 

Oちゃん、いつも泊めてもらう山海荘の奥さんに連絡を入れて

夏休みに行きっぱなしということにした。

本当は伊勢の実家に帰って親孝行しておくはずだったが

長男失格である。

 

どうも、独りが長いと、家に帰って家族と生活する事が

拘束されているように感じてしまう悪い癖があるように思う。

 

そんなことはさておき

せっかくの連休なのである。

 

前半は渡良瀬、後半は鹿島港へ釣りに行ってきた。

むろん、愛車のパッソ改を駆るためでもある。

 

渡良瀬はさっぱりであった。

すでにひなの食料集めに奔走する親達は茂みの中、

もうすでに高台でテリトリーを主張する姿はわずかである。

人間で言えば、晩婚一筋の叫びといったところか・・・人事とは思えぬ。

(分かるぞ、俺も同じ気持ちぞ、頑張ろうな・・・)

 

で、釣りに力が入った。

 

入念に、いや有効かどうかも分からぬのに

無闇に男前な仕掛けをつくり、挑む事にしていた。

「男前の仕掛け」とは一本ばりである。

通常ルアーの場合イカリ型の三本ばりを使うが

一般には魚がかかったあとで外れやすいとも言われる。

 

いままで、コダワリの友人からもススメられていたのだが

どうも面倒で作っていなかった。

出かけるギリギリまで夜なべ仕事で無心に作るのが

みょうに気持ちいい。

やっぱりモノを作ることが大好きな人間であると、シミジミ思いつつ

口元も、ちとニヤニヤしていた気がする。

 

小さなハリにケブラー繊維の輪を結びつけて、あるいは直接その輪を

ルアーのアイ(ルアーの針をつける針金のループのところ)にくぐらせて

作るのだが、これがフライタイイングこと毛ばり作りとは訳が違う。

とてもバイスといって、ハリを固定して作業が出来ないので

左手でルアーとハリの根元と固定しようとするケブラー繊維をいっきに握り

慎重にスレッド(ケブラーをハリに固定する糸)を巻いていく。

これは結構骨が折れるが、これがまた、

やり方をマスターした瞬間、ニヤけてしまう・・・・

もちろん、こんな破天荒なやり方にマニュアルもないし前例もなかろう。

 

一番上のシレシレ君・・・・?だったか、妙な名前のルアーだが

そいつに直付けフックが完成している。

もちろん、あと何本も直付けしたのを作ってある。

ちなみに、その下のはシングルフックに交換しただけ。

理由は簡単、静かにひたひたと釣るには金属を減らして接合し

中ほどにある、水面を騒がせるものには、とうぜん気にしないから

金属を介して接続している。

男前だからといって、使い分けは必要であり

ここんとこが男前に必要な美学とです。

(てゆーか出発までに作るの間に合わなくて焦ってたし・・・)

 

結果はなんと・・・上の写真にチラと写っているやつで釣れただけ。

このルアーは鼻から男前で、一本ばりしか付いてなかった。

初版のころはトリプルフックだったんだけど、今は一本になっていた。

さすが男前・・・

アジってルアーでホントに釣れるんだ・・・

翼の折れたカモメが困っていたので、あげれば良かったなあ、

海に逃がしてから気づいたのだが。

 

ヒラマサを釣りに行ったのだが、同業者も含め、本日の竿頭は

このアジを釣った長男の様であった・・・

宝くじみたいな釣りなんだろうなあ、鹿島港のヒラマサ釣りは。

こんなところで、ヒラマサが釣れるなんて信じられん。

ヒラマサといえば、磯!船!という感じだが・・・

港の中にある穏やか過ぎる浜。

 

さて、夜っぴいてはるばるやってきたので

帰りは木陰でユックリ寝て帰るとしよう。

 

実は、セリカよりずっと広い。

しかもフルフラットシートなどにはならないが

リアシートを足元に落とし込み、後ろのシートが広くなる。

ここにゴロンと横になり、エアコンを効かせて特製の枕に

あたまをもたげたら、もう眠りが訪れてくる。

不思議だ、これまでいろんな車で寝てきたが

体も伸ばさず、これほどすんなり眠れるなんて、不思議な車だ・・・

多分、本当に水平なスペースになるからかもしれない。

滑り落ちる落ちる心配もないし、ただ足が伸びないだけだから

2時間くらいはすぐ眠れてしまうし、不思議とどこも痛くならない。

 

まったく、不思議なシャコタンであった。

快眠を起こしてくれたのは、いつもはうるさいカーナビ。

「そろそろ二時間です、休憩にしませんか?」

・・・・・ん?

あ・・・・・・嫌味かそれ・・・・・

 

快眠シャコタンとの旅、しばらくたのしく続きそうである。

じゃ次の週末も・・・


ではまた