今世紀最後の秋がやってきた、だから


なんと2000年に入って3度目の釣り、久しブリの大島。

来世紀までにあと何度釣りに行けるのか?などと悩む前に

とりあえずテキテキパキパキと音がしそうなほど

テギワ良く準備して釣りに行くことに。

ただ何しろ、チェックしたつもりでも久々すぎて

忘れ物がなんなんだかわからないので不安を抱えつつオデカケ。

竿とリールとルアーとスパイクがあれば、釣りはできるわけだから

行ってみりゃわかるジャローっと決め込んで、そそくさと出かけたわけです。

 

10ヶ月ぶりの横浜大桟橋は少し様子が違います。

これまで橋があった場所が陸地になり、くねっていた道はまっすぐになり

すっと待合へ突入できてしまうのです。

入ってみればお客はマバラ、こりゃ今夜はゆったり眠れるワイということで

ほっと一安心しつつ、いつものように二重の自動ドアの入ってすぐ右へ

ショイコをどっこらせと降ろし、切符の値段を確かめ大島まで購入。

片道3700円は去年と同じ、これまた一安心。

1994年10月10日、あの日はちょっと寒かった気がしたけど

あれからもうすぐマル6年、けれどまだ一度も泊まったことはなくて

日帰りを通してきたのでした。

もちろん、今回も日帰りで、まあブッチャけた話が、週末は掃除に洗濯に

食料の買出しもあるので遊んでばかりも居られない、だからです。

 

昨年から、現場での朝食メニューに魚肉ソーセージが加わっています。

実は、パンと牛乳と特製レモネード(水分補給用)が定番ですが

パンは調理パン(たんぱく質補給)と菓子パン(糖分補給)のコンビが

そろいにくく、調理パンも今一歩味がよろしくないのと

胃がもたれるほどの油を含んでいるので朝からはちょっと厳しいのです。

しかして、手に入りやすい菓子パンと魚肉ソーセージの輝かしいメニューが

ここに誕生したのでした。

魚肉ソーセージって、冷やさないので、スーパーでも意外な場所にあって

実のところ、結構探すのに苦労しました。

ただし、極めて不味いモノもあって、やっぱりニッスイとかメジャーなものでないと

一本食べるのが地獄だということも、折からの試食から学んでいました。

(試食までしたんか?って、そりゃ、磯で命の炎を燃やす燃料ですから)

これだけ考えてもやはり磯では緊張感が高くて、昼間までに消化が終わらず

もたれたまんま、帰りの船に乗り、夕方ごろやけに空いた腹を抱えて

家路を急ぐこともしばしばです。

それでも朝、食べなければ元気が出ず、集中力も高まりません。

 

ともあれ、23:30乗船、ゆったりとしたスペースをゲットして

ふと気づくと、第一の忘れ物発覚!

轟音けたたましい二等客室Dデッキはエンジンに近いのですが

大切な安眠セットがないことに気づいたのです。

そう、安眠セットとは、自衛隊射撃訓練用防音耳栓と

普通の旅行用アイマスクのコンビでした。

うっかり、大東島へ行ったときのまま、まだ遠征グルーミングセットに

加わったままだったのです。

神経質な長男ならでわの必需品。

去年までの僕なら、眠れない夜ですが

ストレスが多く一週間をあまり眠れず生活する最近では

週末と言えば激しい睡魔が襲ってくることウケアイ。

安心して床につくと案の定、安眠でした。

さて、それでも体が勝手に5時前に目覚め、5時半の下船に備えます。

床が固くて寝心地が悪いことも、多少はあるにはあるんですが・・・。

そして、トイレにいって顔を洗い準備万端、朝日を見ようと甲板へ出ると、

え?まだ、大島、まだ遠くジャン!?

連絡船は三時間の道のりの後、島の沖合いで2時間くらい停泊し

それから朝方のころあいに、再起動して島へ向かうのです。

しかし、いつもなら入港の時間なのに島がまだ遠いとは・・・?

同じ疑問にかられたオジさんが隣で島へケータイしてい

するとやっぱり5時半じゃなく、6時上陸らしい・・・。

それはスッカリ夜が明けた磯での釣り開始を意味し

状況はよろしくない方へとタナびいている朝でした。

 

いろいろありましたが、まだありました。

昨年、港の一角を埋めて新地にしたのは知っていましたが

朝も遅いので、船を下りて足早に桟橋をずいぶん歩いて来て

ふと、あまりに桟橋を歩く人がいないので振り向いてみると

拡大した駐車場のなかにバスが混じっています。

そう、バス停も変わっていて、桟橋の付け根にあったバス停は

船着場のスグそばへと進化をとげていたのでした。

 

まあ、そこからは普通にバスに乗って釣り場へ行くことができ

釣り場へ着くと、またありました。

意気揚揚と人のほとんど居ない最高の磯に場所をとり、海を見ると

引き潮だと思った海が、どう見ても満潮なのです。

帰ってから改めてカレンダーを見たのですが、一週間見間違えており

朝しかチャンスのない週に来てしまったのでした。

そうとは知らず、午前中いっぱい釣れると思って釣っていましたが

一方的に確実に潮が引いていく、これはマズイ。

引き潮と言うのは全く釣りにくいもので、大島では引き潮だと

妙に釣れないのです。(反面、満ち潮だと昼でも釣れる)

結局朝のうちに釣れた小さなカンパチ一匹だけで終わったのでした。

しかしながら、天気は釣りに良い曇天、波はものすごく静かと

絶好の釣り日和に恵まれ、ちょっと腕の鈍りを感じつつ

秋の海を堪能することはできました。

お隣さんとも、和気あいあい。

さて、カンパチ一匹のみの原因は、もう少し大きな魚を釣ろうと

遠い沖合いの砂地をターゲットに変えたのが運の尽き。

昨年秋にマダイを釣った鉛でできたルアーを投げ

ヒラメを狙ったためでした。

果たして、そのねらいは的中したかのようでしたが

明確な食い込みの手応えの後、糸は途中から切れてしまいました。

昨年もあったのですが、どうも糸の途中を切ってしまうヤツがおり

それも、薄いピンク色のところが好きみたいで、ハイテクラインの

弱点であるササクレを作ってしまうので呆気なく切れてしまうのです。

しかし、糸の途中に食いつく悪食なお魚とは何でしょうか。

後で一度妙なコツンという手応えがあり、上がってくると糸はもつれ

不自然に途中がほぐれかけていました、一体何物なんだ・・・。

こればっかりは正体がつかめませんでした。

 

しかし、大東島でも同じことが起きており、このときはどうも

バラクーダかオオカマス(どちらも1m以上になるカマス)だったようで

一匹が噛み付いて、くやしいので仲間も噛み付いたところが

糸だった、と言う感じでした。

今回は何物なのか、それは全く見当がつきません。

 

実はまだあって

さかのぼる事7、8年前、紀東の宇久井漁港で釣っていたとき

同じように糸の途中で何物かに切られたことがありまして

このときは、普通の透明な糸でしたから、なぞは深まるばかり。

 

そうそう、たった一匹のカンパチを釣り上げた直後、忘れ物が

まだあったことに気づきました。

ストリンガーです。

魚のエラを通して、潮溜まりに活かしておく道具、これがなかったので

イチイチ魚を絞めてクーラーに入れていたので群れを逃がしました。

やれやれ。

この潮の読み違い、忘れ物の数々、来週は断じてしないぞ!と

心に刻みつつ、決意とは裏腹に帰りの船はウトウト三昧でした。

もちろん、帰りの船というものは僕だけではなく、ウトウトが大人気。

 

夕食は、鮮度の高いお刺身に恵まれ、37センチと小ぶりすぎですが

まあ、調理にも手ごろな大きさとあって、おかずには最適でした。

今回は紛れもない本カンパチです。

日本酒も獲物がないので物々交換はなく

きちんとコトブキ酒店で買ってきました。

やっぱり、しみじみ美味い秋の味、カンパチ。

僕にとって秋味とは、このカンパチに尽きます。

(マダイだともっと嬉しいかも、でも、狙っても釣れない・・・。)

水面で食ってくる大胆さ、引きの強さ、スタイルの美しさ、

日本酒との愛称の良さ、料理のしやすさ、どれをとっても秋の味・・・?

 

そういえば、港の待合でノビノビうどんや、ノビノビそばを食べさせてくれ

あまりにもキッパリとした腰のなさに、ほのぼのとした味わいすら感じる

そんな食堂を営むオバンズ(おばちゃん二人)に聞きいたのですが

今年は三宅島などの地震活動によって「伊豆」と名のつくところは

お客が激減して不景気を加速しているのだそうです。

ノビノビファンはきっと少ないのだろう・・・

熱海や伊東も人出が遠のいているもよう。

まあ、おかげでゆっくりと旅ができるのですが、大島にあるホテル

あの「小涌園」も閉鎖とあって、深刻さを増しており

船便や、マズイうどんも今のうちか・・・などと悩むこのごろ。

 

あなたの秋味、今年はもう味わいましたか?


ではまた