三千院とは全く関係ない、外房は大原をぶらり・・・

夢ぇ〜に迷ぉった♪ チョーナンがぁひとりぃ〜っと♪


かれこれ一月ほど前になるか。

ユルイつりはしたくない・・・

でも、ちょっと行ってみたいと思っていたのが外房。

特に意味は無いのだが、なんだか大原という地名が気になった。

何があるわけでもないが、しかしキッチリと漁港がある。

館山など房総半島の南端あたりに低い磯があり

その他は総じてのっぺりとした浜が続くお土地柄。

おおむね投げ釣りか、黒潮の恩恵でヒラメ、ヒラマサといった船釣り。

この時期はイサキ釣りの船で賑わうらしい。

長男的にはヤナ地形だが、言ったことがないのに嫌うのもヤデあり

しかも、関東界隈ではヒラスズキが釣れるというお土地柄でもある。

そうきくと、断じて行かずにはおられない性分である・・・というのは

今更いうまでもない。

伊豆半島でも釣れるらしいが、そちらは船からも多い。

だが浅い浜に突き刺さるように磯が点在するので船からは釣れない。

この陸からしかやれない・・・つまり人間単体でしか釣りが不可能

というのがトッテモとっても大切なのである。

 

前フリとは別に、どういうわけか、やっぱり大原であった。

 

特急が止まるということ意外別段何もないまちである。

特急が止まる!という勢いとは別に、便自体がごく少ない・・・なんだココは。

(駅が二つに見えるぞ・・・?)

そのワガママ特急駅のショックなのかどうか・・・

180度勘違いして山に向かって歩き始めてしまい

季節がら、いよいよ甲高く鳴き誇るホトトギスと

やかましすぎるほど、道べりで鳴くウグイスの声におののいて

記憶した地図をシミジミ思いかえし、考え直してみた。

 

クルリと向き直り、もと来た道ばかりではつまらないので

漁港へ向かう方面に近いと思われる別の道を

あてずっぽに歩く。

爽やかな風、初夏の強い日差し、海沿いなのに山の鳥の声

横浜にはないスガスガしい風景が肌に触れてくる。

やがて交差点があり、海へ向かう道を選ぶ。

 

一本道のように直進すると、不思議と港であったが

その脇には見慣れない長屋のような蔵がある。

昨年、幕張で食べた美味いサンマを出す店で

教えてもらった地酒のお店の一つだったと思う。

奇遇この上ない。

 

漁港は特に活気あふれる感じでもないが

しっかりとした量感というか漁勘といったものが感じられる

時代にホンロウされないたたずまいがある。

外向きのテトラポット沿いでは釣師爛漫で

どうやらイシモチ(グチ)を釣っているようである。

特別ウマイ!というさかなでもなくて、かまぼこ用の地味な魚だが

千葉では人気のようである。

もちろん、地味であっても上品な白身魚だ。

 

港のそばには2本の細い川があるが

おそらくこの川が育んだ土壌が、集落を生み今の大原があるのだろう。

今はショボクれたサーファーの溜まり場みたいである。

(波間のサーファーは小さくて写らない)

コゲナ波でも、波は波・・・サーファーもヒラスズキを狙う長男同様

波には悩まされているみたいだ。

休日と絶好の波がそろう保証など無いのだが、一度味わうと止められない。

 

細々とした川でも、このあたりでは立派な川。

毎度ご馳走三昧なのか、ボラさんたちがご機嫌であった。

ボラさんたちばかりかな、と油断しているとクロサギやら

波間には小笠原行きの船で見たミズナギドリ(海面を薙ぐように飛ぶから)も

姿を見せており大自然感覚マンマンである。

(拡大!遠い、遠すぎる・・・もそと、ちこー寄れ・・・)

漁港から撤退するとき、そこここにある民宿、旅館のやっている食堂を訪れたが

ちっとも人の気配がなく、開店休業しかも消灯中というところばかりで

結局駅まで戻るしかなかったのは、漁港がシッカリしていただけに悲しい。

 

ここ、大原は「いすみ鉄道」という、謎のレールバス的路線の

終着駅兼始発駅である。二重化駅の正体はココに極まっている。

この駅前の、喫茶店というにはアマリに大衆食堂的な施設で

モツ煮定職を食べ、安いけど量も無いのね・・・という関東の世相を味わい

旅情以上の何かを必要以上に感じつつ

生意気この上ないスズメの食べ物/食欲優先攻撃を

あまんじて旅情とした長男であった。

(足元で、手前?足前?にあるオカキのかけらを狙う)

 

まーしかし、電車こない・・・

人も来ない・・・

季節がら、タダただアジサイは元気・・・

ユッタリとした時間が流れ、ひととき、雑踏の東京駅への道行きを忘れさせてくれ

特急の指定席購入に際して「指定は要らないと思いますよ」と

人情を爆裂させてくれたJRの駅員さんの制止にも旅情を感じつつ

日曜の昼下がりを楽しむ、マッタリ系長男であった。

 

時には竿を持たず

カメラ片手に、ぶらぶらするのもイイモンだ・・・。

 


ではまた