ちょっとした夢 風のごとく

 


小さな夢は

いつかなうか分からない。

 

もうかなっているのに

気付かないこともある。

 

かなえたくてかなえたくて

追いかけ続けて生きてきたのに

通り過ぎてしまったことがある。

 

そんな近くに

いきなり

夢がやってきてくれているとは

思えないことがある。

 

夢は心の中で

遠いものにしてあるからだ。

 

でも

そんな簡単に通り過ぎてしまうものが夢なのか?

そんな程度のものなのか?

疑問もわいてくる。

 

海のルアー釣りをはじめたのは

身近な海でスズキを釣り続ければ

いつかきっと日本記録のスズキにであえるだろう

小さなサラリーマン人生でも

鮮やかな日の光が当たるような

満足感溢れる瞬間がやってくるに違いない

と信じていたからだ。

 

やがて、スズキ釣りから磯のルアー釣り

そして南国の磯ルアー釣りをするようになった。

 

数年前

南大東で大きな魚に挑戦し

魚に引きずられて磯から落ちた後

小笠原へ行った。

 

そこへは、弱めの竿、細い糸をもって行って

気弱な釣りをしていたのだ。

そこへ大きな魚がかかってしまい

しかも

なぜか割合簡単に上がってきた。

 

当時

釣りの厳しさをわかりかけてきたころで

日本記録などというものは

もはやサラリーマンがどうこうできるものではない

そう思っていたから

自慢話のネタくらいにしか思っていなかった。

 

先日

忘れかけた日本記録を

もういちど目指そうかなと思った時に

ちょっと気になって日本記録を調べてみた。

すると、僕の釣った魚より小さいではないか・・・

今さらどうなるものではないが

かなり残念無念でヤケザケしてしまった。

あとの祭りというやつである。

 

人生最大級の失敗といってもいいかもしれぬ。

所詮釣りは運だが、こうもあっさり?

よりによって、大きな魚はコリゴリと思った直後。

タイミングが悪かったのかもしれない。

 

日本記録に手が届いていたのに逃してしまった。

いや、気づかずに食べてしまった。

 

釣りの記録というのは

魚種と糸の強さごとに設定されていて

それはもうこまごまと存在しており

記録をもっているから、釣りの世界で有名人

というわけにはいかないことも分かった。

 

夢とは

もう少し

次元の高いところに作っておかなければ

見過ごしてしまうような気がする。

 

絶対見過ごさないような

太平洋のただなかに屹立する巨岩のごとき

孤高の夢を作っておかなければ

男として

きっと駄目なんだ。

 

急いで作らねばならないが

釣りはやっぱり記録なのだろうか・・・

釣り以外にはさほど夢を持てそうにないのだが

ほかを当たるべきか?

かみさんを釣るというのも人生最大級の任務だが・・・

どうも夢として描けないのはなぜだろうか。

 

それとも

夢を語るにはまだまだ人生が浅いのだろうか。

 

ともあれ

次の釣りをしようと、新たな竿も買ってきた。

ルアーも、なぜか安売りの糸も買ってきた。

 

やっぱり夢は釣りに限る。

一応、夢として

こんどこそ日本記録というのを狙ってみるか。

 

どうでもいいが

頭の中は釣りばかりになってきたなあ。

 


ではまた