ヌル好きの、カラダ大切スープ

 


アチコチ釣りに行くのだが、なぜか釣りを増やすほど日ごろ忙しい。

その上、胃腸の具合もよろしくないため、唇が切れたりして

荒れ狂った内臓の叫びを聞くこともシバシバだ。

 

勘違している向きもあるかもしれないが

仕事だとか人生の余裕があるから、釣りに行くのではない。

人生の先が知れていると思うから、今、釣りに行っておくのだ。

昔からそうだが、長男はいつ死んでも後悔しない生き方が基本だ。

  

仕事と人生をはかりにかけるなんぞ、人生を軽んじている事に他ならない。

人生より重い仕事があるわけが無い。 

 

死ぬまでに達成しておきたいことがあったら

それが今やらなければ実現できないとしたら

いま絶対にやっておくべきであるから、釣りに行くのだ。

だらだら、年齢だけを重ねる生き方は、もうコリゴリである。

 

さて

そんなこんなで体調を崩した時

どうにも体が欲しがるものは、肉類ではない。

なぜか青々とした野菜や、ヌルヌルした食品であった。

 

人の体は、自然と体調を整えるものを欲しがるという。

 

ただし、それは好き嫌いを超えて食を楽しむものにのみ

味わえる幸福かもしれない。

においがどうとか、噂では美味しくないといった

全く自分のカラダのことを抜きにして食を判断する向きには

おそらくこういう現象は起きないはずだ。

 

このスープは、残業が続いて、アイデアも出なくなり

心底疲れきったとき、ふと食べたくなった素材で作った

ヌル系スープである。

ベースはモロヘイヤスープで

オクラとナメコが加勢しており、そこへネギが香りを添えている。

ぽかぽか温まるし、薄味にしておけばいくらでも食べられる。

 

●作り方(インスタントバージョン)

 ▼鶏肉を細かく切って、ダシをとりながら煮る

  ネギの青い部分が合ったら一緒に入れると臭いが消せる

 ※さらにインスタントを目指すならこの段階も飛ばす

 ▼スープ(水)に斜めに切ったネギとナメコを入れて一煮立ち

 

 ▼斜めに切ったオクラ、細かく刻んだモロヘイヤ

  コショウとガーリックパウダー少々を入れさらに一煮立ち

  好みによって一味や唐辛子を入れると、ホカホカ度アップ

 ※鶏肉を入れなかった場合は、ここでコンソメの素等を加える

 

 ▼塩としょうゆ(隠し味)で味を調え、とき卵を入れてできあがり

 ※鶏肉を使う場合は卵がない方がすっきりした味に仕上がる。

 ※鶏肉を使わず、卵も使わない場合は、バターを加えると

  これまた一味違うスープになるので、インスタントついでに

  お試しアレ。(手軽なので、結構好きな作り方である)

 

・・・・・・・・・マメ知識?煮物の塩分について・・・・・・・・・

 スープの味の塩気を最期に整えるのはナゼか???

 時間がたつとスープの具の水分全てと塩分が馴染んでしまう

 そうすると全体として薄味になってしまうのだが

 直前に味付けすれば、シッカリした味なのに、塩分は少なめですむ。

 馴染んで美味しくなる料理は、少々大目の塩分を必要とするわけだ。

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とにかく煮過ぎないことがポイントであるが

タイミングはオクラのコリコリ感がしんなりするくらいで

火を止めるとバッチリ。

 

モロヘイヤを刻むのに時間がかかる程度で

あとはチットモ時間がかからないスーパー栄養系スープである。

カロチン、食物繊維もたっぷり。

唐辛子のカプサイシンが、カラダを細胞から温めてくれるのだ。

 

調子に乗って、納豆を入れたりすると、大惨事になるので

気をつけるべし。

料理はしゃれではなく、イメージが大切だ。

イメージに苦しむものは、自分だけコッソリためそう。

家族や仲間を巻き添えにしたり人柱にするのは

人の道を外れてしまうぞ。

 

ヌル系食材としては

他にシャキシャキしながらヌルッとした空芯菜あエノキダケ

山芋類などを小さめに刻んで入れてもよさそう。

サトイモ、刻んだ昆布、モズクなんてのや

究極ヌル食材、じゅんさいなどがあるが、これは人柱系だ。

  

本格バージョンのレシピは、モロヘイヤスープの作り方を

しっかりご自分で調べられ、研究することをオススメする。

ヌルのあるスープは冷めないのも特長。

冬場のスープには、オクラを加えると色合いとともに冷めにくくなる。

 

ま、疲れたときほど、ゆっくりと心を休めるために

料理でもしてみる、これが安らぎにターボを効かせる働きをする。

そしておなかが安らいだ時、カラダが安らいでくれるのだ。

ゆったりするのはまず心から、そしてカラダが休むのだ。


ではまた