バイオC1、無茶のはてに生まれ変わる!


雨の降らない梅雨に用はない。

雨水で潤わない川には魚が寄らないので、釣りにいく気もおこらない。

横浜に住む身としては食べられる魚を釣ろうと思うと

茨城か、静岡へ遠征しなくてはならない。

暑くてどうしようもなくて、蚊に刺され、あげくに釣れないのでは

やっぱり長男釣師もマジメに釣りにとりくめないのだ。

 

そんなとき

ふと、昨年秋に勢い買ってしまったバイオだが、これが古いパソコン以上に遅い。

もう買い替えたいと思ったほど遅いにもほどがある状態であった。

そんな時、とあるホームページを見たとき、ウィンドウズ2000にすると良い・・・

といった記事を読んだのだ。

今流行りのウインドウズMeは、固まった(フリーズした)時のために

どうも全ての動作を記憶していくらしい。

その記憶がイチイチ全ての動作につきまとい、一つウィンドウを開くたびに

カラカラとハードディスクが回り、なかなかファイルのアイコンが表示されない

という顛末らしかった。

でも、そのゴリヤクに与ったためしはない。

前に使っていて、小笠原遠征後に壊れ、修理した後

今は伊勢のオフクロ様が使っているパソコンは

MMXペンティアム166MHz、このバイオはペンティアムIIIレベルといわれる

トランスメタ社の省電力最新CPU、TM5600、600MHzであった。

つまり、三世代あとの四倍近いスピードのセントラルプロセッシングユニットを

搭載しているっちゅうわけである。

が、

三世代まえのオジイさんCPU搭載の伊勢にあるレッツノートの方が

スムーズなのは明白なのだ。

それは買って最初に起動したときからずっとである。

悲運のバイオだった。

どうせ誰かに二束三文で売りさばいて新たなマシンを買うくらいなら

壊れたと思って、改造してみたい・・・・そう前向きに考えるのが長男である。

小学校のときから、家の家電製品の修理を引き受けていた立場だったので

パソコン製造事業部にいたこともあって自信満万だ。

なにしろ、あの電気的負荷の大きい(ショートによる発火の可能性の高い)

アイロン、コタツ等を治してきた歴戦の長男である。

 

ただ、OSを入れ替えるだけでは全然前向きとは言えない

本来の姿を取り戻すに過ぎない、これではデジバカとは言い難いが

もともと地震が起きたときでもデータを失わない・・・・対策と

会社で思うようにソフトが揃わない・・・なら自前で・・・・と

手軽にビデオ編集できる環境や、使いなれたCGソフトを使うために

バイオのパワーアップが必要というガケっぷちでもあった。

となればだ

●CPUのクロックアップ(動作周波数、頭の回転を上げる・・・)

●RAM(メモリ)の増加(付け足し)

●家のパソコンのデータのバックアップ(ハードディスクの容量アップ)

が順当である。

順当ではあるが、クロックアップだけはリスクが大き過ぎる上に

トランスメタのCPUは元々省電力CPUであり

あくまでも、Intelの「互換」CPUだから正常動作するのがやっとだ。

小食家に大電流を食わせて無理やり高速化するというのも

ある意味でデジバカだが、ここには長男倫理回路が働いた。


うんちく

ノートPCで流行りのトランスメタ社の省電力CPUは、その省電力を実現するために

コードモーフィングといって、本家IntelのCPUがそのCPU内で計算する

一部の処理を、ソフト的に処理するのだ。

といってもナンノコッチャ分からないが、要は一様にCPUの内部処理にまかせず

CPUも進化し高度になったのだから

これまで独特のCPU回路内で秘密裏に処理していたことも

あるていど普通のソフトと同じように、計算してはどうか・・・ということだろう。

これまで、CPUにのみしか解釈できず、処理できなかった高度な仕事をかみくだき

一太郎や勘定奉行とおなじ土俵にのせて高度になったCPUに処理させることで

効率アップしてしまいました・・・という一見出たとこ勝負のような感じだが

確実に省電力を実現してしまった・・・・CPUなのだ。

ただ、一世代前の半分クロック→PentiumII300MHz程度の

スピード感しかないのが玉にキズであった。

ただね、ビデオデータなど、時間が掛かるデータをジックリ処理する場合

粘り強く、しっかり処理するようで、PentiumIII500MHz(PC100)くらいの動作は

するようなイメージであった。

つまり、数々の軽い処理はさほど速くないが、一つの長く重い処理なら

地力が出る・・・・そんな感じである。

MP3聞きながら、ビデオ編集データのMPEG4書き出しをさりげなくやってのける

そんな底力はWindowsMe状態でも備わっていたのであった。


話をもとにもどすと、市販のRAMとバラ売りのハードディスクを買ってきて

それを組込むくらいなら、十分可能だ、ということだ。

ちなみに、改造前だとRAMは128メガバイト、ハードディスクは12ギガバイトである。

改造後は256メガ(2倍だ!)、ハードディスクは30ギガ(2.5倍だ!!+!1/2)だ!

しかも、ハードディスクなど、IBMの最新テクノロジー「流体軸受」などという

メカマニアに近い長男にとっても意味不明なハイテクで作られた代物である。

その効果は後述に譲るとして

まずは作業だ。

と思ったら、工具も大切だ。日吉東急の100円ショップには

精密ドライバー、ふつうのドライバーや六角レンチ、タコアシ君・・・など

便利な道具が激安!といっても100円だが、みな100円、

江戸っ子弁なら「シャクエン」で売っるんでい!であった。

(タコアシ君、六角レンチ、ドライバーは勢い買っただけだが・・・)

ちなみにWindows2000はブームが去ったので三軒目でやっと発見だった。

尚、ハードディスクやメモリ、OSは100円ではないので齟齬をきたさないように。

バイオは、このバラシ始めが最大の難関・・・ばらけて置いてある丸い部品を外すのが

ケッコウ「こと」であるのだ。(慣れると、爪で外せるのだが・・・)

その下の四角いのはキーボードのキーで両コントロール(Ctrl)キーである。

キーボードを外すと、内臓が見えてくる。

キーボードの上にある外装部品(松下では上キャビという)を外すと内臓が丸見えだ。

富士通のハードディスクが内蔵されていた!

東洋と西洋はこれだけ違う!富士通(左)は写真上向きにシールが貼られ

IBMはデータを流す信号端子側が大切と見たか?、写真下向きにシールが・・・。

ストレージ(記憶機器)がデータを注入する端子様にケツを向けて寝られるかっ!!!

という、IBMことインターナショナルビジネスマシーンズ社の心意気がうかがい知れる。

めでたく、我がバイオのハードディスクとして置き換わった。

こうして、無事、今はまだ皆様には言うに言えない紆余曲折はあったものの

Windows2000が立ちあがったのである。

問題はバイオには元々の起動ディスクCDに固有で使えるビデオ取り込みソフトや

CD音楽データ化ソフトなどが入っており、まったく新しくOSを入れると

それらが動作できないらしく、まず、この起動ディスクで

元々のWindowsMeをイヤいやインストールし、その上から

アップグレードインストール!というかたちで上書きインストールして

Windows2000を導入するのだ。

(この結論にいたるまで・・・それはもう紆余曲折があったのだ)

ん?

メモリーはどうして増設したの???という向きもありましょうが

これはメーカー指定の方法で順当に導入したため、今回は割愛。

なにしろ、前述のハードディスク交換というのは、パソコンの中身を開けちまって

買って半年にしてメーカー保証を放棄したわけであるわけだから・・・。

 

そうそう、流体軸受けのハードディスクであるが

非常に静か!である。

このメカマニア的長男の情報でも、いまだ原理をしょうあくできないでいるが

とにかく、これまでのものと違い、回転しているだけなら音はしない・・・のだ。

普通なら電源を入れると「シューン」とささやくような音がするが

流体軸受けなら全く音が出ない。

ただ、読み書きする際はカラカラと意外にタカラカに音がするので

夜な夜なコッソリ使用しようとする向きには多少難ありだろうか???

どういう構造か想像もできないが、これまでよりズッと静かになり

メーカー保証を断念した「カイ」もあろうと、自分を納得させるのに

十分なものであったことを加えておこう。

 

ウィンドウはすぐ開くし、動作は快適、フリーズしたソフトがあっても

OSはフリーズしない、NTFS(ニューテクノロジーファイルシステム)なら

フォルダ毎にいろんなユーザー制限があるので

ヒミツのデータは、あるログインユーザーしか見られない・・・・なんてことが・・・

というわけで、会社に持っていってもナイショのデータは

ログインさえちゃんとしておけば、他人には絶対見られないですむ・・・

という、とても快適追求厳しくヒミツの多い向きには重宝するのである。

会社にも登場させざるを得ない、マイノートブックパソコンを持っておられる方、

OSはWindows2000!断じてこれに限る!!!

 

ただ、問題は、ドライバーソフトの不便さ。

Meなればこそ、大体どんな意味不明のデバイス(デジカメ等)をつないでも

自動認識して、運が良ければ大半は自己処理してしまい

ドライバーが導入されました・・・といって甘やかしてくれるのだが

Win2000はそうはいかない。

ドライバーソフトの付属しない、普通のスマートメディアカードリーダーであっても

「ドライバーディスクを挿入してください」となってしまう、辛く悲しい面も

持ち合わせているのである。

(製品に付属しないドライバーを導入するてだてなど、普通は全くあり得ない)

 

ヒミツ最優先というのなら2000、便利最優先ならMe。

このご時世とても、なにひとつコレといって信頼できるソフトやハードが得られない

現代人のフラストレーションを垣間見つつ、100円ショップの偉大さ

OSの意図的な使い難さ(大きなお世話サポート)による迷惑感のあり方・・・

どれをとっても、言い訳に満ち、切り札の無い世界は

世相の反映か・・・・・

痛みのともなう改革・・・小泉内閣とて切り札なし・・・?

世相を占うにつけ、とにかく自分の足元の危険に気付き

時宜にかなった話題の?松下空前絶後の早期退職制度に、大いに反応する文でした。

 

来週は、南大東・・・しかし・・・

サラリーマン最後の大東遠征???・・・

今、会社を辞めたら、どこへ釣りに行こうか・・・ふいに目的を失う

実に情けない長男なのであった。


今、あと半年の命だとしたら、あなたは何をしますか?

仕事ですか? 家族ですか? 自分の夢ですか・・・

本当に大切な事ってなんでしょう・・・。

 

ちなみに100円ショップで買ったタコアシ君は

宿で、デジカメとケータイの充電とパソコンを同時に使用しながら

島で唯一の無料娯楽、「テレビ」の電源を殺さない

デジバカトラベラーには必携のアイテムなのである。

 

やっぱり旅だ、旅がイイ、釣りがいい、どこでも〜ているが良い。


ではまた