アメリカ巡業中
 


まあおそらく社費で海外にいける機会は、もうこれが最後かもしれぬ。
何しろ、関係している事業場では海外の仕事は滅多にない。 
今回の出張が伸びてくれたのは、すさまじく忙しい反面
ちょっぴりうれしい。

だが、仕事がファストフード関係ということもあって
一日二食がファストフードという日も珍しくない。

このアトランタのバーガー&ドッグのバーシティはでかいことで有名だそうだが
巨大な街をみてきたせいか、いまいち大きく感じない。
ともあれ、いちいち食い物も飲み物もデカイのは聞いていたが
まわりで普通に食べているのが、子供からお年寄りまでと
これがアッタリマエなのが笑えない。
こんな国、変だぞ。
しかもそろいもそろってデブである。
まことにデブである。
心底、心身ともにデブである。
デブ用の服が普通に売れるお土地柄である。

にしても、毎日ミーティングと移動。
午前〜午後にかけてミーティングして
だだっぴろい道をレンタカーで走り、空港へ行き毎回めんどうなチェックインをして
セキュリティチェックをしてフライト。
またレンタカーで宿へ入って、ちょっとだけ面倒なチェックインをして
社用の大荷物のせいで、着替えがないから、毎日洗濯してから寝る。
朝は出発二時間前に起きて、アイロンをかけたり、着替えを圧縮袋に入れて
圧縮したりする。

朝飯は案外いい加減で、さすがタダだけのことはあり
たいがい卵メニュー以外は朝らしい食事にはならぬ。
シカゴの小さな宿は、ご飯があり、なぜかお茶漬けの素と
お味噌汁の素があって、わりあい朝から食べられる。
でも、おかずは味のないスクランブルエッグとフルーツとカッテージチーズだ。
ご飯食はベーグルよりはずっと食べガイがあり、消化もよろしい。

ましかしアメリカも初めてなら
こんなに毎日フライトするのも初めて。

シカゴ〜シラキューズ(NY州の古都だそうだ)〜アトランタ
〜オーランド(フロリダ、ディズニーのあるところ)〜シカゴ戻り
〜LA〜フェニックス、ヒューストン〜シカゴ戻り〜帰国

これが観光旅行なら、ちょっとしたもんだ。

これが出張なんだから、かなりなもんだ。

英語が使えないんだから、どうしたもんだ。

ヒラスズキシーズンが流れて、時差ぼけが残って困ったもんだ。

外人も、これだけ囲まれつづけると慣れてしまうもんだ。

 
観光だったらどれだけ面白かろうか。

観光なんぞ来た日の半日くらい。
しかもシカゴもそうだが、これまでほぼ全日程雨続き。

シアーズタワー、なんだか昔、小学校のころ高さだけで有名だった
ビルの名をうっすら思い出す。
夕景は曇っていて、やっぱり高さだけだな、このビルは。

それに、案外ハイウェーを走るのはつまらない。
高架でもないし、平原だから全く見通しが利かない。
景色はほんの数百メートルしか見えぬので、とても退屈だ。
唯一ダウンタウン周辺を走ると景色が変わる。

 
自然が大きいせいか、生物もまばらにしか居ない。
鳥もほとんど見かけない。
南国オーランドでようやく鵜とかリスとか大き目のヒヨドリみたいなのとか
見られたが、シカゴではカナダガンどまりだった。
あとはハトくらい。

退屈なドライブの多く移動だらけの巡業だが、生活もしい。
ホテルにチェックインして食事を済ませたらだいたい夜半に近い。
巡業用品が多く着替えがあまりもっていけなかったので
毎日洗濯しないと足りない。
特に、靴下など、一足?というか左足二足分・・・

だがまあ、お湯は出るし、漬けおき洗いすればよく落ちる。
すすぎなどバスタブにお湯をはって、しっかりすすげるぞ!
働いた後の洗濯が、案外また格別だったりして。
(襟元よごれもしっかり落ちる!)

てな、毎日を過ごしつつ
帰国は23日夕方なのだそうである。
どうせ言葉も分からないし、案外気軽な巡業だが
とりあえず、人生の本末転倒、人生最高の魚、ヒラスズキシーズンを
棒に振っただけの何かを得て帰らねばならぬ。

週末は、わがままを言って、釣具店にいってもらうとするか。



ではまた