骨無きことは

 


長男は、もうずいぶんヤモメが長い。

そして、自炊歴も長い。

最近、職場が遠くなったことに加えて

まだ仕事場に体が馴染んでいないのか、歳なのか・・・。

ロクに料理も作れないし、食欲もイマイチになってきてる。

特に肉類には手をつけようと思わなくなってしまった。

人間とは自然と健康方向に向きを変えるものだ。

 

そうしたら

ふと週末の買出しの時、不思議なものを発見した。

骨無しの魚の冷凍食品だった。

 

酒を止めてから、甘いモノが好きになり

ついつい手を伸ばしたのが

これ・・・

 

じゃなくて

 

骨抜きカラスガレイというものであった。

ともかく、長持ちしていつでも煮物ができるとあって

試しに買ってみることに。

六つ切れ入って¥499(税抜き)とは安い。

(ちなみにこのタイヤキも冷食は五個で198円とお得)

さっそく調べてみると、日本近海、特に北海道方面に

多いらしかったが、今はメッキリ希少種で

アラスカなどから輸入しているという

チョット寂しいエピソードのあるお魚であった。

スゴイのは、カレイにしては1mにも成長するし

食べてみると結構美味いのである。

カレイとヒラメの違いは微妙だが分類学的に見ると

結構違うらしいが、解説文を見て写真を見比べても

長男ですら、一向分からないくらいのものだ。

大型のカレイはヒラメ同様に魚食性なので

目のある面が違うだけである。

特にカラスガレイの面白いところは

カレイらしく右側に目があるわけだが

右に乗りきっていない・・・

左側から上ってきて、右面に乗る一歩手前で

止まってしまっており、横っちょに飛び出たというか

縁側と同じならびに止まってしまっている。

水深50〜2000mのやや深海向きのカレイでもある。

(見たい方はwww.google.co.jp

 イメージ検索をかけると剥製の写真がみられるはず)

 

骨が無い・・・ということは何らかの手段で抜くか

切り取るかすると思うが、このカレイの場合は

綺麗に切り取った後で接着されている。

接着剤は多分デンプンなどだと思うが

これを焼くととてつもなくヘンなニオイがする。

けれど、煮るとそうでもない。

しかも、ハチミツを使うと臭み全般がすっ飛んでしまう。

 

本当に全く骨抜きか???と

オッカナビックリ食べてしまったが

ついぞ一本も、かけらすらなかった。

捨ててる部分も多いのか、それとも狂牛病対策で

飼料に混ぜてるのか分からないが、まあいいか。

こういう魚は病気の時の調理やお年寄りにはピッタリで

手間も掛からず、ゴミも出ず、骨も喉に刺さらない。

魚好きとしては、骨をせせるのも楽しみだが

そーいう余裕の無い時や、フリャーにしたときなどは

実にアリガタイ存在である。

 

このシリーズにマダイもあるらしい。

どう言う姿なのか興味深く、尾頭付きなのか

ならばヒレはどうやってつけてあるのか

すぐ外れるのか、結構強いのか

ヒレも食べられる素材なのか

頭も食べられたりして・・・など不思議でいっぱいだ。

 

ともあれ、このカラスガイもいつまで漁獲できるか

微妙なところだ。

骨抜きにされ、不本意な姿になってしまった魚だが

大切に食べてあげようと思っている。

モロイので、鍋は無理だろうが

これで、カゼをひいても、食料に困らなくて済みそうだ。


ではまた