いろいろ、お世話になりまして


●社長、どうしてそこまで?●

  

最終日の夜は、美味しい刺し身をいただいて

とても良い気分だった。

すると、またしても電話が.....

実は館長は2、3日前に親戚の婚礼があって

本島へ出かけていた。

 

いつもなら、キックボクサー館長から電話があるけれど、

今回はちょっと違う、社長だ!

最後だから、飲みに行きましょうか、と。

 

実に嬉しい。

それが、例え飲みに行く口実でも、

迷惑かけっぱなしの、ぼくを誘ってくれた事がとても嬉しい。

 

思い起こせば、トラクターの出撃や、

あかなをさばいたり、釣場を案内してくれたり、

ビールや缶ジュースをおごってくれたり、

とてもおおらかで、世代が違うぼくにも

とてもとても優しかったのであった。

  

またしても、ごっつい年上ばかりのお姉様が居るスナックで、

「若い人の声が聞きたいわー」なんてリクエストされて、

米米クラブを連発してしまった.......

 

演歌や島歌は社長にお任せである。

テレビが写らなかったころは、

「娯楽の帝王カラオケ」であったようだった。

見掛けに依らず、さすが社長はウマイの何の。

 

ぼくは仕方なく、若向きにマキハラノリユキの

裏声で対抗するしかなかったのだった。

久々で声が裏返りにくいぜぇっ!

 

言うまでもなくこの島では最新の歌は無い、

ちょっと前(3年くらい?)がポイント。

 

せっかくだからと、モズ男も誘おうとしたが、

実は今朝は三時半起きだったと聞いていて、

101号室は消灯、就寝中であった。

ぐっすりと眠るがよい......

 

社長とサシのスナックは、

島唄 vs 裏声

にて過ぎていったのである。

 

吉里の皆様、今回もどうもおーきに。 

 

厳しい島、釣りにくい島、

お陰で長男のくだらないプライドも分かったし、

例え全財産が風前のトモシ火的事態に

おちいってしまいながら、ジタバタしても仕方ないときは

「寝る」こともできるようになってしまった。

黄金週間にしか会えない知人もいるし、

もう会えないかも知れない友人もできた。

 

人間がとても素直になる島である。

人がナマミで生きていくにはキツイ島でもあり

ロウニンアジに引きずり込まれたら戻れない、オトロシイ島。

 

人間が掛け値なしの「す」に戻れる生活があって

タテマエの通用する世界では

不思議と気づかない自分が見えてくる。

 

本当に「今」自分のしたい事が見えてくる気がしてい、

だから、長男とて人にも十分甘えられるようになるし、

「自由」である。

 

そんな、のほほんとした正味の赤裸々な生活だから、

 実家よりくつろげるんだろう。

 

左の青い建物とその奥の高い建物が吉里会館である

ここに今度ホテルが建つんだから、気分は複雑だ........

 

関係ないけど、くつろいでいるいつもの部屋。

竿を干したり、ルアーをならべたりと勝手気まま。

意外に普通の部屋でしょ!

離島とは思えないくらい。

出入り口とて風通しの良い干し場なのだ

 

また時間を作ったら、つい帰っていくに違いない。

この人たちに会うために、

島の空気に触れたいから、

そこに居たいから。

この際

釣れなくったって構いやしないわけ。

 

 

 

 


 

なんだか、釣りの話しから

ごく私的な性格変貌へと

急展開しましたが、

最後までお読みいただき

ご苦労様でした。

 

 

もし、何かご意見ご質問などありましたら、

 

釣り談話室の

居候「ぶん」まで

 


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